隅っこ
あなたを好きになるほどわたしは自分が嫌になる何にもいえなくなってしまう何を怒って、何を喜んでどうして苛立っているのだろうまっすぐ過ぎるあなたの言葉に裏をくぐっているのだろうか現れていく自分の愚かさこれが本当のわたしなんだと思い知ることが嫌なのだろうか なにか言ってくれよそう言ってため息を付くあなたを受話器の向こうで聞くますます言葉に詰まるただ、話をすることも出来なくなってずっと聞いていたいのに今すぐ切ってしまいたくなる わたしは、冷たいのだろうかあなたは、毎日寂しいの?わたしは、寂しくないと言うの?声を殺して泣いているめがねを外したあなただけにちいさな声を聞かせてあげるだけど気づかないほうがいいよ慰めの言葉なんていらないあなたは何も悪くないやさしい言葉もあきれたため息も全部同じように刺さってしまうあなたは何も言わないで手出しもできないあなたを困らせるだけのわたしは消えてしまえばいいと思うわたしは病んでしまったのだろうか