「眠り」
眠い眠いそんな瞬間が気持ち良い長い睫毛が落ちそうになると、それを誤魔化すように強く瞬きをする。どうすると幾分か眠気が払えたようで、黒く煌く眼が辺りを彷徨う。うとうとと、そんなことを繰り返す。「早く寝ろ」「嫌です」そんな様子に少し呆れて言うが、気にするでもなく銀の髪を眠気覚ましに玩ぶ。窓から入る月の光に、いつも以上に青白く光を撥ねている。そんな長く美しい髪を引っ張ってみたり、眺めてみたり、自分の髪と比べてみたり。それにあわせて目も動いて顔も動いて、枕にしている腕を右に左に行ったり来たり。「明日起きられなくなるぞ?」「貴方が起こしてくれるでしょう?」疑問形なのに確信に満ちた言葉。そんなことを言う口は、嬉しそうに笑っている。その顔は、見えない。ただでさえ下にあるのに、視線は髪に向けられたまま。しかしそれは見なくともわかるだろう。その声は眠そうでありながらも弾んでいたのだから。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ うわ。こいつら砂吐かせる気か。 はい、隠れナレーターです。 いちおう隠れたとこでナレーターしてますんで。 でも携帯から見ると意味ないようなんだけどねー。 ま、隠し部分馬鹿っぽいだけなんで見なくていいですよ。