感動の千秋楽!クリエミュージカルコンサート
とうとう終わってしまいました。何ヶ月も続く作品の千秋楽でもさらっとした時もありカテコも割と普通のこともあるから、それほど楽という過大な期待はせずに行ったのですが・・。わずか10日ほどのコンサートなのに今回ほど千秋楽の素晴らしさをしみじみと感じたことはありません!!いまだに肉体は自宅に戻ってきても、魂はシアタークリエ付近を浮遊しているような気分!(笑)。本公演はもちろんどの歌も素晴らしく、とくに祐一郎さんは気合入りまくりで、とても千秋楽らしい引き締まった気迫のこもった歌唱で大満足!日によって、プチ作詞や入り遅れっぽさがあったり・・リズムが・というここ数日・・千秋楽はパーフェクトにぶっ放してくれたという感強し!(イエーい!)最近の山口さんは前楽ではじけて、楽はおとなしく無難にまとめるという山口の法則(うそうそ!)があったようですが今回は最後が花火、という感じ、ブラボー!!体中を揺するように歌い、大地に響くようなILLUSION。目にはブルーコンタクトが入っているかのようにキラキラときらめきがあり、どうして普通の人間界の人に見えないな、と。雷が落ちるように目が見開かれ瞳がきらめき、曲はエンド。山口さんが歌うこの曲を聞くと「宿命」とか「運命」という言葉が浮かんでくる。そして人間の愚かさをどこかで静かに見守っている存在さえも・・。2幕:一路さんとのデュエット「私が踊る時」歌い終わると、いつものような軽いイエーイ!というタッチではなく、暗転で2人は思い切りギューと抱き合いました。たぶん祐一郎さん主導で(笑)。思わぬことに客席みんな「きゅん」となりましたね。大きくどよめきが起こってた。コロレドの歌。わたしは密かにこの歌をスーツで肩を上げ下げしながら、大きく水と一緒に酸素を取り入れようとする巨大深海魚のようにブレスをする猊下祐一郎さんに激萌えしていました。ほんとにブレスが難しい曲。とても苦しそうな日もあったけれど、楽日はばっちり決めてくれましてブラボーと心から拍手!!今回この曲もILLUSIONも指揮者が見えなくてタイミング合わせるのに苦労していたことはよく伝わってきました。最後バッチリと決めた祐一郎さん!心から「やったぜ!」と聴こえてくるようでした。捌けるときに両手をあげて、イエーイ!とホントならやりたかったかも・・(笑)。本公演よりこの曲はスーツで歌うこのコンサートのほうが、ギリギリのところで頑張っているという凄い切迫感を感じながら聞いてました。モーツァルト!モーツァルト!もどうしてこの難しいパートを!?という箇所でいつも失礼ながら手に汗で、ハラハラするのですが(本公演も)かっこよく涼風さんとタイミングよく決まり!闇広もいつもかっこいいけれど、こんな禅さんとの貴重な闇広は今後見られないんだな、という思いもあり、なんだか泣けました。アクションがないだけに静かな対決・・というよりトートとルドルフの心の対面というシーンに見えました。禅さんが泣きそうだったり震えていたり割りとアクションがはっきりしている分、静的なトートの存在感は増すのですね。王座に座るんだ!!で本公演のようなビーム音はないのに空耳で聴こえてくるような迫力の祐トートでした。最後のダンス、囁き声がまた深まり、後半のはじける部分との対比で聞かせる感じが強まっています。いま8月からのエリザベートに向けていろいろと錯誤中なのかもしれませんね。この歌い方は好き嫌いがあるかもしれませんね(笑)。わたしは8月にどうなっているかな?と楽しみに待つことにします!闇の中から~♪の前の、「んんんん~~!!」といううなりのようなつなぎ・・!私は受けてますが(笑)これも色っぽいと感じるか演歌っぽいと感じるか、分かれるところかも。そのあとの、「あ~あ~」の表情も色っぽく感じます。