テーマ:サッカーあれこれ(20123)
カテゴリ:蹴球七日制
◆【W杯】4年後への提言 「組織」から「個」の突き抜け 次代指導者には海外経験者/岡田武史論(2022.12.7 日刊スポーツ)
<FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会:日本1(PK1-3)クロアチア>◇決勝トーナメント1回戦◇5日◇アルジャヌーブ競技場 日本唯一2度のW杯指揮で、出場と自国外16強を初めて経験したサッカー元日本代表監督、岡田武史氏(66=日本協会副会長、J3今治会長)が「組織」から抜きんでる「個」の台頭に期待した。 22年カタール大会「日刊スポーツ特別評論家」として、PK戦の末に敗れた日本4度目の決勝トーナメント1回戦まで全体総括。進歩は認めつつ、日本の特長である献身性の枠に収めない育成・起用、選手時代に海外を経験した次代の指導者が出てくる必要性を4年後への提言とした。【取材・構成=木下淳】 4度目の挑戦で、いよいよ8強が許される経験を積んできたと思ったが、まだだった。クロアチアは3位と準優勝を知り、特に前回ロシアでは3試合連続で延長戦(うちPK戦2回)を制して決勝進出。今回も延長前半、まだ動けていたモドリッチとコバチッチを同時に下げた。「いい攻撃で勝ち切る」より「PK戦でいい」感覚だったと思う。 PKは「運」とか「結果は仕方ない」とか言われるが、自分はPKだろうが90分の試合だろうが、勝つために最高の準備をし、勝つためにベストを尽くすべきと思っている。自チームでキッカーを任されているのは鎌田ぐらいか、蹴り手の経験不足も露呈した形だ。 しかし、越えられそうで届かない壁だ。自国の利があった02年、どこか1次リーグ(L)突破に満足した10年、ベルギー戦は惜しかったが1次Lは勝ち点4だった18年。今回はドイツとスペインに勝って首位通過しながら満足していなかった。最も期待が大きかっただけに、考えさせられる。 一夜明けても何が必要だったのか自問し、まとまっていない。優勝経験国を連破して「成長していない」という人間はいないだろうが、上へ行けなかった意味はあるはず。ふと思い出した。南アフリカの後にヤット(遠藤保仁)から言われた言葉だ。「犠牲心のチームでしたね」。世界でも評価された組織力、一体感だったと思っているが、森保もそうだった。同じ日本人監督として勝つためにそうするべきだと信じている。 その中で、おぼろげながら次世代のチーム像に思いをはせてみた。日本は「個で勝てないから組織で勝つ」としてきたが「そんなこと言ってたら、いつまでも勝てない」と選手がどんどん欧州に出て個を高めてきた。プラス日本の特長である組織、以心伝心の一体感でドイツとスペインに勝てたが、森保の采配が当たった側面もある。もう1段上にいくため、やはり個の突き抜けが必要だと感じた。 世界に通用する才能の持ち主でも「フォア・ザ・チーム」を貫けない選手は日本では使いづらい。自分にも、才能を認めながら外した選手はいる。今回も同じように感じ、水が漏れてしまった場面もある。だから組織優先…のままでいいのだろうか。ブラジルはネイマールが守備するし、時にサボっても周りがその個を生かす。モドリッチやフランスの「戦術エムバペ」を見れば明らかだが、際立つ個は強烈。日本も、多少は献身性が足りなくても、組織の枠を超えた選手が出てくる瞬間を待つ我慢が必要なのかもしれない。 日本人だから、ひた向きに頑張れる、まとまれる。ドーハでも海外の友人から高く評価されたが、一方で才能ある選手がチャンスを得られない面があるかもしれない。日本の特長が個の良さを消してしまいはしないか。チームに貢献しながらも殻を破れる選手の養成か、天性を尊重してもチームとしては負けない組織を作るか。いずれにしても、今大会で日本の層の厚さは示せた。レンガで言えば横に広がった。