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カテゴリ:指数あれこれ
低PBR銘柄群と高PBR銘柄群の株価の推移を比較できる面白いデータを見つけた。色々と考えるヒントになりそうなので、今回はそのあたりのことを。
1.TOPIXスタイルインデックスシリーズ 東証がTOPIXスタイルインデックスシリーズという、PBRの高低、規模の大小で銘柄を分類した6種類の指標を算出している。 TOPIXバリュー:低PBR群 TOPIX500バリュー:規模の大きな企業の中での低PBR群 TOPIXSmallバリュー:規模の小さな企業の中での低PBR群 TOPIXグロース:高PBR群 TOPIX500グロース:規模の大きな企業の中での高PBR群 TOPIXSmallグロース:規模の小さな企業の中での高PBR群 なお、基準日は2008年11月25日で、同日の指数はいずれも1,000。データは1999年11月1日まで遡及計算され提供されている。 2.低PBR群と高PBR群の比較 まず、低PBR群と高PBR群の比較から。指標名としては、TOPIXバリューとTOPIXグロースの比較。 〇2008年11月25日以降の比較 高PBR群(TOPIXグロース)の方の成績が若干良い。 〇1999年11月1日以降の比較 高PBR群(TOPIXグロース)の成績は悲惨の一言。 3.規模の大小を加味した低PBR群と高PBR群の比較 次に、規模の大小も加味した、低PBR群と高PBR群の比較を。指標名としては、TOPIX500バリュー、TOPIXSmallバリュー、TOPIX500グロースおよびTOPIXSmallグロースの比較。 〇2008年11月25日以降の比較 規模の小さな企業の中での低PBR群(TOPIXSmallバリュー)の成績が最も良い。 〇1999年11月1日以降の比較 やはり、規模の小さな企業の中での低PBR群(TOPIXSmallバリュー)の成績が最も良い。 4.感想など 過去のデータは将来を約束してくれるものではないけど、 機関投資家などから見捨てられている感があるマイナー企業の中から低PBRで見込みのありそうな銘柄を発掘する、という戦略がこれまでは機能していたようだ。これは、多分これからも同じことだろう。 1999年起点のデータで、規模の大きな企業の中の高PBR銘柄群(TOPIX500グロース)が悲惨な状況になっているのは、当時がいわゆる”ニューエコノミー”銘柄人気の頂点だったことと、国際優良株といわれていた電機セクターが没落してしまった影響もあるのだろうと思う。 これまでの傾向が続くと考えるべきか、反動で高PBR銘柄が天高く買われる時代が来ると考えるべきか。 低PBR銘柄は安心感があるし、一方、ゼロ金利下で成長が期待できるならPBR100倍でもおかしくないよねと思ってみたり、 まあ、理屈はいくらでもあるのだから、後は感性のおもむくままにといったところか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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