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2008年06月08日
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カテゴリ:読書

荷抜け 岡崎ひでたか著

荷抜け

課題図書というヤツである。
今年の夏、幾人もの若人が、これを読み
感想文とやらを書くのである。

江戸時代も終末に近くなった頃の
信州から富山の間を行き来する荷物運搬に携わる人たち、
牛方(荷運び人)が、貧しい村に暮らす人々を救うため、
集団荷抜けを企てる。
この事件を機に赤蓑騒動(百姓一揆)へと発展して行く。

題材は悪くない。
むしろ、盛りだくさんで、はらはらドキドキ度も満載・・・・
と言いたいところだが、
あれも書きたい、これも書きたい・・・ってな、盛りだくさんぶりで、
事件にたどり着くまでに、ずいぶん時間を食う。
必要なエピソードには違いない。
長いぞ?と感じさせる要因は、
語りが方言ということもあるだろうか。
読みにくいのである。
例えば、

チャウチャウ、ちゃうんちゃうん?

チャウチャウじゃないんじゃない?

関西弁というだけで、これだけのちがいがあるのだ。
聞きなれない信州、越中地方の言葉となると、
判読だけで一苦労なのである。
適当に理解して進むと、面白くないのである。

苦労して進むと、なにやら、いろいろ細かい事件がおきるのだが、
それは、伏線となり、適当に読み流すと後で苦労することになる。

主人公のふとした一言をきっかけに、事件がおき、
んでもって、その事件をきっかけに、
一揆が起きる。
その辺から怪しいのである。
「???」なんでや?
まあ、ええわ、「荷抜け」するんやな、よしよし。
荷抜け成功。あっさり度数5。
人望ある親父の息子が仲間にいる、
それだけでみんなが動く。
ええんか?それで???

次の事件、荷抜けの首謀者を狙っちゃうぞ事件勃発。

この辺からまた怪しい。
狙っちゃってくれてかまわないのだが、
何故か、いきなり、一揆が起きそうな気配。
は???

このあたりの展開、もっと丁寧に書いて欲しかった。
娯楽小説ではないかもしれない。

だけど、荷抜けを発端に一揆が起きる、その経過が良くわからない。

総合的にみてやはり、物足りない感じ。
面白い要素(がははと笑える面白さではない)が一杯なのに、
それが、全部寸足らず。
もったいない。

一つ一つの展開はホンマに面白いんですわ。
ただし、エンタメを求めてはいけません。






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最終更新日  2008年06月08日 22時18分06秒
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