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カテゴリ:へそまがり流投資手法
株式投資界隈で、常識のように言われていることの中には、まったく理屈に合わないことが沢山ある。
その1つが、”塩漬け株を作ってはいけない”ということ。買った銘柄が大きく下がったのにダラダラといつまでも持ち続けるのは投資の失敗であり、株式投資で最もやってはいけないことだ というようなことなのだけど、 なぜ、そういう考えが常識のように言われているのか、 ”塩漬け株を作ってはいけない”ということには、理屈の上からは全く合理性が無いと思うので、今回はそのあたりのことを。 買った銘柄は特段の理由がなければ売る必要が無いし、株価が下がったというだけでは売るべき合理的な理由にはならない。 投資のタイミングや銘柄選びは当たるも八卦的なものであって、市場参加者全体の期待値はゼロ(株を持っていることの期待値のことではなく、”売ったり買ったりする行為(取引成立=売り買い同数)”のその後の損得の合計はゼロという意味)。厳密には手数料が掛かる分だけマイナスである。 ”買った株が下がり始めたから売る”とかテクニカル的に機敏に立ち回ってみたとしても、期待値的には動いた回数の手数料の分だけ損をしていく。 例えば、1000円で買った株が800円に下がったとする。その時に売っても1000円が返ってくるわけではなく800円で売れるだけ。 で、冷静に見ると、売ろうとしている株は市場で800円の価値があると値付けがされていて現に800円で買う人がいる。わざわざ、その800円の株を売って現金にする合理的理由がありますか? 800円になった株がさらに下がって500円になるかもしれない。だけど、それは結果論。800円の時に他の銘柄に乗り換えていたとしても期待値的には同じこと。厳密には、売買するごとに手数料だけは確実にかかっていくので、その分だけ期待値は下がる。 株式投資でかなり重要なことは、取引にかかるコストをいかに抑えていくかということ。むやみに動かない、じっとしていることがデフォ。 というようなことで、 結果的に塩漬け株ができるのは何の問題もない。 10年でも20年でも売る理由(それは決して買い値に戻るとかそんなテクニカルなことでは無いのだけど)が出来るまで塩漬けとけば良い。 それで本当に困るのは、手数料が全く入ってこない証券会社だけ。 ただし、事業をすることよりも資本市場からお金を吸い上げることが目的となっているような、いわゆる”ハコ企業”や”上場ゴール”の銘柄は長期で持つには全く不向きなので、そういう銘柄だけには要注意。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 3, 2015 03:51:18 AM
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