パイレート・クィーン初日!11月28日(土)ソワレ
<パイレート・クィーン初日!11月28日(土)17:15 @帝劇>昨日あまり寝ていないし、今日ももう遅いし明日仕事だし、その次はまたPQを観るので・・ということで、初日の感想は簡単に行きま~す。簡単にいえば、後味は悪くなく、音楽もダンスも含め楽しく終わる感じ、重すぎることない。ストーリーの必然性とか深みという点では、どうだろう?と思いますが、笑える部分は満載!とくにティアナンに注目してしまうと、いろいろまた話題ができそうです。まあ今の時点ではなるべく率直に思い出したことを順不同でざざっと書きますね。初日の今日は(最初で最後の)2階席からの観劇でしたが、これが大正解!照明もダンスも帝劇の舞台の広さを生かした大きく回る盆の動きも船のつくりもよく見えて、とても面白かった。照明は海の色だけでなく、紫など散りばめたような独特のシーンもあり、綺麗だった!ダンスもひとりひとりよーくみえます。本日は2階最前センターにケアードさんご一行様が並んでいらっしゃいました。<セットと音楽>☆帝劇の奥行きのある舞台をうまく生かしてシンプルながらちゃんと船の世界が描かれていた。船の先端だけみているとまるで『タイタニック』の世界!そして、ティアナンとグレイスの2人の世界も音楽のせいもあるけれど、まるで『タイタニック』の甘さです。笛あり、太鼓あり、独特の民族楽器あり、そして民族語での独唱あり、など、音楽がとてもいい色付けをしてくれている作品です。BW版もCDとして聞く分にはかなり美しいですし。さて、この「パイレート・クィーン」と言う作品は、なぜかデ・ジャ・ビュがたくさん。たとえば・・・最初に書いたタイタニックのほかにも、涼風さんのエリザベスと側近・召使たちのシーンでは、MAとかエリザベートとか、あれ?クンリー作品だったっけ?というような錯覚を覚えそうなシーンが出てくる。振り付けとか似てません?群集シーンはMAやレミゼを思い出すし、エリザベスとグレイスの対決?シーンでは、MAのアントワネットVSマルグリッドを思い出しました。デジャビュだらけ!<さて我らがティアナンは・・>☆今までに観たことのないとぉーっても新鮮で、ぴちぴちと跳ねまくる(若作り・・いやいや役作りの頑張りようには大きく拍手したい!)祐一郎さんが観られます・・!!ソロは歌い上げは1幕に1つあるけれど、2幕のあれは、ソロといえるのだろうか?囁き風ですので。まえからCDを聞いて、ティアナンのI'll be there. と繰り返される歌詞は訳詞はどうなるんだろう?と思っていましたが、まあ、まるく(?)収めたかんじでしょうか。ソロも含め、全体的にティアナンはまだまだ練れていくと進化していきそうな気配が大ありです。ファンとしては辛口ですが、正直、まだ初日です、という感じが一番したのが、実はティアナンです。歌詞も大きく口を開けている割に聴き取りづらい部分もありますし。あと、2幕で囚人になった姿はバルジャンを思い出すのかな?という予想は大きくはずれ、そこにいたのはまさしく幻の祐一郎ジーザスでした。(傍にいたのはマグダラのマリアもやった人ですし・・)おお、祐一郎!!ここで「ゲッセマネ」歌っておくれ!!と心で叫んでしまった。(髭つきジーザスだったけれど・・)しかしここの囚人服の裾と袖口の汚し方はかなりリアルな感じで、ほんとに垢や泥が染み込んでいるみたいだった(笑)。しかし!このシーンでティアナンに髭が生え、なんだか年齢相応になって、ほっとした私ってファン失格!?今までの若造ティアナンの衣装より、つながったジーザスルックが似合うようにも見えてしまったし・・^_^;)。☆1幕のティアナンくんはそれはそれは若々しく、歌もかなりの高音続きで、まだ興奮気味に甲走る箇所あり、歌詞が分かりにくい感じのところも。