カテゴリ:学生運動
学生運動時代の思い出を、つらつらと・・・・ (反省する勇気)は、今からでも遅くない? 遅すぎる? (1) 2021-10-9 (はんぺん) 前夜から、ほとんど眠らないで、謄写版印刷で、翌朝にまくビラづくりに励んだことが思い出される、あの学生運動・・・あの時は、無我夢中で・・・他派との主導権争いに明け暮れていた。
自宅に、電車の乗り継ぎで、帰ることもできたのだが・・・泊まり込みも、時々あった。共栄荘というアパートが、我がグループのアジトだった。その一室を、メンバーの一人が借りていたのだが、キャンパスから近いという事で、頻繁に利用したのだ。
若かったから、体力はあったし、寝不足も、受験勉強で経験済み。とにかく、あの1968~1969~1970年は、次から次へと、スケジュール闘争的に、街頭行動が実施された。
「4.28沖縄デー」「6.15反安保」「10:21国際反戦デー」などの全国的規模の大闘争の合間に、全関西学生総決起集会、全大阪学生総決起集会などが、個別学園闘争と関連付けられて、次々と提起され、末端の僕たち兵隊は、ビラ情宣活動、芝生でのアジ演説、キャンパスやクラスでのオルグ活動、学内総決起集会、講演会、学習会、機関会議・・・と行動提起は延々と続き、休む間もない、きつい毎日だった。
授業をサボることは、当たり前の毎日だったが、若かったから、それらも消化できたのかもしれないが、今から思えば、ずいぶん危うい(活動)だったと思う。 どう、危うかったかというと、(未熟)に尽きる・・・(無責任さ)が伴う・・・ということだ・・・・
受験勉強で難関突破して、ようやく大学の門をくぐった(青き学生たち)に、缶詰め状態の中で、一方的に滝のようにイデオロギーを流し込まれて・・・白紙にインクが染みわたるように、いともあっさりと洗脳されていった若者たち。
人生経験も決定的に少ない青二才が、ある日、突然「革命」を叫び始める異様さ・・・に、僕たちは鈍感だった。党派間闘争が激しくなる中、一人でも多く(同志)を獲得することが優先された。
多くの文化系サークルは、セクト(党派)支配が進んでいて、社研=社会科学研究会は、何派。セツルメントは、何派。学生平和委員会は、何派。唯研=唯物論研究会は、何派。レーニン研は、何派。法律問題研は何派。政法研=政治法律問題研究会は、何派・・・、文化大革命の真っ最中だったこともあり毛沢東思想研究会や、北朝鮮の主体(チェチェ)思想研究サークルもあった。さらに、体育会(スポーツサークル)でも、一部では、何派が掌握している・・・という話も聞いた。
各セクト(党派)は、新歓(新入生歓迎)活動には、最大限の力を投入して、新規の活動家の発掘に力を入れる。それが、その後の1年間の実力を保証するから・・・
我が大学は、1960年代から、学生運動が、大阪では一番活発なことで有名だった。60年安保闘争時、反日共派の(安保)全学連派(共産主義者同盟、社学同)が、学生自治会の主導権を握っていたが、徐々に、その(政治主義)が、嫌われて衰退し、それに代わってDSLが、自治会を握ることになった。
しかし、1960年代後半からは、日大・東大などを始めとした大学学園闘争が全国的に活発になり、70年反安保闘争と結合していく中で、・・・党派間の内ゲバなどで、学生層も、2極化していく・・・全体として無責任党派の全共闘が、主導権を握るが、結局、70年安保闘争も、相当の盛り上がりを欠くことに・・・・
70年闘争の敗北をきっかけに、過激派は先鋭化を求めるようになる。これは、「子供の革命ごっこ」だった・・・運動の過激化に伴い、あの山岳アジト事件の連合赤軍の森恒夫や、よど号ハイジャック事件の共産主義者同盟赤軍派の田宮高麿、赤城史郎などの、我が大学出身者たちが、全国に悪名を晒すことになり、自分たちだけでなく、日本全体の運動の足を引っ張り続け、低落、衰退へのきっかけを作っている。
あの日本赤軍の重房信子は、2000年の逮捕後、「ニュースに取り上げてもらうような事件を起こすことで、自分たちの訴えをアピールしようとした」(重信房子)だと、彼女は ほざいている・・・
何をとぼけた子供のような(反省)を、今ごろになって・・・ また、「ほかのやり方があったら良かったし、手段を考える機会をもった方が良かった」と反省の言葉を口にしたこともあったという。(娘の重信メイ談)・・・
とにかく、我々学生は、あまりにも未熟だった。それ故に(無責任)すぎた。 その結果、多くの無辜の市民が殺されたし、内ゲバでも多くの若者が、意味なく殺されていった。
「どう、危うかったかというと、(未熟)に尽きる・・・(無責任さ)が伴う・・・ということだ・・・」こう書いた。 僕の学生運動は、そういう危うさの中でのチャレンジでもあった。
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最終更新日
2022.05.31 15:30:52
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