反抗的な娘をもつ母のつぶやき

新宿Iデパート

地下の食品売り場に直行する、美和と友達のリカコ。

「昔は、まず最初に洋服売り場に直行したのに、

私達も立派なオバサンになったもんだわ。」

と号泣し

「今では、台風さえも2人の鼻息で吹き飛ばせることができ、

偉い大きな鼻やわぁ。byお染


ぴっかぴかの晴天で、爽やかな秋晴れの日に

外出できるからまあいっか。」

台風が過ぎ去って良かったと、満足気な2人



「会津のべこの乳アイスリーム」

と書かれた、アイスクリームを一瞬横目で見た2人は、

だらだらと、だらしなくヨダレを垂らし

べこの乳アイスクリームを買った。

ほなアホな！ヨダレは垂らさへんって！byお染



りかこ「このアイス、美味しい。

後味もさっぱりして、口の中に残らない。スッキリするわ。」

美和「ほんとー！生クリームは使っておりません。って書いてある。

だからだわぁ。」

いちいち口に出して感動する2人に、

売り場のお兄さんは、小さなコップを渡しながら言う。


お兄さん「こちらの牛乳と、飲むヨーグルトも試飲してみてください。

この牛乳を、ロイヤルミルクティーに使っているレストランもありますよ。」

アイスを片手で持ち、ヨーグルトを試飲する2人。



リカコと美和「この飲むヨーグルト、お～いしい。」

リカコ「自然の甘さで、爽やかでサラッとしてる。

これなら何杯でもいけそう。」

また商品解説が始まった

この人は何かを買う時、決まって良いところを解説する。

お店の人に「こういうふうにセールスするのよ。」と言わんばかりのリカコに

「営業に向いてるわ。」と笑いを堪える美和


この解説を聞いた人々が、約２３．２人ほど集まってきて

たちまち人だかりができる。

「．２」ってなんや？「．２」って！byお染
子供よ、子供！by美和



オジサン「牛乳買ってくか。」

美和　「牛乳よりも、このヨーグルトは格別美味しいです。」

と余計なことを言う美和。
だって、正直でお世辞が言えないんだもん


リカコ「牛乳はロイヤルミルクティーに最適ですよ。」

お兄さんからの情報を、早速伝えるリカコ。

リカコ「試飲できるようですよ。」

先ほど試飲した牛乳の残りを指差すリカコ



そのやり取りを見ていた
オバサンA「私は牛乳１本もらうわ。」

オバサンB「私はヨーグルト２本。」

美和とリカコが幸せそうな顔をしながらアイスを食べているのを見た
オバサンC「アイスクリーム一つ。」

面白いように売れていく



オジサン「じゃ両方、買ってくか。

酒を飲んだときに、ヨーグルトを飲むといいんだよ。」

リカコ「そうなんですよ。日本酒などの強いお酒を飲む前に飲むと

胃をコーティングしてくれるんです。」

また営業してると、堪えきれず笑う美和。

美和「ハハハハハ。」

リカコ「カカカカカカ。」

美和「ヒッヒヒヒヒ。」



オジサン「この2人、よく笑うねえ。アハハハハハ。」

釣られて笑い出だすオジサン。


オジサンとリカコの会話を聞いて

また１人、2人と増えて、大きな人だかりができる。


リカコ「私達も買わなくちゃ、無くなっちゃう。」

焦る2人。

リカコ「お兄さん、私達コンサートに行った後、立ち寄るから

これ２本取っておいてね。」

立ち去る2人。


リカコ「私達ってサクラに向いてるよね。」

美和「実演販売のサクラになったら

売り上げが伸びるかもね。」

リカコ「どこかにそんな仕事がないかなぁ。

銀行の窓口じゃ真面目なことしか言えないから、つまんなかったよね。

仕事間違えたわ。」

この2人はかつて銀行員で窓口担当だった。


美和「でも、2人であちこちのサクラしてたら

『あの2人、あちこちの売り場で見かけるって

怪しく思われるんじゃない。

ウイッグで変装してやるといいかもね。フッフフフフ。」

リカコ「クックククク。そうよねぇ。」


ーーーつづくーーー続かないと思うけど


今日のお弁当



鯖とちくわの竜田揚げ、かぼちゃのバター煮、もやしとキャベツと人参の野菜炒め


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