さだめの「さ~」もどんどん長くなってますが、おーーれさ、は本公演の楽モードというほどではないですが、最後に振り上げる手が最高にかっこよくて、そのあと大拍手を浴び、ライトに照らされたときの祐一郎さんのニッコニコの笑顔がチョット照れくさそうで可愛くてたまらない!そのあと拍手を浴びて嬉しそうにしている祐一郎さんみるとこの前のバルジャン楽日を思い出したり・・。今日はアルコさんに促されずとも、自分から楽っぽい〆の挨拶を、マイク使わず 自慢の?地声で「皆さんと過ごすことができて感謝の気持ちでいっぱいでぇー~す。ありがとうございました~!!」と。本公演他の人の歌ももちろんどれも素晴らしくてもう文字通り堪能しましたが(とくにサブリナの歌唱は凄すぎ!拍手最大かもね。)なにより凄いサプライズがありました。まずは普段の舞台ならばまず壇上に上がることのないだろう、岡本プロデューサー(プログラムにも挨拶あり)が舞台に上がり、感動的なお話をしてくれました。プログラムにも「MA再び」という題で掲載がありブレーメン版MAを観ていかに心を動かしたか、そしてまた日本でもやれたらという思いがあって放浪記中止との兼ね合いもありこのコンサートの実行への経緯が書かれてますが、本日はそれに加えてさらにかなりの本音を交えた激情ともいえる製作側の熱い思いも交え、各出演者たちがいかに理解を示してこの急な企画を快諾してくれたか、ということに対する感謝の気持ち・・そしてアンサンブルさんたち1人1人を心をこめてユーモアを交えて丁寧に紹介してくださったのです。自分がここで話すべきか悩んだと言いつつもここに揃った皆さんはほとんど身内のようなものFCイベントのようなものだから、と誰かさんがよくいうような説明を笑いを誘いながら前置きし、各キャストたちがどんな風に協力してくれたか、詳しく話してくれました。レベッカが13日までだったことがまず幸いした!とこれはかなりの本音。 祐一郎さんが真っ先に「お役にたてるなら」と言ってくれたそうで2~3曲歌えばという当初のつもりが、開けてみたら9曲も歌うことになり、それもどの曲も「血管ぶち切れソング」(笑)山口さんは歌が終わって戻るたびにコールドスプレーを頭にシューシューしていたそうです。涼風さん&禅さんは「何でも歌いますよ」気持ちよく言ってくれた話。 今さんもエルマーのとき、ひそかにミルクを歌ってみたかったそうで(笑)、 エリザ初演時大学生だった井上さんのトレーナが今さんだったからフェルセンを2人がやったのは不思議なご縁という話も。また独りではなんとも、という点、山田和也さんが演出助手としてサポートしてくれたんですって。コーラスメンバーの紹介、ほんとにひとりひとりを信頼して良さをよくわかっていて愛があるなあという感動の紹介で、きっと紹介されたみなさんも嬉しかったでしょうね。 とくに中山昇さんに「恐怖政治」のロベスピエール役をやってもらいたかった、とか、かなり具体的なイメージがあってこのアンサンブルさんたちが選ばれたことがよく分かって、じーんときました。そのあとスペシャルゲストがいますと香寿たつきさんと瀬奈じゅんさんが登場して客席びっくり!瀬奈さんエリザのお稽古始まっているけれど、まだこのコンサートがあるからお稽古場が準備できてないから、明日にでも山口さんを連れて行きますねとユーモアこめて話されました。一路さんがでてきて、おーい!と涼風さんも呼び(遠慮してなかなか登場せず)岡本プロデューサーは「なんだか小池修一郎さんになったような気分です」と嬉しそう。そしてここからがまた凄いサプライズで、黒い男装のようなスタイルで再登場した一路さんがトート香寿さんがルドルフということで突然幻のコンビにより「闇が広がる」宝塚バージョンの再現を披露してくれたのです!わたしは宝塚はどちらかというと興味ないし、女性が男性パートを歌ったりする声にもとくになにも感じない方だったのですが、前奏がなり、すっと一路さんがトートとして壇上に構えたときには、鳥肌が立ちましたね!!