里見八犬士☆犬坂毛野の夢

未だ愛するひとの温もりが
僕の胸に溢れる朝

真夏を思わせる陽射しの中
僕は熱き血潮滾らせ
若さを削り魂を焼け焦がす
苛烈な労働者の鋭い目つき
雷光のような鋭利な眼光で

鏡に反射する僕の怖れ
燃やしつくし
消し去ったんだ

僕の白い身体に駆け巡る
愛するあなたの命の鼓動

たったひとりの
愛するひとが
この世にたったひとり存在する
生命の力

嗚呼、夕立の雷鳴のような
真夏の陽射しが焼き尽くす
大地の呻きのような情念で
暗闇から這い上がれ
過去から解き放たれよと叫ぶんだ

絶望を植え付ける闇と戦え
自由への一歩に足枷嵌める
僕の運命を破壊せよ

僕の身体に駆け巡る
あなたの熱き愛の血潮
僕の怖れを燃やし尽くし
僕の野性の引き金を押したのさ

何も惑わされまい
数億、数十億
僕らの遥か彼方で
僕らの暮らしから
自由と幸せ奪う
生きる希望を絶望に変える
ただ富む者を
更に富ませる
労働の喜び麻痺させる
道楽に使われようと

僕は総ての可能性
総ての若さ尽くし力尽きる時迄
僕はあのバスに乗るんだ
労働者が身を削る引き換えに
僅かな金を掴むためにさ

僕は渇き癒すための真水
埃塗れの身体に流し込む
僕が幸せに成る日
未来の僕が微笑むために

嗚呼、このジグソーパズル
埋めて見せるさ

僅かな時給のピース
無数にいるんだ

もっと、もっと
僕は夢のピース
かき集めてみせるさ

苛烈な野性剥きだせ
修羅の試練に突撃せよ

僕が愛するあなたと
幸せに成る
自由に愛し合う
ジグソーパズル

僕らの未来
僕らになるんだ

永久に愛し合う
僕らが幸せに
生きる

未来の一枚
描くための
時給のピース

捕らえてみせるさ
野性の力で

今僕は運命を破壊する
天涯孤独の足枷を噛み切れ
僕の愛するひとがくれた愛の力

夜毎僕があなたを想う
僕の命の火燈す
あなたを想う
僕の愛の力

僕よりも大事で愛おしい
信乃を愛する熱き血潮

僕の身体熱くし続ける
あなたの愛
深く抱き締めて


僕は帰りたくない
生まれた街へと目指した

週末の夕闇
愛するあなたがいない夜

僕はあの繁華街を歩いたんだ

埃まみれの侭
僕は無数の道楽を横目で見た

僕の時給幾等つぎ込んでも
届かない
あの光を一瞥して

僕は戻りたくない過去のある街へ
帰ったんだ

でもジグソーパズル完成の朝
僕はこの街に二度と住むまい

過去へと二度と帰るまい

僕の帰る場所は

愛するあなたの胸だけ

愛するあなた

世界で一番可愛く微笑む

あなただけなのさ．．．．．


運命を破壊せよ！

愛しい信乃と
生きるために
愛し合うために

僕はもう迷うまい