テーマ:フィギュアスケート(3633)
カテゴリ:思ったこと
年末の全日本選手権は、絶妙な採点で中野友加里をトリノ五輪代表から落選させた。採点が目立つのは、それぞれの演技がよかったからだ。ここ数年、全日本の女子は見ごたえのある試合が続いている。ショーアップされた全米選手権より、絶対面白いと思う。
この全日本、高得点が続出した。特に村主、荒川のプログラムコンポーネンツ(以前の芸術点や演技点)は、え~そこまで出す?っていうぐらい高かった。ジャンプのミスとか技術の部分の評価ではない印象点みたいなものだから、国際大会の際のジャッジと比べれば明らかなのだけれど、この部分、かわいそうなぐらい抑えられていたのが中野だった。さらに、せっかくのトリプルアクセルも回転不足。結局ダブルアクセルと判定されて大減点。見せ場のスピンでも得点が伸びなかった。 中野さんにはお気の毒だったけど、新採点方式でも、ある程度は操作ができることがわかった。これは、オリンピックでも、やり放題じゃない?国際スケート連盟のHPにはそれぞれの大会の公式記録があって、それぞれのジャッジがどんな評価をしたか、詳しく載っている。それを見ると、一人ひとりの審判がどれだけバラバラな評価をしているかがわかる。 新採点方式は十一人の審判の中から9人をコンピュータが選ぶとか、いろいろ理屈はつけているけど、十一人のうち、半分以上がある意図の下に採点したら、結果はおのずと決まってくる。ジャンプの評価を「高くしない」とか、印象でつけられるプログラムコンポーネンツは抑えるとか…。 今のフィギュアでつまらないのは、そういう取引とか駆け引きの部分をリアルタイムで楽しめないことだ。ジャッジの得点の出し方を丁寧に見れば、試合の流れは見えるけれど、テレビでは、まとめられた点しか出ない。これじゃあ、国とか地域の駆け引きがあってもわからない。 新採点方式が採用されるとき、審判の匿名性が保障されるから公平に採点されるって謳われたが、一方ではかえって無責任になると危惧する声もあった。ほんとにそうだ。 今度のオリンピック、表彰台争いのライバルに地元イタリアのコストナーという選手がいる。アルペン女子のあのコストナーのいとこで、話題性も抜群。国際スケート連盟の会長はイタリア人。さて、どんな結果になるだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 11, 2012 07:09:44 PM
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