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大人は皆、人生を変えるような、もしくは人生観を変えるような、自分だけの バイブル(聖書) とでもいえる本に出会った体験がある事と思う。 私も、およそ10年前になるだろうか、ある本との出会いが人生を変えた。 カリスマ経営者が起業精神を語った書でも、凄腕営業マンの仕事術の書でも、壮大なスケールで描く戦国絵巻でもない。 当時、勤務先の近所にあった小さな本屋で見つけた見慣れぬハードカバーだ。 村瀬千文さんが書かれた、 ホテル・ジャンキー という本だ。 ん? ホテル・ジャンキー?? 何だそれ? そんな興味本位で手に取った本をパラパラとめくると、 女殺しのホテル なんて言葉が、 ラフッルズ(シンガポール)、ペニンシュラ(香港)といった煌びやかな世界の超一流ホテルや、この本で初めて知った”アマン”リゾーツ滞在のエッセイの中にちりばめられている。 例えばこうだ。 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ インドネシアのバリ島の山奥、ウブドゥに近い渓谷にある「アマンダリ」が私をとりこにしたのは、神秘的名深い青緑の渓谷に水が流れ落ちて浮くような錯覚をおこさせるホリゾンタル・プールの一枚の写真だった。 仕事に疲れると、壁に貼ったその写真を眺めながら、いつかきっとこのホテルに「会いたい」と願っていた。 ようやく願いがかなって訪れた「アマンダリ」で、誰もいないプールサイドのデッキチェアに寝そべり、目を閉じる。すると、よりいっそう鮮やかに目の前のシーンが頭の中にくっきりと浮かび上がる。 胸の奥まで吸い込んだ、森の香りがする山の空気が体の中をめぐる。 (中略) その人気の最大の秘密は、プレイボーイたちの”女殺しのテクニック”その一、と同じ。 つまり、「貴方だけを見つめる目」である。「アマン」のホテルでは、これが徹底しているのである。いったんチェックインすると、その後はホテル内のどこに行っても、誰からも「ミス・ムラセ」ときちんと名前で呼ばれる。 「まあ、どうして私の名前を・・・」 と驚き喜ぶお客が多いが、この影にはスタッフたちの涙と汗の努力がある。 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ もちろん、この後に村瀬千文さんが各地のアマンで出会った、いろいろなエピソードが綴られ、ぐいぐいと優雅なアマンの世界に引き込まれていく。 この本に出会った後、ありとあらゆる文献で世界の高級リゾートや隠れ家ホテルを探し回った。 何しろインターネットなんてなかった時代の事。今でも家の文庫は、世界のホテルカタログが積み上げられている。 そして私はすっかりホテル・ジャンキーと化し、今や楽天トラベルで、念願の海外ホテル仕入れに従事しているのだ。 人生を、インターネットを通じて日本中の皆さんに至福のホテルステイを提供する事に捧げるなんて、私は本当に幸せじゃないか! また、ブログを始めたのだから、徒然なるままに今までの至福のリゾートホテル・ステイ体験を書いたりもしてみたいとも思っている。 そういえば先日シンガポール出張で、ホテル側の御好意で招待して泊めて頂いたシャングリラ・シンガポールのタワーウィング・ホライゾンクラブ・プレミアルーム、ため息が出るほど素敵だった。 ソファーテーブルには、Mr.Futoshi Habaya とラベルに刻印された2001年ものの赤ワインが。 バンコク出張で泊めて頂いたメトロポリタン・バンコクには、凛とスタイリッシュな空間にアルマーニのバスローブが。 男殺しのホテル。 むぅ...。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.05.09 19:23:16
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