カテゴリ:調子に乗って書いてみた。
一戦闘終えて剣を軽く振っている、背中の翼は、いつの間にか消えていた。 そんな姿を見てふと思った。 「ちょっと気になったんですが」 「何だ?」 「貴方はよく戦うときに羽根使いますよね」 確かに今回も他の人がいないため、さっさと終わらせるために羽根を出して戦っていた。 そのときに、よく足止めなどに羽根を飛ばして攻撃していた。 どうやら自由に抜いて飛ばすことが出来るらしい。器用な。 「まぁ飛び道具だからな」 「道具じゃない気もしますが」 じと眼で見るも、大して気にしてなさそうに血を拭き終わった剣を鞘にしまう。 その姿に低い声で、ポソリと言った。 「あんまり使い過ぎると・・・ハゲますよ?」 「ハゲ・・・!?」 衝撃の言葉に思わず言葉に詰まっていると、いきなり後ろに気配が現れた。 「ハゲ!?ちょっ何がハゲるの!?」 「なっ!兄貴!?なんでここに!??」 いきなりしがみついてきた兄に、弟はハゲという言葉よりも驚いた。 「そんなことはどうでもいいの。ハゲるって何が?シンがハゲたら僕泣くよ?」 「いや、ハゲねぇから」 すでに泣きそうな顔に、冷ややかなツッコミを入れる。 しかし兄は聞いていない。 めっさ必死。 「ハゲるって髪!?それはないよね??そんなに苦労が多い?ごめんねもっと僕頑張るから」 「いや、兄貴は悪くない。てか聞けって」 最後の言葉に苦笑いをしてなだめ(このブラコンめ)すぐに表情を戻して突っ込む。 「あ、もしかして翼!?そうか、確かにいっつもバシバシ飛ばしてるもんね……」 「いや、生えてくるし」 「でも油断しちゃ駄目だよ!!もしかしたらそのうちっっ!!」 がっしり肩を捕まえて、必死の形相で詰め寄ってくる兄に、弟は引く。 「大丈夫だろ!!兄貴もちゃんと生えてるだろ!!!」 「いやいやでも気を付けなきゃ!!そうだ!!」 「なんだ!?」 名案を思いついたように、突如自分の翼を広げる。 その行動にいぶかしむ弟に、満面の笑みで自分の翼を掴んだ。 「僕の羽根をあげるよ!!」 「うわっ!むしるな!!いらないから!!むしらないでくれー!!!!」 自分の翼を根こそぎむしろうとする兄を、必死になって押さえる弟。 ずっと押し問答をするふたりの姿を、取り残された外野が冷たい目線で見る。 「頭の方が先に来そうですね」 「えぇぇええええー!!??頭!?実はそっち!?髪十円ハゲになってるの!???」 「なってねぇえ!!!」 呟いた言葉にも反応して今度は弟の頭をかきむしる兄。 弟は必死に抵抗するが、兄は必死過ぎて眼に入らない。 兄も泣きそうだが、弟も泣きそう。 そっちのが抜けるって。 「嫌だー!!!」 「って泣くなー!!!!」 ついに泣きながら抱きつく兄に、弟は自分の頭をかきむしった。 外野はあきれ返って、ため息をつくしかない。 たしかに将来、やばいかもね。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ なんか自分、これに無駄に嵌りました。 自分で書いたのに!!!笑 3日のとこに書いたんですが、ちょっと加筆修正して再録。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.07.17 21:20:04
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