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カテゴリ:読書
キケン / シアター! 有川浩 著
キケン 成南電気工科大学にある、「機械制御研究部」なるサークル。 ここは、その活動における様々な伝説や破壊的行為から、 「キケン」と称され、忌み畏れられていた。 「キケン」はまさしく、危険人物に率いられた特殊集団であり、 犯罪スレスレの「実験」を行うことすら日常であった。 これは、その黄金時代を描いた物語である。(新潮社HPより) 正直、上の文章で想像するほどの破壊行為はなかった。 危険人物には違いないのであるが、 はやみねかおるの「僕と先輩のマジカルライフ」の先輩の方が よほど怖いのである。まぁ、似てなくもないが。 かれこれ20年前の出来事になってしまった学生時代、 サークルに打ち込んでいた自分に重なり、 ついつい、感情移入してしまった。 「キケン」に「PC研」というライバルというか「天敵」がいたように、 ワシのいたサークルにも「天敵」がいて、 こちらが文科系なくせに、がんがん体育会系だったりするに対し、 先方が敵対心むき出しの割りに、軟派なことしかしなかったり。 「天敵」から、異常な挑発を受けたりするあたりの状況が重なったりで。 こんな先輩、ほしかったっ!!と言わずにはおれなかったのである。 そして、その時期がいくら楽しくても、期間限定。 卒業のときを迎えれば、THE END。 卒業してもしばらくは、なんとか顔も出せるが、 それも、1年、2年が限界。 ついつい、足が遠のく。 ふと、そのころを懐かしく思い出したとき、 母校を訪ねたとき、 「仲間」が待っていてくれた。 あまりのうらやましさに、キューンときたのである。 □■□■□■□□■□■□■□□■□■□■□ シアター! 解散の危機が迫る小劇団「シアターフラッグ」 運営方針 みんなで楽しく or プロフェッショナルに をめぐって対立、団員がごっそり辞めちゃって、 収益がないどころか負債まで作ってしまったのである。 主宰の春川巧は、兄の司に借金をして劇団の未来を繋ぐ。 で、兄の出した借金の条件。 2年以内に300万円の収益を出せ!である。 この金額についての実感は正直わかないのであるが、 劇団員たちが、個々に悩む中身に関してはかなり共感。 声で演じる仕事としてはプロフェッショナルの新加入の団員。 古くから居る団員に対して遠慮し、 自分の居場所はあるのだろうかと悩む。 迎える側も戸惑いを感じている。 でも、お互いに苦しみながらも 認め合う努力をする。 借金を許す兄ちゃんも、これまた、苦しむ。 生活に困窮するような劇団つぶしてしまって、 弟をいわゆる全うな道に連れて行きたいのであるが、 演劇に打ち込む弟、そして、その仲間たちがまぶしくもある。 しかし、自分の居場所はそこにないと感じる。 声優として成功している新団員にしても、 兄ちゃんにしても、 団員たちにとってはもうすでに「仲間」なのだが、 それが、本人たちには届かない。 傍から見ていて、とてももどかしいのである。 □■□■□■□□■□■□■□□■□■□■□ 「キケン」「シアター!」両方に感じたのは、 一緒に何かに打ち込める「仲間」がいることのうらやましさと、 そこが自分の「居場所」と思える場所があることのうらやましさ。 図書館戦争シリーズの有川さんは、 ガンガン!行け!行け!見たいな勢いで、 面白かったのだが、 最近の有川作品は、勢いはそのままに、 余韻を残す、そんな傾向?? 「シアター!」は、まるっきり、大人向けといってもいいくらい。 人間の書き方がいっそう魅力的になった有川さん。 お見事! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年02月02日 20時00分42秒
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