2日目
爽やかな目覚めで訪れた2日目の朝…、とは行かず、カーテンをちゃんと閉めていなかった為に日の出につられて目が覚め、ぽよ~んとした高級ベッドは優しく体を包み込み、安物の布団で普段寝ている体は慣れ無い環境に『しんどいよぉ』と叫んでいます。しかも、暑い。暑い!暑い!!よぉ~し、こうなったら神経を集中させて、『動け!!』……カチッ。って、エアコンのスイッチが動くわけ無いでしょ…。ちょっとマジで考えたけれど。隣をチラッ。Zzz…。チラッ。Zzz…。Zzzzz…。『アラームまで我慢しよう…。』 アラームと共に爽やかな?目覚めで訪れた2回目の朝…、普段はどたばたですが今日は少しのんびり。のんびり屋?のママちゃんのペースに任せてベッドでゴロゴロ。って余裕をかましていたら、遅くなった挙句に鍵を持たずに部屋を出て行ってしまいました。俺を残して。鍵も人も居るのにドアを開けられないって…ありえね~! どうにか朝食を食べに行く事が出来ました。テーブルをご一緒させてもらった方は、親子で参加されていて受傷したのは息子さん。聞く所によると、凄い訓練を日々続けているそうで体つきが見た目で違います。食事メニューが気になっていたのだけれど、やっぱりバランスよく食べているのを見てさすがだなぁ、って思いました。そう思いながらも、黄色・茶色・ちょこっと緑色のお子さまメニューを食べているようじゃダメだよなぁ。 その後ママちゃんのトイレ待ちの為に、ロビーで1人ぽけぇ~っとしていると超びっくり、「脚硬くなってるね」って触りながら微笑んでいる先生が目の前に!「え?・あ・はい?・え・硬い?・え?・はいぃ?」などと混乱状態です。筋肉が付いて来たって事だったんですね。その後に腕を伸ばす時のコツを教えてもらって、モヤモヤがスッキリ。指の神経伝達訓練でオオ~♪って感じ。訓練前からテンションUPです。 今日はフローリングのフロアで訓練。昨日出来なかった人からスタートです。また驚きと感動が繰り広げられていきます。年齢に関係なく、諦める事無く訓練を続けて来た人だけが立ち歩く事が出来ると強く感じました。ただC損の人の差には改めて悲しさを感じました。先生の言葉だと、「1つ上でベンチ(呼吸器)、1つ下で字が書ける」確かにそんな差が出てきます。でもそれは何もしていない人の場合で、訓練すればどんどん回復して行きます。鼻栓で知り合った方もそうでした。前屈からの驚異的な速さと安定した起き上がり。食事会で知り合った方の、体幹の安定や背筋力の強さ。この2人には、瞬時に『負けた!』と感じました。他の人がどう感じたのかは解りませんが、あの動きは健常者並みかそれ以上、それに自分より高位損傷である事。とんでもない者を見た!って思いました。もちろん他の人の回復も目を見張るものがあります。ですが、負けたとは思いません。今は追いついていないだけ、必ずやってやる、そう思います。もともとプライドや負けん気が強いって訳ではなく、自分よりも凄い人をみると追いつきたくなる、そんな気持ちを持つようです。もちろんそこで止まりませんが。それに、ウインドサーフィンの尊敬する人から言われた、「出来たからといってそこで満足するな、極めろ!」その言葉がバックボーンであることに違いはありません。この2人の背中はかなり遠くに感じたのでしょう。その後も呼ばれては難しい課題に取り組みます。C損の人が多かったので、損傷レベルは違っていても多くの事を勉強できました。 午後には質問の時間が設定されていました。もちろん、実演回答となり勉強になった事は数多く有りました。 終わってから先生と話す事ができ、「来てよかっただろう!」「はい!」即答です。この2日間、小樽での訓練に迫るほどの勉強と、ここでしかありえない多くの出会いがありました。また日々自宅で行いながらもモヤモヤしていた訓練内容と短期目標に対して、自分なりに明確な答えが出せた事と思います。2日間で感じた事を素直に話し、目標として思った事を言ったら、とても喜んでもらえて嬉しかった。 あっという間に過ぎた2日間、参加した人は様々な思いで家に帰っていったと思います。高速を走りながら感じたのは、小樽から帰って来た時と同じ気持ちでした。それに加え色々な問題も山のように有るけれど頑張っていこう。