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カテゴリ:読書
タルト・タタンの夢 近藤史恵 著 タルト・タタンというと りんごをキャラメル煮にした上にタルト生地をかぶせて焼くお菓子。 華やかさはないけれど 心弾む見た目と味。 めったに食べることはないけれど、 名前も味も好きである。 そのタルト・タタンをタイトルに冠した本。 気にならないはずがない。 もうひとつこの本が気になったのは、 この作者が、殺人事件のないミステリーを書く人だから。 昨今、人が死にすぎると思うのだ。 自然死は仕方ないとしても、 故意に人の命を奪う、そんな出来事が多すぎる。 虚構の世界くらい、幸せに浸りたい、そんな気分なのである。 で、タルト・タタンの夢である。 物語の舞台はとある下町の商店街の中にあるフランス料理店。 フランス料理と言っても、高級マダム御用達みたいなのではない。 ビストロ・パ・マル、その店が舞台なのである。 シェフは、三船敏郎の親戚と間違われたことを契機にサムライのような風貌になってしまった、無口な変わり者、 その相棒は、線の細い二枚目、話し上手の優しい人。 ソムリエの金子さんは若いお嬢さん。 ベリーショートの髪が潔い、俳句が趣味の風流人。 物語の語り手は店に来て一年目のギャルソン君。 店に訪れる客たちの抱える事件、 抱えていた事件、 もちろん食べ物がらみなのであるが、 それを、鮮やかに解き明かすのである。 そして、暖かい気持ちにさせるのである。 がっかりとかはないのである。 あくまでも後味すっきり。 さすが料理ミステリー。 おいしい料理は人を幸せにする。 そして、この物語はまさしく絶品の一皿なのである。 食べたことのない料理がほとんどで、 イメージがわかないことも多かったのだが、 とても、おいしそうな雰囲気は、じゅうぶん満喫できたのである。 これからの季節、とてもお勧めなのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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