リアル系?空想系?
本には“リアル系”と“空想系”の2種類があります。あなたは“本”と言われたときどういうものを思い浮かべますか?たいていは文学 物語 ではないでしょうか?子どもの本といえば、グリム、イソップ、アンデルセン、小川未明に宮沢賢次…。本当には起こらなかった、つまり空想したお話です。そうして日本ではこのような物語イコール本だったのです。たとえば、公共図書館では、0から9までの十個の数字を使って分類していますが,そのうち0から8までが”リアル系”で本当に起きたことについて書いたものです。政治、法律、経済、工業、産業、歴史、スポーツは、みんな、この世に本当に起きたことです。そうして、そういう本が好きな人たちもいるのです。というより、そっちの方がずっと数は多いと思います。男子で八割?女子で七割?くらいは”リアル系”のほうが好きなのです。昔っから、本が好きなやつは少ない、と言われましたが、もしかして本が嫌いなのではなくて、小説、物語、つまり”空想系”の本が好きな人は少ない!そう考えれば、つじつまがあうことがたくさんあったのです。いかがですか?あなたは、“リアル系”?“空想系”?赤木かん子 「子どもに本を買ってあげる前に読む本」より