|
カテゴリ:環境
再び読み返している『アマゾンには森がない』という本の中に
「果てしない違法伐採」という章があります。 毎年着実に、そして大規模に地球上から森林がきえているという現状を 垣間見るような内容だったので、ちょっと触れてみたいです。 *** アマゾンに入植してきた小農民にとっては、森は厄介者にすぎないので、 農地や牧場をつくるため、森を焼き払って更地にしてしまう。 それから木材伐採人と呼ばれる人たちは、ほんとうならば政府の許可をうけたところからのみ、木を伐りだしてこなくてはいけないのだけど 商業価値の高い銘木が少なくなってしまったため、 それが残されている先住民の土地や国立公園などの保護地域に入り込んで、違法な伐採をしてきてしまう。←生活を森の資源に依存している先住民にとっては重大問題。 木材をひきとる木材会社にしても、大体が財政難で、 ブラジルでは木材をある単位産業用に利用するごとに、一定の植林をする義務があるけれど、ほとんど守られてこず、 それに代わる高額な「植林税」に関してもほとんど脱税しているのが現状。 そして違法行為を監視する機関も財政難・人手不足のため、行き届いた監視ができていない。 できていない上に、職員は給料日前になるとポケットマネーを得るために 脱税やごまかしをしている木材会社の目星をつけて、問いつめ、本来納めるべき税金や罰金を徴収する代わりに自分の小遣いをかせいでいる。 バラバラの行政機関がそれぞれに、生産者などに税金をかけ、支払わないと多額の罰金や追徴課税を徴収し、私腹をこやしている。 持続可能なやりかたをしなければ、将来的には資源が枯渇していって いずれはしっぺ返しがきそうだけれど、 それぞれが当面の生活を守るため、また私利私欲のため、 秩序なく資源を食い尽くしていっている・・・。 こんな現状がかつて私がアマゾン=熱帯雨林を想像していた ブラジル・アマゾンにあるようなのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[環境] カテゴリの最新記事
|
|