『私を見て See Me』 老婦人の遺品から発見された詩
Peaceful Music, Relaxing Music, Instrumental Music, "Where Dreams Begin" by Tim Janis 認知症介護で気を付けたい対応方法とは?上手な接し方と具体的な声掛け集!各事例まとめ! 認知症介護では、それぞれの問題行動を行う原因を少しでも理解することから始まります! 弄便(便いじり)徘徊帰宅願望物盗られ妄想(被害妄想)不穏(落ち着かない)せん妄・幻覚その他、認知症症状 これらの認知症の問題行動が声掛けや接し方の工夫で、 激減するんです!!!!2015/12/28 に公開https://www.facebook.com/MusicHope2013この「詩」は、1970年代のある日、イギリス・アシュルティ病院の老人病棟で亡くなった一人の老婦人の遺品から発見された詩とされています。この詩が公にされて以来今日まで、この詩は世界各地の看護/介護の現場でシェアされ続けています。 今回、「音楽は介護を救う〜ミュージックホープ」プロジェクト代表の音楽家みつとみ俊郎がオリジナルの英文から日本語に訳し、盟友の音楽家(歌手)大木理紗氏の朗読を得て動画として公開いたします。詩のストーリーを絵本のように表現するために、挿絵はみつとみ俊郎の妻でありアーティストの満富惠子が作画しました。満富惠子は、2011年に脳卒中に罹患し、以来利き手である右手の自由を失い、不自由な左手で作画を続けています。以下、詩の全文です。『私を見て See Me』何を見ているの 看護士さん あなたは何を見ているの きっとあなたは私のことをこう思っているんでしょう あんまり利口じゃない 目はうつろで ノロノロしていて食べものもボロボロこぼして ロクすっぽ返事もしない 「お願いだからやってみて」と大声でいっても 気づかない靴下や靴はしょっちゅうなくすし なんでも言うなり長い一日を持て余し お風呂に入ったり 食事しているだけの気難しいおばあさんこれがあなたの考えていることなの? 本当にそれがあなたの見ている私なの?もしそうだとしたら あなたは私のこと何も見てはいませんよもっと目をちゃんと開けて見てごらんなさい 私が誰なのかおしえてあげましょう ここにじっと座っているこの私が あなたの命ずるままに動く この私が誰なのかを私が10歳の時 私には、父がいて 母がいて 兄弟・姉妹がいて 私たちは皆愛し合っていました 16歳の少女だった私は 足に羽が生えたようにうかれ もうすぐ恋人に出会えることを夢みていました 20歳で花嫁になった私の心は踊り 約束した誓いを胸に刻みながら毎日を暮らしました 25歳で 私は子どもを産みました 私は子供たちに 安心して暮らせる幸福な家庭を与えました30歳 子どもはみるみる大きくなりました 親子の絆は永遠に続くことを信じながら40歳 息子たちは成長し 家を出ていきました しかし私の傍では夫が 私ことを優しく見守ってくれました 50歳 赤ん坊が 私の膝の上で飛び跳ねました 夫と私は 再び子どもに出会ったのです そして、つらい日々の到来です 夫が逝ってしまったのです 先のことを考え 不安で震えました 子供達は まだまだ自分たちの生活でいっぱいでした私は 愛にあふれた過去を思い日々を過ごしました いま私は人からおばあさんと呼ばれています 自然は残酷です 老人をまるで何もできないダメ人間のようにしか見せません 体はボロボロ 優美さも気力も失せ 嘗ては心がちゃんとあったはずなのに 今は石ころしか残っていませんそれでも この肉体のどこかにまだ少女が住んでいて いくどもいくども私の心をふくらまそうとします私は あまりにも早く過ぎ去ってしまった喜びや苦しみの日々を思い出し人生をもう一度愛そうと試みます そして 永遠に続くものは何もない という現実に気づくのです だからちゃんと目を開けて見てください 看護士さん 私は気難しいおばあさんなんかじゃありませんよもっと近づいて もっと私を良く見てください! (訳:みつとみ俊郎)カテゴリ おんがく ライセンス 標準の YouTube ライセンス