アジュンマＧＯ！ＧＯ！

韓国の代表的なスープのひとつに「ミョック」という
わかめスープがあります。

誕生日等、お祝い事の時には欠かせないこのスープ、
日本の焼肉屋にあるワカメスープの、わかめ増量版って感じです。


で、このミョックなんですが、韓国で出産を経験した方は
皆さんご存知のとおり、韓国では

「ミョックを飲むと、乳の出が良くなる。」

ってな話が常識でして、産後に出る病院食でも

”朝昼晩、毎食”このミョックが食事に出ます。


「釜山の某産婦人科のある日の夕食」


（Ｐａｒａｎさん、すいません！写真勝手にパクりました。）

こんな感じの食事が、韓国の産婦人科の一般的な食事のようです。

でもって、病院を退院して実家に行くと、今度は母親が
大鍋いっぱいのミョックを作って待っており、実家でも
朝昼晩と、１ヶ月間くらいミョックを食べ続けるらしいです。


私もミョックは好きですけど、さすがに朝昼晩毎食毎日
ミョック攻撃されたらノイローゼになりそうなんで、
日本で出産することに決めた理由の一つは、この産後の
ミョック文化でもあります。


旦那も、私が妊娠中からこのミョック攻撃に関して

「毎食ミョックなんて、ありえないわよ！
　要は、ワカメを食べろって事なんでしょー！
　だったら、もっとバランス良くワカメ食べるわよー。」

ってな暴言を吐きまくってたのを知ってるので、

「もし、韓国で産む事になっても、お母さんにはミョックは
　作らないように言っておくから。」

なんて言ってました。


で、無事に日本で出産した私。

最近の日本の産婦人科って、料理の豪華さを競ってるみたいな
ところがあって、友達の話を聞いてるとフレンチのフルコースが
出たとか、とにかくすごいらしいです。

かくゆう、私がお世話になったクリニックでも、
朝・昼・晩と、デザート付きで栄養満点な豪華な食事。
そして、３時にはケーキと紅茶のおやつ。
夜８時には夜食まで出ました。



「ある日の昼御飯」

・鳥のから揚げ　大根おろしソース
・マグロの山かけ
・タコとワカメの酢の物
・切干大根
・御飯＆味噌汁
・フルーツ





「ある日のお祝いディナー」

・食前酒
・生ハムの前菜
・パンプキンスープ
・松阪牛ステーキ　　等々・・・






こんなに食べきれないので、いつも旦那に手伝ってもらってましたが、
旦那も「すごいね～」と、感心しておりました。


さてさて私が入院中、毎日昼ごろにうちの母が旦那を病院まで車で送って来て
また夜の面会時間終了時間に、迎えに来るという生活だったのですが、
日本語が話せない旦那と、韓国語が話せない母の会話は
もっぱら簡単な英単語を並べる感じだったよう。

それでけっこう意思の疎通ができてたらしいので、びっくりだったのですが
たまに込み入った話の時は、私が通訳してたわけです。


で、入院３日目。
いまいち乳の出が悪かった私ですが、助産師さんたちからは

「最初の３、４日は少ししか出なくて当たり前よ。
　みんな退院した頃にぼちぼち出るから、大丈夫。」

なんて言われてので、のんびり構えてたんですが、
そんな私に旦那が

「御義母さんに、病院の帰りにスーパーに寄ってってお願いしてくれる？」

って言うんです。


私　「いいけど、なんで？」

旦那　「ワカメと、牛肉を買うから。」



で、出た～っ！！



私　「も、もしかしてミョック作るの？」

旦那　「うん、はむ太郎は嫌うけど、韓国じゃ産婦人科ですら勧めるくらいなんだから
　　　　きっと何か理由があるはずじゃない？
　　　　少ししか作らないから、１食だけでもたべてみぃ。」


はぁ～・・・。
日本にいてもミョック攻撃をかわせれなかったか・・・。


その日、病院の帰り道にスーパーに寄った旦那、材料を買い込み
翌朝、せっせとミョックを作って病院に持ってきてくれました。
私を思っての旦那のせっかくの気持ちですから、ありがたくいただきました。
ま、毎食じゃなきゃ、おいしくいただけるんですよね。

結局３食くらい食べたんですけど、そのおかげかどうか
今では赤ちゃんがゲホゲホむせるくらい、乳でまくりです。


さて、そんな旦那が釜山に帰国する直前、うちの母が

「センちゃん（旦那の名前）がミョック作ってるのを見てて、
　もう作り方わかったから、センちゃんが帰国しても、私が
　ミョック作るから心配しないでね。」


やめて～～～っ！！