ほんとにカッコイイ!!クール・・しびれる。普通の人でもそう思うのですから、宝塚時代の一路さんやたつきさんのファンは涙流したことでしょうね。こんな珍しいバージョンをまさか楽で観られるとは思わず、ほんとにありがたくて涙出ました。一路さんは、ドレスで肩を出すとわりとムッチリしたかな?と思ったのですが、パンツルックだと脚が細くてかっこよく別人みたい!なんだか宝塚ファンの気持ちがすこーし分かってきたような気がしました(笑)。一路さんは男装でトートのほうがシシィよりむしろ似合っている気もしました。たつきさん歌上手すぎ!この方はなにを歌っても上手いです!!声もしっとりしていて音程もよくて張りもある。鳥肌もさめぬうちに(笑)、ずらっと各キャストの紹介。山口さんは上手端っこにちんまり(笑)いたので、最後。山路さんが毎回自虐ネタで使う浴衣姿でほんとに登場して爆笑!(ドイツ版でボーマルがカットされたのは楽屋で浴衣着ていたことをクンツェさんたちにちくられたのでは?そんなフランス人になりきれない和風な自分が悪いのか?と自問したというネタ)、禅さんが、天国にいるルイ16世さまとひそかに交信(?)しながら歌っていたという話などなど。パトリックとサブリナの英語のご挨拶はシルビアさんが颯爽と通訳を引き受けて、音楽は世界の共通語でことばは違っても通じるものがあったとか、劇場の外でも沢山のファンが応援してくれてびっくりとか、そんなお話でした。シルビアさんはさらーとしたストレートの茶髪ですごく女性っぽくて素敵。中身がさばけているからそのギャップが魅力ね。自分を「謎のドイツ人」と称してました(笑)。そして祐一郎さんは、自分たち=家族と思ってたら、サブリナやパトリックからは「ダディーと同じくらい(の年齢)」と言われてしまったよ、という話。あとからちまたで聞いた噂では、彼らは山口さんのことを10歳も離れていないだろうと信じていたらしいですよ。祐一郎さんほんとに若いもんね!ゆりゆりさんも14歳に見られたらしいけれど(笑)。爆笑とすでに思い出となってしまったこのコンサートへの感傷も早くも浮かんできて、たった10日間なのになんと中身の濃い日々だったことでしょう。ほんとにきっかけはハプニング、穴埋めだったとはいえ、実現までにはいろんな人の気持ちが結集されてこそのコンサートだったことを改めて知り、ときおり涙ぐみながら話すプロデューサーの方の気持ちがダイレクトに伝わってきたこともあり、大きな感動を抱えて劇場をあとにしたのですが、しばらくクリエ界隈から離れたくなかったですね(笑)。名残惜しくてなりませんでした。怖いことといえば・・こんなに美味しいエキスばかりの2時間半を味わう喜びを知った今、普通の3時間の公演に満足できるだろうか、ということ。このコンサートはほんとに素敵な企画だったと思います。夢のようなありえないほどうっとりとできる時間で、現実に戻りがたいです。チケットが取れず大変だった、公演数を増やしてという声が多かったそうなので、そうしたみんなの声が集まれば、こうした素敵なコンサート、また実現するかな。すれば心から嬉しいなと思います。まだ体も心もふわふわと浮いてしまっています。また頭をからっぽにして、(脳みそを初期化して)初日から味わいたい!ほんとに!!これほど濃密で思い出に残る10日間はしばらくはないだろうなと思うと、寂しくてなりません。コンサートへの思い、感動は毎回の拍手の大きさにしっかりと現れていたのではないかと思います。皆さんありがとう!そしてほんとにお疲れ様でした!祐友さんともすれ違ったりお姿を見かけることは多かったですが、あの劇場のロビーは落ち着いて話ができる空間がないため、なかなかゆっくりできませんね。でもコンサートに1度でも行かれた方とは喜びをどこかでシェアできるかな、と思います。みなさんのうっとりした体験話や感想なども、ぜひご投稿いただけると嬉しいです。