めったに観られないような満面のとろけそうな笑顔を浮かべているのと、動きが祐一郎さんそのものなので、なんだか最初の30分くらいは、観ているほうがまぶしすぎて(?)照れ照れ照れ・・・(笑)。綾小路きみ○○とか、モンチッチと既にアダナがついているティアナンヘアですが、まあ見ているうちに割りと気にならなくなる、というかキュートにみえてくるのがファン心理(笑)。エクステ(付け毛)はまあ、見慣れるとして・・前髪ちょっと短すぎでしょう!このバランスでビジュアルがかなり面白くなっちゃうことに、ご本人は気づかないのかな。(わざと狙っていたりして・・ま・さ、か!?)1ヵ月近くで段々長くなってくるだろうから、まあいいけれど・・(笑)。腕だけが露出しているんだけれど、ここが細くて白くて海賊には見えないです。衣装もティアナンはかなり質素で2種類くらいしかないかな。せっかくの長身と長い脚がなぜかあまり目立たないデザインなのが残念です。腿のところがニッカボッカ?みたいに膨らんでいるせいかしら。ブーツも履いているけれど、海賊というより、普通の若者風でヒールがないのかな。マントも羽織るところあるけれど、赤とか金とかゴージャスなマントをバサっとするのは今回は今井さんや禅さんの役割。今井さんは、マントさばきはこれからって感じでまだ慣れていない感じでした(笑)。こういうシーンみていると、激しく祐コロレドや祐クロロックのマントばさばさを観たい観たい病にかかってしまう。やっぱり祐一郎にはマントが必需品でしょう、と再認識(笑)。族長今井さんが最初登場したとき衣装が超ゴージャスで髪形も含めてまるであのチラシからそのまま飛び出したような威厳あるかっこよさだったので、一瞬「ああ、この役もよかったな」と欲張りなことを考えてしまいました。今井さんは1幕しか出ないけれど、かなりミュージカル役者としては美味しい役なのでは?衣装+鬘がカッコイイし、歌も厳かで、死ぬシーンはシリアスで心を揺さぶり・・うーん、祐一郎さんと今井さんと交互にドゥブダラとティアナンやったらいいのにな、とまた有り得ない願望を思い浮かべていました。☆ティアナンはトートのハシゴ降りの逆バージョン、つまりハシゴ昇りをします。そんなにもたついてもいなかったけれど、素早く身軽、というほどでもないかな(笑)。そこらへんも、タイタニック風味。☆グレイスに対する優しい眼差しはレベッカでマキシムが「わたし」に見せる笑顔とも違うし、トート閣下がシシィに対するのとも、クロロックがサラに見せるのとも違う、顔が思い切り外に開いている感じで独特で、これはジェラシーを感じる人も出るでしょうね。で、今までの役に感じられたような「影」とか、暗い過去とかが見え隠れすることがない、まあ「単純な青年」を演じているためか、どきっとするダークな表情とかは、ないです。そこが、ちょっぴり物足りないかも。グレイスが政略結婚をしてしまったり、出産するシーンにもティアナンは立ち会っているけれど、そのときの苦々しい表情というのは、普通の人間である男のものだから、こういうのが人間以外を得意とする人には、一番簡単そうで難しいのかも・・とちらっと思ったりした。しかしあの赤ん坊はどうみても、ただの巻き巻きしたバスタオルの塊にしか見えません。レミゼのベガーシーンで阿知波マダムテナが作るタオルのベビーのほうがリアルだったりして(笑)。そうそう、デ・ジャ・ビュがもうひとつ。赤ん坊が成長して幼児になって走ってくるのを囚人姿のグレイスが抱きとめて再会するところは、「ミス・サイゴン」のキムとタムとシーンとぴったり重なりました。これは作り手が一緒だから、ということもあるかな。<ダンスシーン>アイリッシュダンスシーンは結婚式とか洗礼式やカテコなどで沢山ありますが、やはり宣伝文句のとおり、かなり見応えがあります。