次は高く積み上げていくことが大切だ。ここから1ランク上の選手が出てこないといけない。 その中で三笘は世界に通用する個だ。研究されながら、中に切り込んで放ったミドルには驚かされた。間違いなく有力候補。全4試合で先発起用された鎌田もそうだし、個人初のW杯で悔しく痛い目に遭った選手たちの台頭に期待したい。 さらに言えば、海外プレー経験がある選手が指導者として戻る時が、次の大きな転換期かもしれない。俺も森保も選手時代は海外経験がない。日本人の良さ、勇敢さを生かすチームは構築できるが、外国人感覚を持つ指導者が出てくれば、もっと進歩する可能性がある。例えば、前主将の長谷部はドイツで指導者の勉強も並行している。が、まだ先の話。森保と長谷部の間の世代で海外経験ある指導者が出てこないと。これも課題の1つと思っている。 森保には感謝したい。五輪監督も含めれば5年間「クレージージョブ」に耐えてW杯で結果を出した。すごいことだ。彼のおかげで日本人指導者のステータスが世界の中で上がった。よく頑張った。サッカーを知らない人がサッカーを見る機会が減って懸念していた中、W杯という好機でドイツとスペインに勝ってくれたことは大きい。もし散々な成績だったら日本サッカー界の未来は大変なことになっていた。森保に特別ボーナス出したいくらいだ。 ただ、初のベスト8には到達できなかった。事実は受け止める。しかし悲観はしていないよ。以前は「無理」だった大国との試合に「やれる」感覚で勝てたんだ。確実に進歩している。何度も言うが、世界でここまで急激に強くなった国はない。また4年は長いが、再出発してほしい。新たな景色を目指して。(元日本代表監督=98年フランス大会、10年南アフリカ大会) ブラジルのネイマール フランスのエムバペ ポルトガルのクリロナ アルゼンチンのメッシ クロアチアのモドリッチ ベスト8に残ったチームには 強烈な個が存在する。 ◆“本物の10番”がいなかった日本 8強に入るために必要な司令塔…そんな選手が4年後に出現していますように【ラモス瑠偉評論】(2022.12.6 中日スポーツ) ◇5日 サッカーW杯カタール大会 決勝トーナメント1回戦 クロアチア1―1日本(PK3―1)(アルワクラ) 念願のベスト8進出はならなかったが、まずは日本代表の健闘をたたえたい。ドイツ、スペインに勝ち、前回大会準優勝のクロアチアに1―1の引き分け。PK戦で敗れはしたが、間違いなく日本代表は素晴らしい戦いを見せてくれた。それは紛れもない事実であり、日本中の人を勇気づけ、元気と夢を与えてくれた。下を向く必要はない。胸を張って、それぞれのリーグに戻ってほしい。 戦略、戦術についていまさらあれが悪かった、ここがダメだったなどと論じるつもりはまったくない。それは結果論であり、これからじっくりと分析し、次に生かしていけばいい。だたひとつ、何が足りなかったのかと問われれば、日本には“本物の10番”がいなかった。 以前、森保監督と話していたとき、現代サッカーでは昔のような「10番」を背負うような選手は必要ないというような話しをしていた。確かに守備はしないで自由に動き、最後に決定的な仕事をするというような「昔の10番」は現代サッカーでは必要ないだろう。 しかし、この日の日本代表の戦いを見ながら、ゲームの流れ、状況を読み、試合をコントロールできる司令塔がいればと、もどかしい思いを抱いたのも事実。ハードワークは現代サッカーでは当たり前の要素となっている。日本代表も全員がハードワークし、世界のトップクラスを相手に勝利を手にした。しかし、8強に入るためには足りないものがあると感じた。それが司令塔となるべき「10番」だ。 例えば今大会の10番を象徴するネイマール。彼はこの大会に向け、ハードワークをいとわない選手に成長した。ブラジル代表の精神的支柱であり、なおかつゲームを支配し、コントロールする存在だ。