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はむ太郎69

はむ太郎69

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手芸同好会_140x120>
2006.09.11
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5年前の今日は、ニューヨークのWTCでテロがあった日。

私は毎年、この日が来るとあの日の事を思い出して、
いろいろ考える。

今日は、日本のテレビでもいろいろ特集番組をやっているけれど、
「あぁ、もう5年もたったんだなぁ・・。」
と、思う。



5年前の今日、少し寝坊した私は、マンハッタン行きの地下鉄にあわてて乗り込みました。
2機目の飛行機がぶつかった時は、すでに地下鉄の中だった私は何も知らずに
マンハッタンに到着。


地下鉄の駅から地上に出た瞬間に目に飛び込んできた光景は
サイレンを鳴らしながら一斉にダウンタウン方面に向かって走る、
たくさんの消防車・救急車・パトカー。

「どこかで大きな火事でもあったのかな?」

なんて思いながら、学校に向かって歩いていると、
向こうから歩いてくるクラスメイトのジョーンおばさんとバッタリ会った。

ジョ 「ユウコ、WTCに飛行機が突っ込んだのよ。」

ジョーンおばさんは、娘さんの婚約者が、WTCで働いているらしく、
心配なので家に帰ると言う。

ジョ 「あなたも早く帰った方がいいわよ。」

とてもびっくりしたけれど、その時点では事故だと思っていたので
自分はとりあえず学校へ行く事にした。


学校に着いて、いろんな情報が入ってくると、さすがの私も事の深刻さを
実感し始める。

ラジオでは「他にもハイジャックされている飛行機が15機くらい、
マンハッタン上空を旋回している。」などと言っているし、
「次のターゲットはエンパイアステートビルらしい」なんていう噂も
流れている。

家にいる彼氏(今の旦那)に電話しようと、ロビーの公衆電話に行くと
1台しかない電話では、家族に電話しているらしい女性が泣きながら話していた。
その女性が小銭を使い切ってしまったらしいので、自分の手持ちの小銭を
彼女に渡して教室に戻った。


とりあえず、家に帰ろうとクラスメイトのTちゃんと地下鉄駅に
向かうけれど、その時点ではすでに、すべての橋やトンネルが
封鎖されていたため、駅は閉鎖されていた。

タクシーをつかまえるけれど、自宅がある
川向こうのクイーンズに行きたいと言うと、
「橋が閉鎖されてるから、行けねぇな。」
と、冷たく断られる。


周囲を川と海に囲まれているマンハッタンは、橋とトンネルを
閉鎖されたら、陸の孤島。

「はぁ、帰れなくなっちゃったなぁ。」


と、しかたなくもう一度学校に戻ると、まだ学校に残っていた
マンハッタン在住のMちゃんが
「うちに泊まりなよ。」
と言ってくれるので、助かった~と思いながら徒歩で
Mちゃんのアパートへ向かった。

昼ごろ、Mちゃんのアパートに到着してテレビをつけ
初めてWTCで何が起こっているのかを映像で見たMちゃんと
私はボーゼンとした。
あのWTCが影も形も無く、消え去っていたんだから。


テレビではジュリアーニ市長さんが献血の協力を
呼びかけているので、Mちゃんと近くの指定病院に
献血に行こうと話していると、大勢の献血希望者が
殺到したため、献血するのに4時間待ちと言うので
あきらめる。


Mちゃんの家の電話を借りて、自宅にいる彼氏(今の旦那)に
電話するけれど、混線してなかなかつながらない。

やっと電話がつながると、彼が
「一部の地下鉄が動いているらしいから、帰って来い。」
と言う。
私もなんとなく不安で、家に帰って彼の顔を見たくなったので
帰る事にする。

が、運行している地下鉄の線は、Mちゃんのアパートからは
40ブロックくらい離れている。

「きっついな~。」

と思いながらも、Mちゃんにお礼を言って
駅に向かって歩き始めた。
まさかこんなに歩くことになるとは思ってなかったので、
こじゃれたミュールを履いてきた事を深く後悔しながら。


20ブロックほど進んだところで、WTCから昇る煙が見えて来て
砂埃で真っ白になった人ともすれ違うと、さっきまでテレビの
映像で見ていた事が、本当にあったんだと実感した。

足が靴ずれだらけになって「あ~、もう歩けん~」なんて心の中で
弱音を吐きながらもう20ブロックほど進み、やっと
開いている地下鉄の駅を見つける。

もちろんダイヤもめちゃくちゃだから、とりあえずホームに
入ってきた電車に乗り、何度も乗り継いでやっとこさ
自宅に着いたのは夕方5時。

旦那も電話で声は聞いていても、実際に私の顔を見るまでは
心配だったらしく、ホッとしたようだった。


それから数日後、学校へ行くとジョーンおばさんがいない。
ジョーンおばさんの息子になるはずだった男性は
残念ながら犠牲者の一人になってしまったのだ。

「私の娘、秋に結婚するのよ!」

と、うれしそうに話していたジョーンおばさん。
結婚直前に婚約者を失った娘さんの気持ちを考えると
たまらない気持ちになった。


その晩、アルバイト先の日本レストランに出勤すると
お店の常連さんで、WTC内に支店があった某日系企業の
駐在員さん達が来ていた。

お座敷の向こうから聞こえてくる会話をなにげなく
聞いていた私。

そのグループの一人のおじさん、テロの前の晩、
接待でクラブに飲みに行ったらしい。

で、ホステスさんの一人をお持ち帰りしたそのおじさんは、その晩
ハッスルしすぎて、翌朝寝坊してしまったそうです。

「しまった!遅刻だ!」
と思いながら職場があるWTCに急いで到着した時は、すでに
飛行機がぶつかった後で、ビルに入る事ができなかったらしい。


そのおじさんの勤めている会社からも、何人か犠牲者が
出ているので、そのおじさんはまさに遅刻で命拾いしたと言う事。


まじめに出勤して亡くなったジョーンの娘さんの婚約者。

夜遊びで寝坊して、遅刻したばっかりに命拾いしたおじさん。


なんて世の中は理不尽なんだ。と、その時は思ったけれど
そのうち、人の運命なんてそんなもんかもしれないなぁ
とも思い始めた。
人生何があるかわからない。だから、後で後悔しないように
何でも精一杯がんばろう!と、テロの直後に誓った私。


そんな私の誓いも、日々の生活の中で段々薄れていき
また元の適当な私になる訳だけれど、毎年9月11日に
なると、あの時の気持ちを思い出す。


去年の9.11はまだ独身でニューヨークにいた私。

今年の9.11は日本にいて、お腹の中には赤ちゃんもいる私。


1年で私を取り巻く環境もいろいろ変わってしまったけれど、
あの時の気持ちを思い出して、人生後悔しないようにがんばろう!
と、気持ちを新たにした今日の私でした。








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最終更新日  2006.09.11 22:44:14
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