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偏屈たぬきのへそまがり投資日記

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Jun 4, 2017
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カテゴリ:チラシの裏
ㅤ日経平均株価が1年半ぶりに20,000円を超えた。今回は、万年買い豚としての雑談的なことをチラシの裏に。

 最近の私は中小型株をメインとしているので、東証1部を対象とした日経平均やTOPIXよりJASDAQ平均や東証2部指数が気になったりするのだけど、

 やはり世間一般のニュースになる日本を代表する株価指数は日経平均だなと思う。その日経平均が20,000円を超えて来たというのは、万年買い豚の私としても感慨深い。


1.私はいつから買い豚になったのか

 今では”万年買い豚”の私なんだけど、最初からそうだったわけではない。

 私が友人の影響で投資に興味を持ったのは1980年代後半のバブル崩壊前夜。
 その頃は投資をするお金を持っておらず眺めていただけなのだけど、株式はバクチの札ぐらいに思ってました。バクチの札だけど靴磨きの少年が株を買うようになるまではまだまだ上がり続けるものだと思っていたので、投資をするお金を持ってなかったのは幸運でした(って言うか、私がまさに”靴磨きの少年”だったのでしょうね。)。

 就職して少し投資できるお金ができたのが、バブル崩壊後の1990年代前半。
 日経平均はちょうど今と同じぐらいで20,000円を超えたぐらいの水準だったと思うのだけど、買いたいと思える株はほぼ無かった。
 預貯金・債券でも4%程度では運用できそうな時代に、株式はといえば配当利回りが1%未満で株式益回り(PERの逆数)でも2~3%、PBRも2倍以上が普通で1倍割れのものはほぼ無い。
 その頃は転換社債(CB)が数多く上場されていて、債券としての安心感と株価上昇の楽しみの両方があったので、私はほぼCB投資家だったかな。

 その後、1990年代後半になると、株価が2極化。土地バブル崩壊の影響などで建設・不動産業を筆頭に重厚長大型産業や金融関連企業などのバランスシートの痛みが深刻になってくる一方で、ITなど新しい技術を活用するいわゆる”ニューエコノミー”が持てはやされてくる。
 ”オールドエコノミー”に属するとみなされた企業は容赦無く売り込まれ、バブル期には1000円以上が当たり前だった銘柄が株価3ケタ前半や2ケタに。
 その頃からですかね、私が買い豚になったのは。なんせ、1万株単位で株を持つのは資産家だけと思っていたのに、株価2ケタの銘柄なら私だって1万株単位で買える。バランスシート不況で見捨てられたようになっているけど、世の中に必要な産業だし、今の苦境を乗り越えさえすれば業績も株価も復活するに違いない。これを買わなくてどうする(そしてまた、CBが馬鹿馬鹿しいほど安い。問題なさそうな企業でも利回り5%超でオン・パリティとか、倒産の可能性が意識される不振企業なら利回り10%超で額面の半値以下とか)。 

 ということで、1990年代後半からずっと買い豚さんです。ほぼ全ての金融資産(というか信用取引を含めればそれ以上)を株式界隈で運用してます。


2.買い豚から見た日経平均20,000円

 そういう万年買い豚の私から見て、今の日経平均20,000円はどうなのか。 

 その前に、少し寄り道。
 2000年ごろのITバブル期にも日経平均は20,000円を超えたのだけど、その頃は”ニューエコノミー銘柄”と”オールドエコノミー銘柄”の明暗が極端で、
 私は、ニューエコノミー銘柄群は馬鹿馬鹿しいほど高くとても買える水準ではない。だけどオールドエコノミー銘柄群はまだまだ安い、きっと投資の裾野がこれからオールドエコノミー側に広がっていくだろう。だから、一部の銘柄のバブル株価を修正しつつ株式市場全体は上昇するだろうと楽観してました(正直に白状しておきます)。
 結果的にはITバブルの崩壊で日経平均は大きく下がってしまった。(だけど、オールドエコノミー側には影響が小さかったので個人的にはまずまず無難にやり過ごせたかな。またジャンク債化していた利回り10%超などの転換社債の大半が無事満期償還されていったのは幸運でした)

 で、いよいよ本題。
 今回の日経平均20,000円越えなのだけど、
 万年買い豚の私から見れば、まだまだ全然安いじゃないかというのが率直な感想。

 1990年代前半の日経平均20,000円は、企業の業績や預貯金・債券と比較して全く買えない水準、
 2000年の日経平均20,000円は、全体の水準としてはまずまずだけど馬鹿馬鹿しいほど割高な”ニューエコノミー銘柄”に人気が極端に集中していた、
 というのに対し、

 今回の日経平均20,000円越えは、企業の業績や預貯金・債券と比較してまだまだ断然割安。
 
 過去の日経平均20,000円時代と比較して、日本企業の財務内容や業績は劇的に向上し、一方で比較対象の預貯金・債券はずっとゼロ金利時代。

 ゼロ金利時代に、日経平均採用銘柄でも株式益回りは約7%(予想PER14.4倍の逆数)、配当利回りは約1.7%。また、PBRも約1.3倍。(6月2日終値ベース)

 チャートだけ見て日経平均20,000円なら株式市場はバブル気味だ、などと値ごろ感的な判断をするのではなく、企業の業績・財務内容や預貯金・債券の金利水準など視野を広く見ていくべきではと思う。
 株式益回りから見て、あと2~3倍買われても不思議ではない。日経平均株価が仮に50,000円になっても、それでも預貯金・債券よりは魅力的では、と買い豚としては思うのです。

 まあ、こういう浮かれた気分の時には、市場参加者全体も浮かれ気味だろうから、少し売ることを考えるタイミングかもとも思うのですけど(売るといっても、せいぜい持ち株の数%程度ですけどね)。



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Last updated  Jun 4, 2017 11:59:51 AM
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