というか、この作品の大きな柱になりますね。垂直に飛び跳ねる脚たちを目で追っているだけで、なぜか楽しい。音楽にあった踊りなのですね!アンサンブルさんのお仕事のメインはこのダンスですね。そうそう!アンサンブルさんで超長身で(祐一郎さんより大きそう?)顔がキュートでダンスも上手い人発見!でも、あとでパンフみても、あれ?どの人だったっけ?とよくわからないの。パンフに身長も書いてあるといいのに・・(笑)。ダンスシーンはついオペラで注目してました。<その他のキャスト>さっき今井さんの衣装や役がいいなあ、と書きましたが、石川禅さんのビンガム卿がなかなか楽しかった。真面目に演じるほど笑いを生ずる、という石川さんにぴったりの役。(笑いをとりにいくところもありますが・・)いいお声も随所で響きます。メイクとか髭とか、なんだか怖そうなのにユーモラスです。お色気シーンもちょっとあってどっきり楽しいし、かなり自分的にヒット!!涼風さんのエリザベス1世も驚きのはまりかた。もちろんアントワネットやエリザベートなどを経ているため、観ている側は「またこういう役ね」と見えてしまう部分があるのは、ちょっと損かもしれないけれど、なりきり方と歌唱はすごい完璧さです。どちらかというともともとは高音より低音が好きでしたが、こんなに難しい高音続きの曲を初日から完璧に歌い上げるとは!!禅さんとおなじく「必殺仕事人」ですな。セリフになると涼風さんらしさ、というか、まるでアントワネットとおなじジャン!というような節があったりしますが、そこはご愛嬌。髪形と衣装替えをみているだけで、きらびやかさにくらくら・・・。そしてグレイス役の保坂さん。声や節回し、演技が個性的なので、人によって好き嫌いあるでしょうけれど、私はOKです。身軽な感じやさばさばした性格がグレイスにあっているのでは?ティアナンとデュエットもあり、かなりラブラブな感じだけれど、さっぱりと感じられるのは、祐一郎さんが膝を曲げて例の身長バランス即時調整をしてしまうという、色気半減?部分が生じることと、保坂さんの醸し出す空気がべちゃべちゃしていなくて、さっぱり風味だからかも、と思いました。保坂さんにしても、涼風さんにしてもどこか男前なところがいいな、と思います。あと、グレイスの政略結婚相手になったドーナルの宮川さん、かなりいやーな奴(笑)なんだけど、なぜか可愛そうな感じもするし、骨太な歌を歌うし、GOOD!でした。現実として、こういう夫っているいる!ってうなずく人多そう。まあオリジナルストーリーの関係で仕方がないのでしょうけれど、人間心理の描き方とか、展開の速さとか、どこか深みに欠けるところがあり、漫画的というか、まあ分かりやすく端折った感のあるアドベンチャーストーリーどまりだな、という気はします。<カテコ>演出の山田さんが呼ばれ、ブーブリルさんやシェーンベルクさんや振り付けのキャロルさんが呼ばれ・・通訳つきの挨拶がありました。山田さんはかなり照れくさそうに端っこにいようとしましたが祐一郎さんが強制的に中央に引っ張り出しました(笑)。ブーブリルさんらも祐一郎さんらに引っ張り出されてました。カーテンコールでは祐一郎さんもついにちょっとだけアイリッシュダンス風に脚を動かしたりしていましたが・・^_^;)。下手端で客席降りをしてしまい、XC列とA列の間の通路をハイタッチしながら進もうとしましたが、音楽が終わってしまい、戻ることに。心はまだクロロック城にあるのでは?と思ってしまったはじけようでした。それにしても、最初から最後まで愉快でたまらない風な祐一郎さんでした。カテコでは、2階席にもぶんぶんお手振りしてくれました。そうそう、祐一郎さんのカテコのお辞儀前に、飛行機ぶーんの格好をやったのは、やっぱり映画「タイタニック」のアレをやったのでしょうか?それとも・・?