はじめのいっぽ。

すっぱいブドウのお話、ご存じですか？

きつねが、高い木の上の方になっているブドウを見つけ、
一生懸命取ろうとするけれど、どうしても取れない。
最後は、「あんなブドウ、きっとすっぱくて食べれないや！」
ってあきらめるお話。


きつねさんは、
どうしたらブドウを取ることが出来ると思います？


はしごを作る？

友達にお願いする？

お猿さんとか、木登りが得意な人を探す？

あきらめずに、取れるまで挑戦し続ける？・・・



それでも取れたかも知れませんね。
でも、このきつねさんは『きっとそんなことしない』と、
私は思います。



このきつねさんに、まず最初に必要なことは、
実際に行動することでは、ないのです。



きつねさんに一番必要なことは、


『この、手の届かないブドウは、自分なんだと気づくこと』　

です。



えっ！？なんで？？？
そう思われているかも知れませんね。
さて、どうしてでしょう。


どうしてだと思いますか？





『完璧を目指す自分がいる』からです。





はしごを作っても、途中で折れたりするかも知れません。

友達にお願いしても、断られるかも知れません。

お猿さんとか、木登りが得意な人を探しても、
出会えないかも知れません。

あきらめずに、取れるまで挑戦し続けて、
多くの力と時間をつやしても、
最終的に、ブドウが取れないかも知れません。





唯一、完璧な方法は、『最初から、あきらめること』です。


取ろうとしなくて、取れないのは当たり前でしょう？





ブドウは高い所にあるがゆえに、完璧でいられる。
このきつねさんも、完璧でいたいがために
取るということにチャレンジ出来ないでいます。



では、このままきつねさんはブドウを取ることが
できないのでしょうか？



いいえ。そんなことはありません。
簡単なことで、
いつの間にかブドウが取れるようになります。





このきつねさんにも素敵なところがあります。



他の誰を頼ることもなく、
自分の気持ちを切り替えられるところです。

「すっぱいから、取っても食べれないよ！」って
自分に言い聞かせて、自分で終わらせているでしょう。


そのいい所を使ったらいいのです。


『上手にできなくても、いいんだよ。

　失敗しても、出来るまでやればいいんだよ。

　失敗することは、かっこ悪いことじゃないんだよ。

　失敗しても、誰も笑ったり、バカにしたりしないよ。

　だって、一番失敗を気にしているのは、自分だもん。

　ほら、私が一緒にいるから、安心してやってごらん。』

って、心の奥で怖がっている小さな自分自身に
言い聞かせてあげるだけでいいのです。

小さな自分が、安心して、
にっこり笑うまで言ってあげましょう。




するとね、不思議なんです。


チャレンジしてみようって意気込まなくても、
いつの間にか実際に何かをやってみたり、
やってみると、周りが手伝ってくれたり、
誰かに質問して、智慧を借りることができたり、
自分の中にも、ブドウを取るための智慧を持っていることを
知る機会ができたりするんです。



おもしろいですよ～、ほんとに。



ブドウの取り方もわかるし、
実際に、曲がりなりにもブドウが手に入るんです。

そして、周りの人とも、
今までとは比べものにならないくらい、
深く繋がっているのを感じています。



失敗するのがこわくて、ブドウをあきらめていた
きつねさんの私でしたが、
自分がブドウに近づくのを恐れていたんだと気づきました。

ブドウも完璧でいて欲しかったし、
何より自分が完璧でいたかった。

いい面だけ欲しくて、
悪い面はいらないなんて言ってたってこと。


どちらもひっくるめて、
まるごと自分が受け入れるって言えたら、
完璧じゃなくても、
欲しいブドウは手に入れることが出来たんだよね。



そんな、当り前のことに
ようやく気づくことができました♪


ありがとう☆