ネイマールがいるブラジルといないブラジルでは、攻撃の多彩さが大きく違ってくる。 クロアチアのモドリッチは、37歳になっても動き、ゲームをコントロールしていた。司令塔タイプではないがアルゼンチンのメッシ、フランスのエムバペはやはり特別な存在だ。あとひとつ勝ち上がるためには、そういう選手が欠かせない。 一人の選手に頼るのではない。全員がハードワークする中で特別な存在となり得る選手。次の4年間で、そんな日本代表の10番が出現することを切に願っている。(元日本代表) ◆もう遠藤保仁の“後継者”は出てこないのか 日本に不足しているゲームメイカーとセットプレイキッカー(2022.12.6 ザ・ワールド) ■強豪国相手にもボールを握ってゲームをコントロールする時間が必要だ ベスト16でクロアチア代表に敗れたものの、FIFAワールドカップ・カタール大会でドイツ、スペインを撃破するサプライズを起こした日本代表。今大会ではスピード、運動量、守備力などフィジカル部分に注目が集まりがちで、日本人選手も世界と互角のフィジカルバトルを挑めるようになってきた。これは過去のワールドカップでは見られなかったものだ。そこに手応えを感じたサポーターも多いだろう。 しかしその一方で、組み立ての部分には物足りなさが残る。遠藤航、守田英正、田中碧を中心に構成される中盤はエネルギーがあり、世界とも戦えている。だが、いわゆるゲームメイカーと呼べる存在が不足している。 特に0-1で敗れた第2戦のコスタリカ戦だ。引いた相手を崩すのに苦労した日本は、後方から組み立ててチャンスを作ることが出来なかった。不足しているのは、遠藤保仁の後継者だ。 ドイツ、スペイン戦も相手にボールを支配されるのは仕方がないが、理想としてはもう少しボールを保持して中盤をコントロールする時間が欲しかった。遠藤のようなタイプがいれば、堅守速攻だけではない異なるアイディアをチームにプラスしてくれたことだろう。特にコスタリカ戦のようなゲームでこそ遠藤のような選手が欲しい。 ベンチには柴崎岳が控えていたが、代表で150試合以上プレイしてきた遠藤とは差がある印象だ。それこそ遠藤は日本サッカー界にとって100年に1度と言っていい才能で、今大会を通して改めて遠藤のようなゲームメイカーの大きさを感じさせられる。 ゲームメイクの部分だけでなく、今の日本はセットプレイにも課題がある。以前は左の本田圭佑、右の遠藤保仁とセットプレイを担当する選手がおり、遠藤はコーナーキックや味方に合わせるフリーキックも上手かった。本田の前には左の名手・中村俊輔もおり、セットプレイの期待感は明らかに当時の方が高かった。今の代表では久保建英が高い精度を誇るが、まだスタメンで固定されているわけではない。冨安健洋など高さのある選手も出てきているため、今後はもっとセットプレイも有効活用したい。 現代表の遠藤航、守田、田中には強度があり、特に遠藤航はデュエルで抜群の強さを見せる。パワーやスピード、守備力といった部分は、現MF陣が上だろう。しかし久保、三笘薫、堂安律、伊東純也など2列目の豊富なタレントを最大限活かすには、彼らを中盤の底からコントロールする存在も必要になってくる。強豪国相手にはボランチを飛ばした中盤省略の速攻も威力を発揮するが、コスタリカのような互角、あるいは格下と思える相手から確実に白星を奪っていくには遅攻のクオリティも上げていかなければならない。 センターバックの吉田麻也、左サイドバックの長友佑都といったベテランは遠藤保仁とも長くプレイしてきたが、ビルドアップの際にとりあえず遠藤へ預けておけば何とかしてくれるとの安心感もあったはずだ。ドイツ、スペインを沈めたスピード感溢れる守備から攻撃への切り替えも磨きつつ、強豪国相手にもボールを保持する時間を作れれば理想的だ。ドイツならばジョシュア・キミッヒ、スペインならばセルヒオ・ブスケッツといった選手が中盤をコントロールしていたが、日本にも世界で通用するゲームメイカーは出てくるだろうか。 