書道のはな*みち　キレイな字が書けると人生はもっと美しくなる

2016年にネオマーケティングという会社が
800人に行った調査によると、
70％以上の回答者が手書きの手紙を受け取った際に、
相手への好感度が高まったと答えている。

対して、約50％の回答者がこの5年、
手紙を書いていないという結果になった。



お手紙……いただいたら嬉しいですよね？
でも、自分で書く人は少ない。

もらうと嬉しいのに、自分は書かないなんて、
そんなの
愛が欲しいのに怠けているのに等しい。　

手は外部に表れた脳だと哲学者のカントは言った。

嬉しいときは手をたたき、
悔しいときは握りこぶしを作る。

倒れている人には手を差し伸べ、
熱があるんじゃないかと思ったときは、
そっとおでこに手を当てる。

そう。手は感情を表すものなんだ。
その手が書いてくれた文字や言葉を
やり取りするということは、
どれだけの喜びを与え合うだろう。

それでも、手書きの代表格とも言える
年賀状は少しずつ、そして確実に発行部数を減らしている。

1949年発行された当時の発行部数は1億8000万枚。
1964年には10億枚、1973年には20億枚を超える。
ピークは2003年の44億5936万枚。
2017年用の当初発行枚数は28億5329万6000枚だという。

デジタルネイティブ世代が次々と成人するに連れ、
年賀葉書の需要はおそらく今後も減少し、
発行枚数も減らさざるを得ない事態が
続くものと考えられている。

だからこそ、手書きの機会から遠ざかっている人たちには
ぜひ年賀状というものを見直してほしい。
字に自信がなかったり、手書きを億劫に感じている人も、
お手紙を素直に出せる大義名分になるのが年賀状なんだと。

1年間、頻繁に会っている人にも、
すっかりご無沙汰している人にも、
自分が1年間頑張って、
そして変わらず相手のことを思っているということを
照れずに素直に率直に伝えられる。
それが年賀状という文化の
一番の意義じゃないかと私は思っている。

たった1枚でもいい。
想いがあるなら手書きで伝えてほしい。
あなたが好きだと言えない代わりに。

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