テーマ:フィギュアスケート(3633)
カテゴリ:思ったこと
金メダルなんていらない、とは言わない。だけど、じゃあ、4年に一回しかなくて、しかもツマンナイ大人の決めたルールに縛られたオリンピックが何だって言うんだろう。
オリンピックには出られなくても、フィギュアの競技方法が変わったから、きょうの得点は客観的な資料として残る。オリンピックではだれも、真央ちゃんの得点を越えられないだろう。そのとき、もう一度、今日の真央ちゃんの演技に喝采を送ろう。 きょうの浅田真央の演技は改めて、オリンピックのあり方を考えさせた。日本人はオリンピックを、ことのほか大好きだし、放映権が高額になって以来、日本に限らずアメリカも、ヨーロッパもテレビ局が選手のタレント化を進めた。本来、スポーツのナンバーワンのを決めるのはそれぞれの世界選手権だったのに、その立場は、お金の流れの大きさから、生まれたときから命運が決まっているオリンピックにすりかわってしまった。それぞれの競技の面白さが失われた競技も多い。フィギュアもそのひとつだけど…。 それはともかく、浅田真央の胸のすくような快挙は、長いことフィギュアを見ていたファンにとって、格別なものだったと思う。 彼女は山田満知子コーチが送り出した、いわば「完成品」だからだ。 あのトリプルアクセルを見て、フィギュアファンなら伊藤みどりを思い出さない人はいない。今だって、みどりのジャンプは最高品質だ。 同じように、みどりを育てた山田コーチも唯一無二の存在だと、思う。やさしい人だ。小出監督みたいに勝負を第一に必死になるコーチだったら、高橋尚子を選んだように選手を一人に絞るだろうに、山田コーチはいつだって複数の選手を並行して教えてきた。勝負より、人としてのあり方を大事にする人でもある。 だから、もっともっと強くなりたい選手は山田コーチの元を離れた。グランプリファイナルで3位になった中野さんもそう。でも彼女を支えているジャンプは山田コーチがいなかったら、ありえない。今シーズンは苦しんでいる恩田さんも。一級品だったジャンプは山田コーチだからこそ教えられたのだ。 真央ちゃんの圧倒的な演技は、もちろん本人の資質が一番だ。でも山田コーチや恵まれた環境から育ったことが、私には本当にうれしい。真央ちゃん、本当に小さいときから外のエッジ、内側のエッジと丁寧にすべり、みんなと一緒ににこにこしていたっけね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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