世界的トレンドとはいえ今回の日本代表は 切り札(ジョーカー)タイプが多くて チームを象徴するような強烈な個も 絶対的エースやゲームメイカーも エクセレントキッカーも居なかった。 そして選手同様、指導者も W杯決勝リーグや海外チームを経験して 「個の力」を付けてこそ 日本ベスト8の道は拓ける… …のかな? ◆PKの名手・遠藤保仁が語るW杯での難しさ「プレッシャーは相当あったのではないか」 | FIFAワールドカップタイム(2022.12.6 DAZN) 日本代表は、FIFA ワールドカップ カタール 2022のラウンド16で前回大会の準優勝チームであるクロアチア代表と対戦、1-1で120分を戦い迎えたPK戦、1-3で敗れた。 “新しい景色”を見に行こうと臨んだ日本代表は、グループステージでは優勝経験国であるドイツ、スペインを撃破して首位通過。初のベスト8に向けて4度目の挑戦となったが、またも大きな壁に跳ね返された。 PK戦でのW杯敗退は、南アフリカ大会に続いて2回目。当時、日本代表だった遠藤保仁は「僕もPKで負けましたけど、勝ちたいなという思いがあった中で、キッカーも自信を持って蹴ったと思う。残念ですが、よく戦ったと思います」と選手たちを労った。 大舞台でのPK戦。通常よりも大きなプレッシャーを感じるはず。PKの名手である遠藤は「僕はキッカーを務めていたので自信を持って蹴りましたが、普段はなかなかPKを蹴らない選手もいる。プレッシャーは相当あったのではないか」とコメント。普段の試合とは全く違う雰囲気の中で蹴るPKの難しさを語った。 解説の小澤一郎氏は敗れた要因については「一言で言えたらいいですが、いろいろなことがあるので検証しなければいけない」と前置きをしつつ、今大会での戦い方については「森保監督のもとで戦い方を定めて、ドイツ、スペインに勝ちました。そこは評価すべき」と語る。 一方で4年間を通してのプロセスとしては「あまりやっていない形、大会で急にシステムを変えるようになりました。繋がりは薄かった」と分析した。 だぞーんのこの番組 戸田さんとヤットの分析が 興味深かった。 チームとしてのスタイルの継続。 個人の「応用力」と「対応力」。 戦術やポジショニングに拘り過ぎない 目の前の状況に合わせた 臨機応変な対応 これもある意味 頭脳的な「個の力」。 ◆守田英正が求める日本代表のチームとしての幅「同じスタイルを貫くのは難しい」(2022.12.7 GOAL) 日本代表MF守田英正が改めてカタール・ワールドカップ敗退を振り返った。 カタールW杯ベスト16に終わった日本代表。守田は敗退から一夜明けても「まだ整理できていない」と認め、「言い始めればキリがないぐらい課題点はあると思います」と明かす。また、今後日本代表が世界と渡り合っていくためには「主体的にサッカーをする」必要があるとする。 「今後日本サッカーが向上していったり、本当に強豪国を相手に戦っていくには、自分たちから主体的にサッカーをする必要がある。相手にアジャストするだけではなくて、自分たちから行動していく必要があるかなと思いますし、それができる国だというのは、僕自身今大会をやってみて肌で感じたので。そういう部分が次のワールドカップまでの3年半で必要な部分なのかなと思います」 また、守田はスタイルについて「大会を通して一貫して同じスタイルを貫くのは難しい」とし、チームに幅をもたすことを求める。 「チームとしてちゃんとプランを持って何個も選択肢がある中で、その時に何をチョイスするかっていうところに持っていくべきかなと。これしかできないとか、僕たちはこれをやってきたから、これを貫くというのはもちろんいいと思いますけど、その時々で一番ベストな戦い方を持っておくべきだと思います。