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カテゴリ:指数あれこれ
TOPIXは、株式投資を行ううえでの成績の目安とされることが多い。アクティブファンドのベンチマークとしても広く採用されているし、多くの個人投資家もTOPIXを意識している。
でも、実はこのところずっと、マイナー銘柄のパフォーマンスがTOPIXをかなり上回っている状況が続いている。今回は、マイナー銘柄系の指標の推移を見ながら、そのあたりのことを。 1.東証一部の中のマイナー銘柄 前回の日記「低PBR株と高PBR株」の再掲になるけれども、 TOPIXは東証一部の全銘柄を対象とした指標だけど、その派生的な指標として、規模の大小、PBRの高低で分類したTOPIXスタイルインデックスシリーズというのがある。 規模の大小、PBRの高低で分類した、以下の4つの指標の中で、ここのところダントツのパフォーマンスを示しているのは、規模の小さな低PBR銘柄を対象とした”TOPIXSmallバリュー”。”低PBR”というのは、ある意味、不人気の裏返しであり、小さくて見捨てられたような銘柄ほど成績が良いという逆説的な状況。 ・TOPIX500バリュー:規模の大きな企業の中での低PBR群 ・TOPIXSmallバリュー:規模の小さな企業の中での低PBR群 ・TOPIX500グロース:規模の大きな企業の中での高PBR群 ・TOPIXSmallグロース:規模の小さな企業の中での高PBR群 2.東証二部とJASDAQ 東証一部以外は、マイナー銘柄の宝庫。先ほどのTOPIXスタイルインデックスシリーズで一番成績が良かったのは”TOPIXSmallバリュー”だけれども、東証2部全銘柄を対象とした”東証第二部株価指数”や、JASDAQ全銘柄を対象とした”日経ジャスダック平均株価”も、同じように好調。 〇過去5年の推移 黄色線:TOPIXSmallバリュー 緑色線:東証第二部株価指数 橙色線:日経ジャスダック平均株価 赤色線:TOPIX 〇年初来の推移 黄色線:TOPIXSmallバリュー 緑色線:東証第二部株価指数 橙色線:日経ジャスダック平均株価 赤色線:TOPIX ここ5年とか、年初来のパフォーマンスでは、マイナー銘柄まで広く視野に入れている人なら、TOPIXに勝つのは比較的楽な状況なのでは。 逆に言うと、こんな状況でTOPIXとほぼトントンのアクティブファンドの中の人達っていったい。。。 まあ、彼らの目が節穴なので、日本の個人投資家が良い成果を享受できているとも言える訳で、ファンドマネージャーさんたちに大感謝^^。 3.TOPIXの巻き返し 10月末の黒田バズーカ第2弾以降、この状況に変化が生じている。 〇3ヶ月の推移 黄色線:TOPIXSmallバリュー 緑色線:東証第二部株価指数 橙色線:日経ジャスダック平均株価 赤色線:TOPIX 一過性の現象なのか、今後も継続する傾向なのか判断に迷うところ。 瞬発力勝負だったので指数先物を馬鹿買いするしかなかったとも解釈できるし、日銀のETF買い入れ対象の大半が東証一部銘柄というようなことの影響なのかもしれない。前者なら一過性だが、後者ならそうとも言えない。 まあ、私としては、規模の大小や上場先はあまり気にせず、個別の企業の中身に投資するようなことを心がけていきたいと思っている(今のところ、結果的にマイナー市場銘柄が多いのだけど)。 ただ、上場先は気にしないとはいっても、一部昇格イベントのある東証二部銘柄は少し+アルファ評価かも。 4.感謝 最後に、拙ブログも昨日で10万アクセス。今年の初めにブログを始めたときには、読んでいただける方がいるものやらと思っていたのだけど、 読んでいただける方がいると思うと、少しでも意味のあることを書きたくなるし、書くために考えを整理することで自分のパフォーマンスの向上にも役に立っているような気がします。感謝、感謝。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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