『レベッカ』製作発表
<ミュージカル『レベッカ』製作発表 13:00~@東京會舘>お招き頂き『レベッカ』製作発表にオーディエンスとして参加して来ました。座席にはクリアファイルに中日・帝劇・梅芸のチラシ・ステッカー、ブックマーカー、そしてアンケート用紙→アンケートの裏には、大切なお知らせが!!ミュージカル『レベッカ』ハイライト・スタジオ録音盤CD製作決定!2010年3月上旬初ベイ予定。近日東宝HPにて詳細発表とのこと。横長な赤いパネルでレベッカ気分が盛り上がります。上からスクリーンが下りてきて、司会登場。招待は250人ですが、2800人の応募があったそうです。2006年ウィーン版と2008年シアター・クリエ版の映像を織り交ぜたものがスクリーンに。帝劇「大劇場版」としての再演は、これらのふたつのバージョンのMIX版的になるとのこと。いよいよメインキャストと演出の山田氏の登場!左から山田和也氏、シルビア・グラブさん、山口祐一郎さん、大塚ちひろさん、そして涼風真世さんと並びます。大塚さんも涼風さんも髪の毛を黒くしストレートボブ風、衣装も黒。それ以外の人もみんな黒づくめな格好なので、明るく染めた山口さんのヘアーが結構目立つという結果になっていて、新鮮な感じでした。私の席からは涼風さんと山田さんは見づらかったですが、幸いなことに山口さんはよく見えましたので、しっかりと観察。少し伸びたゆるいウェーブヘアを自然な感じにセットし、前髪も自然に分けられ、さらりと後ろに流し、完璧な英国紳士!基本はパフォのときと同じはずなのに、印象がとてもフォーマルでこのままマキシムを地毛でやる予定なのでしたらとても嬉しい!!肌つやも良くまるで頬紅を軽く入れたように綺麗。そして目鼻立ちもくっきりと麗しく、そここそ惚れ惚れしてしまいほどの男前な祐一郎さんでした。わたしはあまり前でなかったので、細かいことは分かりませんでしたが、前方の席に座った方によれば、軽くメイクをしていたようだ、とのこと。どうりで美しすぎるはず(笑)。ダークブルーのスーツに白~淡いグレイ?のシャツにブルーグレーの斜め格子風織り模様入りのアスコットタイをつけ、びし~っと素敵に決めてくれていて、眼福でした。今回はほんわかできるパフォーマンス同好会で思い切り「祐一郎くん」を出し切ってすっきりしたせいか、完璧にマキシムへの心の切り替えができている感じで、ときどき発言者のほうを向いて優しい笑顔をみせたりはするものの、急な動作やわけわかめトークもなく、完璧にシリアスに決めてくださり、なんだか妙に感動しました(笑)。さて、メモをもとに詳細です。★演出家・キャストの御挨拶まずは山田氏の御挨拶。「ミステリーはもともと大好きでモーリアもよく読んでいた。そしていつのまにか「人がしゃべることは信用するな」と教訓を得る。ウィーン版のレベッカも自分で演出することを忘れてわくわくと愉しんだ。再演できることになり嬉しい。」その間、祐一郎さんは、伏せ目がちで神妙な表情をして聴いていて、ときどき目を眠そうにこすったりしていました。そしていきなり山口さんから御挨拶。なんだかこちらがどきまぎ。「上流階級の紳士と紹介されましたが、とてもプレッシャーに感じる。魅力的でチャーミングで(←でました!)美しい共演者たちと、そして(シルビアさんを見ながら)ちょっと怖い・・美しさに秘められた怖さをもつ方とも半年もご一緒できることにわくわくしている。」と落ちついたトーンで簡潔に話されました。大塚さん「マキシムに愛されて強くなっていく、自信をもっていく過程が好き。自分も役に勇気、元気をもらえた。こんどはもっと強くなりたい!!」もっと強くなりたい、との言葉を聴いて祐一郎さんは、どっひゃー!と後ろにのけぞりました(笑)。シルビアさん「中学の授業で「レベッカ」を知り、なんて恐ろしい人!