言葉にするのは難しいですけど、そのための4年間であるべきだなと思います」 ひたすら守ってカウンターという戦いには「弱いチームが勝つ、勝率を上げる戦い方」と認めた守田。それでも、「日本が今後、今までにないようなものを見せるには、もうそこにチャレンジしていいんじゃないかな。それぐらいの力には今あると思っているので、僕自身もそれにチャレンジしたいなと思ってます」とボールを持つ選択肢についても言及した。 ◆「90分間ボールを保持して勝ちたい」堂安律が目ざす戦い方とは。“苦い記憶”にも言及「本田さんを先頭に理想を求めて…」【W杯】(2022.12.6 サッカーダイジェスト) 森保ジャパンの躍進を献身した堂安律が、「理想」と「現実」を語った。 現地時間12月5日、カタール・ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦で、日本はクロアチアと対戦。43分に前田大然が先制点を奪うも、55分にイバン・ペリシッチに同点弾を奪われ、1-1でPK戦に突入した末に、悔し涙をのんだ。 いずれも途中出場のドイツ戦(2-1)とスペイン戦(2-1)でゴールを挙げていた24歳のレフティは、この一戦で今大会2度目の先発出場。自身がキッカーを務めたCKから前田の先制点を生むなどした後、87分までプレーした。 クロアチア戦の翌日、堂安はまず自身初のW杯を「未熟さを知った大会でもあった。オリンピックが終わってああいう思いは二度としたくないと思いながら努力して、あれから1年やって、できたことと、できなかったことがもちろんあったし、色々なことを感じさせられた」と総括すると、現在の心境に関してはこう語った。 「悔しさより無力さと言ったほうが言葉的には近いかもしれない。途中交代してベンチから見ている時は、頑張れと応援したが、やっぱり悔しかったし、ピッチに立って何とかチームを助けたい思いがあった。それができていない状態だったので、そういう無力さはある」 ドイツとスペインから挙げた金星はともに、前半は耐えに耐え、攻撃的なカードを次々に切った後半での逆転。あえて言えば“弱者の戦い方”で掴んだものだった。堂安は「もちろん、スペイン、ドイツの時にやった戦い方は、全て僕たち選手がやりたいことではない。ただ勝つ可能性を上げるために取った手段」と、率直に思いを伝える。 「全員が理想としているサッカーではないのは、僕たちも分かっているし、コスタリカ、クロアチアとボールを少し持たしてくれた相手に対して、アイデアがなかった。昨日の前半45分は良かったが、課題かなと思う。やっぱり強豪国相手にこのワールドカップという舞台で、90分間しっかりボールを保持して勝ちたいというのは理想。積み上げるところは今からの4年間でたくさんあるかなと思う」 理想を追い求めた結果として思い出されるのが、ブラジルW杯だ。日本は守備に全振りし、カウンター一発で決勝トーナメントまで勝ち上がった南アフリカW杯を経て、本田圭佑や香川真司らを中心に、新スタイル構築を目ざした。 しかし、過去最強とも称されたメンバーで臨んだブラジルW杯では、まさかの未勝利でグループステージ敗退。あまりに厳しい現実を突きつけられた。同じ状況に陥ってしまうのではないかと不安視する声もあるが、堂安は当時と今では置かれた状況が違うと、断言する。 「良い選手が揃っているし、僕たちはそれができるポテンシャルがあると思うので、さっき言ったように理想を求めながら……。昨日も選手内で話したが、その例はやっぱり出て。南アフリカが終わって4年間、本田さんを先頭に理想を求めて、負けて敗退したというのは経験している選手たちが話してくれた。 だからこそ、この大会で粘り強い守備とか、少し理想とは程遠いができた部分はやっぱりベースとして持っていかなくてはいけない。そのベースを持ちながら、理想を追いかけるのがいいかな。あとは戦術的な理解度もやっぱり必要。