みかん日和。

春なのだが、とても寒い。
風は吹くし、雪は降る。
そして、別れの季節。
１０年以上もの間、一緒に仕事をした上司が去った。
デリケートな人だったので、
仕事がやりやすかったわけではない。
時に、これでもかってなくらいぼこぼこにされたこともあるし、
引けない一線をお互い死守すべく、
言い合いもした。

気がつかない振りをしてかわすこともしばしばだったのだが、
本当に、よく、人のことを見ていた。
良くも悪くもじっくり。
正直、不躾な人だなぁと思った。
確かに、新人だったし、私の仕事の仕方が気に入らないとかもあったかもしれない。
ワシはきっぱり、民間方式で効率主義。
迅速かつ丁寧を目指すべし。
１００点で当たり前、９９点はありえない、
そう教え込まれてきた。
上司は手順、過程より、できればよし。
できないなりに努力する、そして達成できることに意義がある。
そんな人だから、
期日ぎりぎりにてんやわんやなんてことも多々。
でも、結局は、粘り勝ちで、すばらしいものを作り出す。
うらやましい人だった。
もちろん、努力も尋常でなかったと思うが。



kammakiもいい仕事をするようになったね、と
そのうち言ってもらえるよう精進せねばと思うのであるが、
なかなか、難しいのである。
大人にはなれそうもないのである。