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テーマ:☆詩を書きましょう☆(8531)
カテゴリ:俳句を詠む
ケータイで 平謝りの ご主人様 プレイ中に、何度もしつこく鳴る携帯。やむを得ず舌打ちしながらも奴隷にダンディな声で「そこでおとなしく待ってろ」と電話に出るS紳士。思えばそれがマゾ奴隷が見た最後の勇姿であった。普段かかってくるハズもない、本社の社長からの直電は電話越しに奴隷にも聞こえてしまうほどの怒号の嵐。ラブホの部屋のど真ん中で全裸のまま天を仰いで棒立ちのご主人様は「あ、あ、ハイ・・いえ・、あ、ハイ」と消え入りそうな声で返事をするのがやっとである。部下がトラブルでも起こしたのだろうか。奴隷の調教をする前に、できの悪い部下の教育をするべきであった。目を閉じて両目のあいだを指でつまんだままただただ携帯片手に叱責の嵐の過ぎるのを待つご主人様の唇は微かに震えていた。これではただの全裸の営業マンである。ベッドの上のマゾ奴隷は事態をうまく飲み込めず、心配そうに見つめている。目の前には社長に平謝りのしどろもどろなご主人様がいる。この男は大丈夫だろうか。しかし愛するご主人様が全裸で棒立ちでは風邪をひいてしまう。首輪をつけられ、太ももに口紅で「私はチンポ大好きの淫乱マゾ女です」と、ワリに長い落書きをされていることも忘れ、ラブホのピンクのバスタオルをそっとご主人様の両肩にかける心優しき奴隷。奇しくもその姿は、モハメド・アリの引退試合と同じ姿であった。ご主人様とて人間。社長にキレられてSMどころじゃなくなることもあろうかというものです。あ、今回の季語忘れてるやんけ。ただの狂歌や。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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