スペインを見ても能力は高くないけど、あれだけボールを保持できるのは、ポジショニングや選手同士の意思疎通によるものだと思うので、それは日本人は間違いなくできると思っているし、求めていかないといけない」 カタールで築いたベースの上に、今後の4年間でどれだけのものを積み上げられるか。その成長の過程でも、堂安の献身に期待したい。 守備的に戦ってベスト16の岡田JAPAN ↓ ボールを保持して勝ちたい「自分たちのサッカー」ザックJAPAN ↓ 繰り返しだね。 でも、私も正直 「弱者のサッカー」よりも 2011年に優勝したアジア杯の時のような 日本代表の主体的なサッカーを W杯で見たいな。 ◆“クラブ最優先”鎌田大地を変えたW杯の舞台装置「これが日本のために戦うってことなのか」(2022.12.6 ゲキサカ) [12.5 W杯決勝T1回戦 日本 1-1(PK1-3) クロアチア アルワクラ] 日本代表史上初のW杯ベスト8には、わずかに及ばなかった。決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦後、後半30分で途中交代したMF鎌田大地(フランクフルト)は「なんていう表現が正しいのかわからない感情」と複雑な表情で振り返った。 所属先でのパフォーマンスでも見せているように、120分間走り切れる自信はあった。 「もちろん選手なので120分間ピッチに居続けたかったし、PKももちろん僕が蹴りたかった。いままで常にこういう試合でフランクフルトだと常にピッチに立っていて、去年は(UEFAヨーロッパリーグ決勝で)PKも蹴った。初めて外で試合を見て、出られないと責任も取れないし、外で見ているのは無力だと思った。ピッチの上に立ち続けたかった気持ちがある」 それでも今大会、自身の本来の力を発揮できなかった自覚はあった。 「最低限やるべきことはやったと思うけど、僕の期待値的には間違いなく、得点は取ってほしかった選手だと思う。みんなが期待していたと思うので、そういう部分ができなかったのは間違いなく実力不足」 そんな鎌田はこのW杯期間中、自らに訪れた変化を明かした。 「W杯予選であったり、本大会までは信頼されている立場ではなかったし、(代表メンバーから)外されたりもした。国を背負って戦う意味というのを今回のW杯で初めて知れた。そういう意味で自分の中の感覚が少し変わった」 9月のドイツ遠征でも「代表は僕自身にとって大事なものだけど、僕にとってはクラブが特別。ビッグクラブと言われるチームでスタメンで出て、CL優勝を目指せるくらいのところでやりたいというのが自分のサッカー人生の最大の目標」と語るなど、代表活動への優先順位は高くなかった鎌田。しかし、日本を背負う気概を持った選手たちと共にプレーすることで、違った感情を抱いていたようだ。 「みんなここまで来る選手だし、自分に対するプライドもあると思うし、自分が一番だって思っている選手が集まる中で、高校サッカー以来、チームとして、自分を犠牲にしてチームのためにやろう、悔しい気持ちを抑えながらチームのためにやろうという感覚がした。これが日本のために戦うってことなのかという感情が湧いた」 W杯という舞台装置によってもたらされた心境の変化は、未来への新たなモチベーションを生んだ。 「この4試合に出させてもらって、次のW杯は30歳だけど、次の大会は責任感を持って自分が引っ張っていきたいと思っている。できるだけいいクラブでやって、しっかり試合に出て、日本人の価値を高めたい。クラブに戻って頑張りたい」。自身のサッカーキャリアのため、そして日本サッカーのため。鎌田大地は新たな野心を抱き、4年後の北米W杯を見据えた。 ◆【W杯】三笘薫、涙は「僕よりも強い気持ちを持っている人に対しての申し訳なさ」次はエースで(2022.12.6 日刊スポーツ) (前略)試合後のミックスゾーン。