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テーマ:今日の出来事(292837)
カテゴリ:永田町あれこれ
池波正太郎さんが大好きである。 あの、鬼兵犯科帳なんかで有名な。 もちろん、小説もいいのだけど エッセイもすごく読みやすくて愛読しています。 残念なのは、正太郎さん、もう亡くなっていて 読めない、、ってことですね。 そのエッセイの中によく登場するのが 彼のお母様。 2度の離婚を経て、女手ひとつで、正太郎さんと弟さんを 育て上げた方である。 戦後のあの貧しい時代に、女性一人で、、なので 当然生活は貧しかった。 特におかあさまは、「女物の傘を買う余裕がなかった」というほど。 ところが後年になって、 お母さんがふと、こういったそうだ。 「あのころは、貧乏もひどかったけど、10日に1ぺんは、 御徒町の「金寿司」にいくのが楽しみだったね」と。 正太郎さん、「え?」と思う。 「冗談じゃねえ、俺は「一度も連れてってもらわなかった」 おかあさま 「おまえたちにまで、食べさせる余裕はなかった」 つまり身を粉にして働いているのだから 10日に1ぺんほどは、大好きな寿司でもつままないことには 「生きている甲斐がない」というのであろう。 と、続く。 なんとなく、わかる。 母の喜びは子の喜び、というのが、もちろん常識。 母は子の喜びを自分の喜び、っていうほうが美しい。 でも。たまにはね、たまには ひとりであの独身時代のきままさのように ひとりで、こっそり楽しみたい。 お寿司を一人で食べに行く勇気はないにしても ひとりでいつかこっそりおいしいコーヒーでも 飲みにでかけたい、、なあ。 不謹慎にもそう思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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