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若かりし頃、
そう、きっぱり、高校生時代だ。 二人の作家にはまった。 一人目は司馬遼太郎。 二人目は眉村卓。 司馬遼太郎は歴史を下敷きにしている分、 好きな話とキライな話がどうしても出てくる。 だから、多巻モノを読み始めても、 途中でやめてしまったりもしばしば。 わずかなお小遣い、足りないではないか。 眉村卓作品、主人公が同年代だったりしたので、 はまりまくった。 もちろん、共感できないものもある。 時代による、差異はどうしてもある。 不気味なことが日常にいきなり覆いかぶさる。 それこそ、自分だけが気がついていなかった、なんて、オドロキの展開も。 エッセイを読めば読んだで、 大阪の人間やなぁ、としみじみ。 高校生に共感されるオッサン、只者やないで!と。 とらえられたスクールバス(時空(とき)の旅人に改題され映画とかゲームになった)、 続きもののコレが、なかなか、刊行されず、いらいらしながら待ち、 出たときは発売日に買いに行った、そんな懐かしい思い出がある。 本当に大好きだった。 当時出ていた本(文庫本だけ)は、ほぼ、読破した。 いつの頃だろうか、気がつけば、 眉村卓の新刊を見なくなっていた。 わたしの興味がよそに移ったこともあったのもあるけど。 数年前、眉村卓新刊を見た。 おおー、懐かしい。 でも、その時、その本を手に取らなかった。 映画の予告で 末期がんの妻のために 毎日一編のショートストーリー(物語)を書きつづけた作家の物語を見た。 よもや、その作家が眉村さんだったとは。 今日、ニュース番組で初めて知った。 面白い話を書いて、笑わせて、 笑うことで免疫力を高めて、生きてもらいたい。 毎日毎日、創作を続ける作家の夫、 創作する夫を支える、作家の妻。 お互いを思いやるその姿勢。 話を聞いていて、涙が止まらなかった。 また会いましょう、で締められる1778の物語。 長生きして欲しいです、眉村さん。 そして、わたしをまた夢中にさせてください。 明日、本屋さんに行こう、そう思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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