まさかこの自分がこの怖い役をやるなんて、と思っていたが、いまは納得がいく(笑)再演が楽しみ。ちひろちゃんが強くなると言っているので、自分もそれにあわせて強くなりたい!」←山口さん、これを聞きながら、にっこりと微笑みながらシルビアさんを見ていました。涼風さん「緊張で心臓が喉のあたりまで出そう。クリエ版は2回見た。大好きでした。自分なりに役作りをして頑張りたいのでよろしくお願いいたします。」←山口さんは優しい眼差しで見守る。★司会者から山田さんへの質疑応答Q1:クリエと劇場の規模の違いについては?A1:クリエは狭いせいで装置は簡素にして観客の想像力にたよる演出になったが、こんどは大劇場バージョンということで、すべて大きく変わる。舞台装置は総取替えをする。モンテカルロのホテルは、ちゃんとホテルらしく、マキシムのお屋敷もリアル感を出したい。屋敷がどこまで続いているか分からないほど広そうに見えるように、そして不気味さも出したい。オケは、クリエでは上手2階袖にあり、場所の制約から編成は小さかったが、今度はフルアレンジになり、豪華さや繊細さを増すはず。そして・・(にやりと)もう1つ豪華になるのは、ダンヴァース。ダブルになって襲ってきます(笑)ちひろちゃんがずっとシングルで頑張るというのに、ダンヴァースは強い上にふたりもいて(ふたり一度に見られるという意味ではないですよ、と付け加え)余力たっぷりのダンヴァースが見所にひとつ(大笑)ちひろちゃんも夏にはパワー増してるはず。一人でがんばる・・の辺りで、祐一郎さんはちひろちゃんを優しい目で見つめていました。Q2:新曲については?A2:クリエ版は全体的にイッヒ(わたし)の視点から一方的に描かれた感があり、マキシム側の気持ちの描き方が薄かったので、「わたし」がマキシムに魅かれていくプロセスやマキシムが「わたし」に安らぎを覚えていくプロセス・心情をはっきりと理解していただけるように、マキシムのキャラクター説明をするナンバーが増える。新曲はプロポーズ前のマキシムのイッヒへの気持ちを歌ったものになる予定。この曲が増えることで、観る側にマキシムにも好意を持ってほしいし感情移入ができるようになると思う。さらにはマキシムの謎めいた点もほのめかしたい。★マスコミによる質疑応答Q1:キャスト4人に質問。自分の役を客観的に見てどんな役か?そして、自分のキャラクターに似ていると思う点があるか?山口:マキシムは「家族がいるのにいないと言う」「愛しているといいつつ相手の名前を呼ばない」そして「相手がお願い、といっているのに冷たく振り払う」などと、厳しい人で、表現すればするほど、本当なんだろうか?という部分がある。自分にはとても真似できません。だから、そういう役柄と自分のギャップに苦しみ葛藤しながら、やっていきたい。大塚:いじめられてかわいそうな役だが似ている点があると思う。わたしなんて!と思ってしまうところ、ネガティブな考え方をしてしまう点に共感できる。初演のときの気持ちを思い出しつつ、新しさも出したい。シルビア:このキャラクターは自分と真逆と思ってる(笑)。あそこまで人を愛し憎めるなんて凄い。わたしだったら嫌いな人はほおっておく。やるからには精神的に追い込んでいきたい!(←この部分、山口さんはハッハッハと口を開けて笑ってました)涼風:人には誰でも強い面と弱い面がある。ダンヴァースという役をいかに自分に近づけるかが勝負と思っている。ここで、マスコミの人はさらに「強い女性を演じることをどう思うか?」と質問を。涼風:こういう役を私にやらせたらどうなるだろうと思っていただけて、幸せに思います!ときっぱり答え、男前でした!★記者→山田さんへ質問1.レベッカの各俳優さんの印象は?2.新たに加わる涼風さへの期待は?3.火事のシーンはどう変わる?