カテゴリ:少女マンガ
【あらすじ】 両親の海外転勤のために、親の親友の家に居候することになったマコト。 しかしその家には親友のたまちゃんをふった、学校一のモテ男・カンナがいたのです。 第一印象が最悪だった二人が、一つ屋根の下で暮らすうちに惹かれあっていって……。 【感想】★★★☆☆(星3つ) 藤原よしこさんの作品です。 「キス絶交キス」と「恋したがりのブルー」がとてもツボだったので期待して読みました! 上記の作品にあったような切なさはあまりなかったのですが、 主人公の男の子(カンナ)にひたすら萌えました。 「恋なんかはじまらない」というタイトルですが、 最初から恋が始まってるんですよね。 しかもどっちかっていうとカンナの方が先にマコトを好きになったっぽい。 親友のタマちゃんがカンナにふられたことに物申そうと、カンナのクラスに乗り込んだマコト。 勢い余ってカンナに飛び乗ってしまいます。 恋愛をバカにする発言をするカンナに切れてしまい、 「あんな奴大嫌い」と怒り心頭のマコトでした。 さらにカンナと同じ家に住むことになり、バカにされっぱなしのマコト。 しかし、「友達に彼氏できちゃう、自分だけ一人だ」 と落ち込んでいるマコトにキスしたカンナ。 余裕の表情のカンナに混乱するマコト。 どんどんカンナを意識するマコトは、勝手に誤解して突っ走ってしまい、 それをカンナが見て楽しんでる感じ。 でもたまに直球でマコトがぶつかってくると、照れちゃったり妬いちゃったり。 その表情にたまらなくキュンとします。 普段は成績優秀で冷静なカンナですが、マコトが絡むとどんどんぶっ壊れていくのです。 親友とカンナが付き合ってると誤解しちゃったり、 カンナの元カノが教育実習でやってきてショック受けちゃったり。 そのたびによく泣くマコトを、しっかりと受け止めるカンナが素敵です。 一方、クラスメイトの南がマコトに猛アタックする様子に焦ったり、 転任してきた数学教師が、マコトが中学時代に好きだった先生だと知って妬いたりと、 カンナが子どもっぽい感情を出す姿にキュンときます。 読者にとっての鬱展開がひとつだけありますよね。 それは南とマコトがキスしてしまうシーン。 しかもマコトが抵抗することなく受け入れて、抱きしめちゃってたし。 まぁ傷ついた南への同情からくる行動だったわけですが……。 賛否両論あると思いますが、私はマコトらしくてありだと思いました。 マコトってこういうお人よしで危うい雰囲気が魅力なのかなと思って。 番外編のカンナのモノローグでもマコトを 「固く扉を閉ざしていたのに、気付いたら部屋に入ってきていた」 みたいに表現していましたね。 人の心の隙間にそっと入ってしまうような子で、そんな子が弱っている人を さらに傷つけるようなことはできないでしょう。 だからこそカンナも受け入れてあげたんじゃないかな。 そしてラストのカンナも突っ走りましたね。 海外にいる親の元へ行くことを決意し、 カンナを振り回さないように別れを選んだマコトでしたが、 出発の直前にマコトの親の前で土下座して「マコトを俺にください」とプロポーズ。 カンナって大人びた雰囲気の男の子って感じでしたが、 きっとお母さんが早くに亡くなって、本当は淋しかったんでしょうね。 その隙間を心地よく埋めてくれたのがマコトだったのでしょう。 【蛇足】 ドSの天才×バカ丸出しの女の子が同じ家で暮らすという設定は、 伝説の少女マンガ『いたずらなKiss』とまったく同じですね。 この作品と『いたKiss』はちょっと似てるんですよね。 いや、超似てる。 でもパクリではないないと思います。 きっと藤原さん、『いたずらなKiss』のファンだったんじゃないかな。 だからオマージュ的な感じにしたのでは。。。深読み!?笑 OASISがBEATLES愛から『DON'T LOOK BACK IN ANGER』を作った感じと同じで。 ただし入江くんとカンナは似ていませんね。 カンナの方がマコトにデレデレで甘々です。 私は付き合うならカンナくらいじゃないとへこたれてしまうと思うな~。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年07月13日 11時10分17秒
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