永田町のママ日記

当たり前ですが、明日は５月３日です。
この日が来ると私はどうしても思い出してしまう出来事が、、。
とはいっても、主人公は私ではなくて、ゆきこちゃんという
中学以来のお友達。仲が良くてもちろん、今も連絡は
取り合っている間柄。
なぜ、この子のことを５月３日に思い出すかと言うと、、。
高校一年生のとき、この子が好きだった男の子の
お誕生日が５月３日だったから。なぜ、部外者の私が
この男の子の誕生日をしっかり覚えてしまったかというと、、。

高校一年のときだから、はや、１４年も！！！前の５月。
２つ年上のKくんという男の子が好きだった、ゆきこちゃん。
高校は別だったけど、美術の塾で一緒だったそうな、、。
私から見ると、なんだかひょろひょろして青白い感じの
印象しかなかったのだけど、彼女は彼が大好きだった。
ところが４月になる前に彼は、家族の都合で
遠く兵庫県に引っ越してしまった。
彼女が嘆いていたのは言うまでもない。手紙を書いたり
していたらしいのだけど、返事はこなかったとか。
私だったらこの時点ですぐあきらめちゃうのだけど、
そうならないのが、ゆきこちゃんのすごいところである。そして
４月の中ごろ、「ゴールデンウィークどうする？」なんて
話しをしながらみんなでお弁当を食べていたとき。
何気なく私が「私は西宮の叔父のところに行ってくる」と
いったとき！！このときの彼女の必死な顔を今も私は忘れてない。
「つれてって！！！」そう、K君の引越し先は
西宮だったのである。
そのあとどういう経緯があったのか忘れてしまったけど、
うちの両親と彼女の両親が話しをしたりして、
うちの両親がいる場所でなら、彼と会ってもよい、と
いうことになった。で、家族＋ゆきこちゃん、という
奇妙な旅行がはじまった。
そして、たまたま彼との約束ができた日が
５月３日であった。
待ち合わせは駅。うちの父が運転する車で現れたゆきこちゃんを
見て、K君は目を丸くしていたのを思い出す。
そりゃ、びっくりするよね。。。ともかく二人が無事、再会したのを
みて、うちの父は「じゃあ、夕方までに電話して迎えに行くから」と
二人を駅に残したのである。もちろん、彼女の両親との
約束はやぶったことになる。
「いいの？」と聞く私。「だってじろじろ見てたら
気まずいだろうし、、」と父。このときほど粋な父は見たことがナイ！
結局、その日の夕方、叔父の家に戻ってきたゆきこちゃんは、
「ふられた」と言って笑っていた。
でも用意していったプレゼント、たしかなんかの画集だったと
おもうけど、それは受け取ってもらったのだそうな、、。
この失恋事件にうちの両親をはじめ、親戚は大いにもりあがり、
その夜は上等のお寿司をとって、
５月３日は記念日やなあ～と騒いでまるでパーティのように
なったのである。。ゆきこちゃんはビールも飲んで
大いに楽しんだようであった。（もちろん私も飲んだ。未成年ですが、、）

高校を卒業してゆきこちゃんは希望通り美大にいって、
今はデザインの仕事をしつつサンフランシスコに住んでいる。
去年我が家にやってきたときには、
「デイビッド」という金髪の素敵なだんな様と一緒であった。
５月３日が来るたびに、どうしても彼女と、叔父の家での
パーティを思い出してはちょっと幸せな気分になる。
K君がその後どうなったのかは、知らない。
元気なら明日は３３回目のお誕生日なはずです。
おめでとう、、毎年こっそりつぶやいてしまう。。