山田さん:山口さんについて「ローマの休日」とかヴァンパイアとか沢山共演してきているが、マキシムという役は甘くロマンティックなところがあり「レベッカ」を通じて山口さんに対して新たに発見できた部分がある。ただしドキドキしながら見ていたわけではない・・そんな趣味はないし・・・。」(ここですかさず山口さんが山田さんに、ニヤニヤと)「目覚めませんでした?」(笑)山田さん「目覚めませんでした。」(笑)。山口さんについて、臨場感をもって人間の豹変する怖さも出せる人だから、とおっしゃってました。大塚さんについて山田氏「10代後半から知っている。だましたりいじめたりしながら成長を見守ってきた・・(←祐一郎さんは、にやにやしながら聴いています)大塚さんの俳優としての成長にびっくりしている。」シルビアさんについて山田氏「シルビアの舞台にはエネルギーがある。あんなに表情豊かな人なのに、レベッカではよくぞここまで表情を殺してくれた、と感動。」そして、山口さん、ちひろちゃん、シルビアの稽古熱心な態度に感動し、学生時代を思い出したそうです。2.涼風さんについて山田氏「毎回違うキャラクターにチェンジできる人。今はこぼれそうなキラキラした瞳をしているが、きっと怖い人になれるはず。そのうちシルビアとは違った怖さを出すようになるから、ぼくは稽古場にいくのが怖くなりそうだ(笑)」3.火事のシーンについて山田氏「ウィーンでは火事のシーンはダイナミックでスタントマンが火だるまになる凄い迫力。日本は消防法の制約はあるけれど、再演では大劇場ならではのダイナミックなスペクタクルな感じになるよう検討中。初演みたいに、ライトがチラチラ~で終わるようなことは無いでしょう!」←(ここで、祐一郎さんは、からかい半分みたいな面白い笑顔全開に)★曲披露:3曲披露されました。1:大塚さん「夢に見るマンダレイ」アンサンブル付き。曲が始まってなつかしさに胸がぎゅっとなり、「忘れたい、忘れない♪」のあたりを聴いて、涙があふれそうになりました。2:涼風さん「なにものにも負けない」亡きレベッカを思い慕う涼風さん大変身!あのエリザベス女王と同じ人とは思えない迫力と静けさを保ち、宝塚の男声でぐいぐい迫り、高音部も一部ファルセットを用いながらも、力強く、ここでアピールしなきゃいつアピる?という気合がぐんぐんと伝わってきました。男前な感じにしびれました。アイメイクをもっと不気味にしないと、まだキュートかな?目尻にラメはいっているし・・(笑)。しかし、涼風さんのダンヴァースも何気に楽しみになってきましたよ!3:シルビアのアンサンブルによるテーマ曲「レベッカ」シルビアさんは黒のノースリーブドレスにシルバーの花の模様のゴージャスなビーズ刺繍のある衣装で、まるで「ダンヴァースはわたしよ♪」と涼風さんの力強さに対抗するように、すごーーい迫力で、会場がビリビリと震えるような声量で、歌い上げました。いやあ・・やっぱり凄いです。見せつけられましたね。感動!!のひとこと!この2人のダンヴァースの歌、ここまで気合が入っているとまるでスポーツ大会のように、もはや清々しい快感すら覚えます。最後の〆の言葉は祐一郎さん。「怖いふたりに挟まれてしまってドキドキですが・・(笑)。2010年一押しのミュージカルです。全員一丸となって皆さんが楽しめるものをと、製作中です。ぜひご期待ください!」と非常にしっかりと真面目に〆てくださいました。歌を聴いたら、一気に気分はレベッカになりますね!!そのあとのフォトセッションと囲み取材の間もオーディエンスはそのまま居残れたので、でかい記者たちの体や頭の隙間から俳優さんたちをちらほらと観察。囲み取材の回答の声はよく聞き取れませんでしたが、山口さんは軽妙な感じですらすらと答えていました。あとでどんな記事になるのでしょうか?