再び 『ツナグ』辻村深月~♪
生きてるうちに一度だけ、一人だけ死者とあうことができるチャンスがある。 死者もなお会えるのは一度だけ、一人だけ、自分からは指名することはできず、 会いたいという申し入れを受けるもよし、受けないもよし。様々な想いを抱き、死者に会う申し入れをする。あなたは会いたい人がいますか?またその人はあなたと会ってくれるのでしょうか?もしあなたの会いたい人が会ってくれた場合、それはその死者のただ1度しかない会えるというチャンスを奪うことになるかもしれない。死者と生者の面会の橋渡し役、ツナグ(使者)。渋谷歩美。死んだアイドルに会いたい女性。亡き母に会いたい社長。淡々としたストーリーに、こんなものなの?と思っていたが、友人があまりにもしつこく勧めるので頑張って読み進めると、事故死した親友に会いたい女子高生のところで一揆に惹きこまれました。親密が故に嫉妬してしまう気持ち。この世にいなくなればいいのにと思うのはちょっと極端過ぎるけど、嫉妬の気持ちは分かるな。人間出来ていないのでこの歳になってもありますよ。事故死なのかそれとも。。。面会の動機はあくまでも自己防衛。ここでツナグである歩美がが同級生として出てきました。『待ち人の心得』7年前に失踪した婚約者を待っている男性。歩美の祖母も出てきます。ここで歩美がどのようにして『ツナグ』になるのか明かされていくのです。ツナグになる前に自分が会いたい人は誰なのか。幼いころ亡くなった両親か。それとも祖母。でも一人にしか会えない。誰にも会わない方がいいのか、考えるようになります。そして最後の『使者の心得』。ミステリアスだった歩美も、普通の高校生だということが分かる。ホッツナグの役目を果たしているうちに、また祖母から両親の死因を聞かされることによってツナグの使命を受け入れることになる。ここでの祖母とのやりとりにはグッときました。4話目と5話目、もう一度読みたいですね。