目からは自然と、あふれるものがあった。「PKを蹴った責任はあるので。迷惑を掛けたので」と言った。2番手で臨んだPK。ゴール左へ蹴り込んだが、相手GKに阻まれた。 「悔しさしかないです。いろいろな人が…選手、ベテラン…、僕も含めて、思いがあったので。自分が蹴るべきだったのかなというのはちょっと思います」 おえつが止まらなかった。肩を落とし、目は焦点が定まっていなかった。 ただ、「今後の日本代表を引っ張っていく思いはあるのか?」と問われると、「いやいや、それは思っています。そういう存在にならないといけないと思います」。 涙声の中に、力強さがにじみ出た。 ジョーカーとして、存在感を発揮した大会だった。大金星を挙げた初戦のドイツ戦では後半30分に、左サイドでドリブルを仕かけ、相手2人を引きつけ、堂安の同点弾のきっかけを生んだ。第3戦のスペイン戦は1-1の後半6分に、ゴールラインを割ろうかという、1ミリの世界で左足から田中の決勝弾をアシスト。1次リーグ3試合は、全て途中出場。日本の切り札として、試合を変える男であり続けた。 ベスト8をかけた試合でも、誰もがその姿を期待した。クロアチア戦でも途中出場。ただ、ジョーカーは鳴りを潜めた。 「やっぱり試合に入るのが難しくて、徐々に徐々に入りましたけれど、チャージを取りに行ききれなかったところは悔いが残るし、そういう実力だったなと感じているので…」 左サイドからドリブルを仕かけようと試みても、すぐにカバーに入られ、持ち前のドリブル突破はかなわなかった。 「自分が行き切れれば。自分のミスが多かったし、相手が2人来ても振り切らないといけないところもありましたし、そこで行けなかったことは、まあいろいろありますけれど。そういうところからと…」 唇をかんだ。世界の壁。 「なんですかね。ゴール前の怖さみたいなところは感じたので。それは僕たちが与えられているのかはわからないけれど、やっぱりそういうところなんですかね」 所属クラブのブライトンが戦うプレミアリーグには、リバプールのオランダ代表ファン・ダイク、チェルシーのセネガル代表クリバリら世界最高峰のDFが多く在籍する。そういった猛者とのマッチアップから、レベルアップしていくしかない。 普段は寡黙で、クールな男が流した涙。 「僕よりも強い気持ちを持っている人に対しての申し訳なさです」 最後まで涙は止まらなかった。次のW杯では、試合開始から、最後まで、圧倒し続けるエースへ進化する。 「代表でもチームを勝たせる存在にならなきゃいけない。W杯で活躍できる選手、ベスト8に導ける選手がいい選手だと思う」(後略) ◆南野拓実「じゃあ、俺が行く」知らなかったPK戦の立候補制…人生最悪の日からリベンジ誓う(2022.12.6 読売新聞) サッカー・FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会の日本代表メンバーが6日、PK戦の末にクロアチア代表に屈した決勝トーナメント1回戦から一夜明け、ドーハのキャンプ地で報道陣の取材に応じた。PK戦で日本代表の1番手のキッカーを務めながら、GKに阻まれた南野拓実(モナコ)は「昨日は間違いなく、自分の今まで生きてきた中で最悪な日だった」と振り返った。(デジタル編集部 深井千弘) 南野は、森保監督がPKのキッカーを立候補制で決めることをその時まで知らなかった。しかし、延長戦で決着がつかず、全員で集まったものの、自ら手を挙げる選手は現れない。5秒ほどがたった。 「じゃあ、俺が行く」 PKには自信があった。「自信があったから、1番か5番を蹴りたいと思っていた」 ゴール前へ進み、クロアチアのGKと向き合った。「1番が決めるか、決めないかはその後の流れを左右する」。分かっていたが、ゴール右寄りへ蹴ったボールに、GKは飛びついてきた。2番手の三笘薫もGKに阻まれる。流れはクロアチアに傾き、敗戦が決まるとピッチに膝から崩れ落ちた。 