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反抗的な娘をもつ母のつぶやき

反抗的な娘をもつ母のつぶやき

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June 18, 2010
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ピィンポーンッ

玄関のインターフォンのカメラに写るその姿は、お姑さま。

手に何か持っている・・・・。嫌な悪寒。いえ、予感。


姑「あのねえ、あなたのところ、絵飾らない?」

ほらっ、キターーー!!!家に飾ろうとしてるっ!


私「ウチはもう飾る場所もないし・・・」

やんわり断ってみるが、聞く耳持たず。


姑「私の先生の絵なんだけどね」

私「あぁ、〇〇先生の絵ですね」

お姑さんの師匠である〇〇先生の絵は

私の趣味じゃないだよ。

オラァ、ゴッホの幻想的な「星月夜」が好ぎだー。


姑「そうなのよ。昔、20万で買ったんだけどね。

なんで買っちゃったのかしら。買わなきゃ良かったわ。

ウチに飾っておくと、気分が悪くなるのよ」

お姑さまは、その先生から厳しいご指導を受けていて、

絵を見ると先生を思い出し、イヤな気分になるらし~。


私「私、あの先生の絵は雪の風景ばかりで暗くて嫌いなんですよぉ」

はっきり言ってみる。

姑「暗いって言ったって、この絵はそんなに暗くないのよ。

見るだけでも見てみない?」

デター!!!見るだけでも見てみない攻撃っ!

服のお下がりをくれるときも「要らない」と数回断った後、

見るだけでも見てみない→ちょっと着るだけでも着てみない

って言うもんね。

服はこっそり捨てられる。

絵は、どっこい、そうもいかねえのさ、はっつぁん。


私「見なくても雪の絵でしょ。私、雪国生まれじゃないから、

雪に馴染みもないし、雪の絵を見ても全然感動もしないんです。

ゴッホの絵ならもらいますけど、ほっほほ。〇〇先生の絵はどうも・・・」



姑、ガサゴソと箱から絵を取り出し、

つかつかと玄関に入って、キョロキョロと見回し

「この辺の壁がいいかしら~」と

目をギラギラさせながら、壁に当ててみる。

や、やめてぇえええええ!


姑「ほうら、明るい絵でしょ。

20万で買ったといっても、今、買えば7、80万はするのよ」

私「じゃ、売ったらどうですか?」

直球を投げてみる。

本当にいらないつーの。

捨てるのも勿体無いし、自分の家に飾るのはイヤで、

何が何でも我が家に飾るつもりなんざますね。


姑「売っても、額縁代の2、3万にしかならないのよ」

私「じゃ、先生が死んでから売ったらいいじゃないですかー?!

死んだら値上がりするかも。先生、80才過ぎてるし」

なんちゅーことを!でもこっちも必死。


姑「死んだら、一銭にもならないのよ」

私「外から帰って玄関に入るたびに

この絵を見て暗い気分になるのは嫌なんです。

ほんと、要らないから止めて下さい。

お義母さんのところ、天袋が空いてるって言ってましたよね。

入れておいたらいいじゃないですか?」

お願いしてみる。



姑「この先生は芸術院会員なのよ。」

得意げに言う。ぶわっはは、ああ言えばこう言うにゃ。

私「芸術院会員の偉い先生の絵でも、この先生の絵は嫌いなんです。

ほんっっっっっっと、止めてください。

ああいう明るい絵だったらいいんですけど」

お姑さんの絵を指さしながら言う。

お姑さんが描いた赤、ピンク、紫の明るい花の絵が玄関にあって良かった。ほ~っ


姑「そう?あれの方がいい?」

突然、私に赤ベコが乗り移り、無言で何度も頷く。

お姑さまは絵を再び袋に入れ、箱に戻し帰って行った。

はぁ~、やっと諦めてくれた。

おぉ~~~。良かったあ。





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Last updated  June 18, 2010 09:00:13 PM
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