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カテゴリ:ニュース
びっくりした。
と同時に,ものすごい喪失感がおそってきた。 2008年10月5日夜,緒形拳さんが亡くなりました。71歳。 家族らに看取られ, 臨終の間際10分は「虚空」をただ見つめ, そうして 静かに息を引き取ったそうです。 最初に緒形拳という役者を知ったのは, NHK大河ドラマ「峠の群像」だった。 緒形さんは大石内蔵助役で, 敵役の吉良上野介役は故・伊丹十三さんだった。 あの頃,あるじはまだ子どもで, ストーリー自体はあまり把握できなかったけど, その話が「忠臣蔵」という有名な史実であることを親から教えられ, そして, 緒形拳扮する内蔵助の,優しそうでいて芯が強そうで, しんみりしていて且つあたたかい, そんな人間像に子どもながらに魅せられたことを覚えている。 緒形拳の大ファンでずっと追っかけて出演作品を見ていた というわけではないけれど, 緒形拳さんの演ずる役はいつも, そんなわびさびを孕んだ人間の情緒をじんわりと滲み出させていた。 通常なら忌み嫌われる役どころですら 観る者に共感や同情や憐憫を感じさせる, そんな素晴らしい職人気質の役者だった。 緒形拳が出る作品なら観る価値があるだろうと思わせる役者だった。 そうか…亡くなったのか。 へぇ… 習字(書)を書くのが趣味だったんだ…。 仕事人間で不器用だったけど,家族のことをとっても大切にしてたんだ…。 オーイって名前の猫,可愛がってたんだ…。 雑誌「猫びより」の取材,受けてたんだ…。 画面を通じてでしかその存在を知らない私でさえ これだけ喪失感を感じるのだから, 家族や親しい人であれば尚更堪える別れでしょう。 心からご冥福をお祈りいたします。 猫びより7月号,購入することにした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.10.08 13:38:55
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