悔しさ、自分への怒り、チームへの申し訳なさ……。駆け寄ってくれる仲間の励ましが「痛かった」。「自信はあったけど、結局、それでチームに迷惑をかけた。相手のGKをのせてしまった」。責任を痛感し、どうしても前を向くことができなかった。 試合後、スタジアムからチーム宿舎へ移動するバスに乗る直前、森保監督から声をかけられた。「PK、1番に蹴ってくれてありがとう」。感謝の言葉はさらに続いた。「大会では大変な役回りになったけど、嫌な顔一つせず、チームを支えてくれてありがとう」。監督の言葉に答えようとする顔はぐしゃぐしゃだった。「PK外して、すみませんでした」 欧州のビッグクラブ、リバプール(イングランド)などを経て迎えた初出場のW杯はドイツ代表戦、コスタリカ代表戦、クロアチア代表戦の3試合で、いずれも後半からの途中出場にとどまった。 「4年後のW杯でリベンジしたい。選手としてレベルアップして絶対にこの場に帰ってきたい」。背番号10は、人生最悪の日からはい上がっていく。 ◆【youtube動画】日本代表グループリーグハイライト -タマシイレボリューション- 未練は力なり。 四年後! 期待してます! ◇FIFA W杯カタール大会決勝T1回戦 スペイン0ー0(PK0―3)モロッコ(2022年12月6日 エデュケーションシティー競技場) サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会決勝トーナメント1回戦、1次リーグE組2位スペイン代表は同F組1位モロッコ代表と対戦。0―0のまま延長戦でも決着つかず。突入したPK戦では3人連続失敗により0―3で落とし、2大会連続の16強敗退となった。 スペインは“苦手”とするPK戦でまたも敗れ、W杯でのPK戦成績は1勝4敗に。データ分析会社「オプタ」によるとW杯のPK戦で4敗した国はスペインが初となり、不名誉なワースト記録を更新。さらにPK戦で一人も得点を挙げられなかったのは、06年ドイツ大会のスイスに続き2カ国目となったもようだ。 試合後、スペインのエンリケ監督は「(PKキッカーの)最初の3人は私が選んだ。私の責任」とコメント。この試合では延長後半終了前に“PK要員”としてFWサラビアを投入するも、1人目として登場したFWサラビアがポストに当ててしまい失敗。不名誉な3人連続失敗を呼ぶ結果に終わった。 さらにエンリケ監督が前日会見で「クラブの練習では、少なくとも1000本のPKを蹴るべきだ」と明かしていたため、ツイッターでは「PK1000」がトレンド入り。ネット上では「PK1000本練習も全員失敗はヤバイ」「PK1000本練習してもこうならPKってやっぱ運ゲーやわ」「やっぱりPKって運なのかな(笑)それとも1000本じゃ足りなくて10000ぐらいやらないと駄目とか」「PK1000本蹴れって言ってたスペインが全員外すんだから、PKってやべえのよ」「PK1000本がまさかのフラグとは」「PK1000本ノックのスペインですらPKで負けると言うことが証明されたやんけ」などと話題になった。(以下略)
嗚呼、スペイン無敵艦隊… 盛大なフラグまで立てて… 実際は「無敵」でもなかったのかなw ◆【youtube動画】遠藤保仁PK集 実況付き ◆【youtube動画】遠藤 保仁(G大阪)PART.1 絶対PK(2種)確実に決まるPKパターン【プロフェッショナルの神ワザ~トッププレーヤーの直伝レッスン!~】 ここまでやれとは言わないがw みんなコレ見て勉強しなさい!(笑) ◆過去のコロコロPKに関する日記。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.12.08 09:12:18
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