2010年11月の記事一覧 | You&You Cafe 泣いても一生、笑っても一生！

レミゼ製作発表のこと

昨日帝劇で行なわれた『レ・ミゼラブル製作発表』には残念ながら落選してしまい行けませんでしたが、今回祐友さんが何人か当選し、オーディエンスとして参加して即日レポをいただいていたので、当日の様子をかなり詳しく知ることができました。ありがとうございました！！今まで割とこのような機会には参加させていただく側のことが多かったので（幸運すぎたのですね・・（笑））、今回はひたすら待つ身・・（笑）、参加された方のレポがとても楽しみでした。読んでいたら自分も参加したかのようにうるうる・・・とくにアンジョをまた演じることの喜びでぐっとつまってしまった岡さんとそれを静かに見守る祐一郎さんを含む周りのキャストの方の様子など、目の前で繰り広げられているシーンのように、自分も胸がどきどきしながら読みました。またレミゼに関して祐一郎さんが語ったという思い出話部分・・・祐一郎さんもとうとういまや振り返っていろいろ語れる心境になってきたのかなあと感慨深い気がします。やはりレ・ミゼラブルという作品は祐一郎さんは勿論ですが、多くの人にとって、特別な意味をもつ聖域のような作品なのだなあとしみじみ感じます。披露された楽曲もかなりの高レベルだったようで、披露してくださった歌を聴いた祐友さんの感想も、他の方から聞いている評判と合わせて、レミゼのキャストの組み合わせを考えるときの参考にさせていただこうと思います。特に上原アンジョさん、必見のようですね！新しいバルジャンの吉原さんも実力派な感じで頼もしそうですね。でもまだ３２歳でバルジャンってすごいな。背も１８８ｃｍって祐バルよりでかいのね。そして・・コゼットの中山エミリさんも３２歳だから、親子同じ年！？（笑）個人的には橋本さとしさんのバルジャンもまだまだ見たかったのに、いなくなってしまったことが残念に思います。まあ、祐バルが残っていてくれたからよしとしよう！製作発表関連では、すでにネットニュースでも掲載があります（テレ朝NEWS,　デイリースポーツ、など) 。テレ朝のは集合写真あり。デイリーのほうは、見出しが山口祐一郎ら、と名前が入っていて記事にも祐一郎さんの発言が紹介されているのが嬉しかったりして・・・（たいていはエミリちゃんとかにスポットなので・・）２５周年を記念して来年春の公演でレミも大きく変わってしまうようですね。「さよなら」なんて書いてあるレミのリニューアル公式ページ見ると、なんだか今からうるうるとしてしまいそう。そうなると今度は旧演出としてのラスト公演になるわけだし、祐一郎さんの出演はほんとに限られた日程だし、いまからチケットが取れるのかな、と本気で心配になります。始まれば始まったで、祐バルの日は全制覇したいくらい通いたくなってしまいそうで、それも現実とあわせると不可能なわけで、行けない日は落ち着かずに悶々となりそうで・・・そんな自分も怖い（笑）。３月までがむしゃらに働いて４月初めから５月頭までまるまる休みにできるような仕事があったら、決めてしまうかも・・？（笑）。感動の涙を流したアンジョの岡さんですが、祐バルと岡アンジョが同時に観られる日なんてないのよね～。港さんの司教さまにも今回会えないし。KENTAROジャベと祐バル組む日はたった１日だし。アンサンブルさん（昨夜アンサンブルキャストも正式に発表になりました）にもとっても気になる方が２－３人いるけれど、そこまで考えてしまうと、頭がごちゃごちゃになって破裂してしまいそう・・！？どうしてレミゼとなると、こうキャスト表とマーカーペンと手帳を握り締めて毎日過ごす、みたいになってしまうのでしょうね？（笑）。やっぱり他の作品と違って、みんなで創る！という舞台なのでしょう。わくわくと楽しみもあるけれど、どこか緊張というか張り詰めた感じになってしまう。その点モーツァルト！ではどこをポチっとしても、祐一郎がでているから、間違えることもなく、気楽です（＾＾）。モーツァルト！といえば・・・。今日朝日新聞をめくっていたら・・・、P27文化の欄に「周波数再編　劇場困った」というタイトルで、関連記事あり。記事の内容はいま劇場で俳優さんが使っているワイヤレスマイクの周波数帯がこんど携帯電話に割り当てられることになる（２０１５年頃から）ということで、それによって今使っているワイヤレス音響機器はすべて買い替えになるんですって。『レ・ミゼラブル』上演には買い替えに１億円程度もかかると東宝は試算しているそうです。四季もマイクすべて買い替えると６億円ですって。そして機器交換後も、長年かけて蓄積されたいい音を届ける技術もすべていちからやり直しになり、莫大なエネルギーがいるみたいだし、演出に制限がかかることもあるって。あ、だからレミゼも来年のあとは演出リニューアルするのかなあなんて考えてしまいました。ただでさえ、ときどきマイクトラブルなどがあるのに、切り替え直後はきっと、それ以上に調整トラブルなどが続出しちゃうんでは？と心配になります。で・・・この朝日新聞記事には、小さいけれど、今上演中のミュージカルということで、モーツァルト！の１幕フィナーレ部分のモノクロ写真が掲載されていて、ちょっと嬉しい！ヴォルフは井上くん、猊下の髪形からいうと、ちゃんと今季の新しい写真ですねv(^.^)v。ほんとに小さい写真だけれど、祐一郎さん細ーい！！ことはわかるわ（＾＾）。

『モーツァルト！』１１月２４日（水）ソワレ

＜『モーツァルト！』１１月２４日（水）１７：４５開演　＠帝劇＞最前列が当たった友人からのお福分けを頂き、猊下ファン的には大変美味しい下手のセンターブロックに近いお席で、夢のような時間を過ごしてきました。（もともと２５日山崎ヴォルフだけ取ってましたので連ちゃんになった）完全に最前列マジックにかかってしまい、すべてがエキサイティングで素晴らしかった！としか言えないんです。ごめんなさい！わたしはアッキーや育三郎くんのヴォルフのファンなので今回も育三郎さんの日ばかりが多くて、芳雄ヴォルフは楽までおあずけと思っていたところ、このラッキーなお誘いで間に観ることができました。もしかして・・・泣けないかも・・などと予測していたけれど、やっぱりモーツァルト！は凄い。そして最前列は凄い。完全に自分がモーツァルト！の世界に一体となって参加したような臨場感。涙はどんどんでてくるのです。芳雄ヴォルフのダイナミックで大きいお芝居に応じるようにみなさんダイナミックに反応しお芝居が熱い熱い！いつも以上に汗や唾を飛ばしまくっていたように感じました。吉野さんのシカネーダーも芳雄ヴォルフと一緒だと、文字通り「ダチ」という感じの肩の組み方で、とってもリラックスしてパワー全開でかっとばしていて、ああ、育三郎くんのときはやっぱり新入りとということで、みなさんいろいろと見えないところで気遣っていたのかもなあ、と改めて感じたりしました。今日一番感動したのが、市村パパ。ほんとうに熱くて心がこもっていて、歌も台詞もとっても感動して、泣きました！！勢いつきまくりあるいはときにコミカル全開の芳雄ヴォルフにうまくテンション合わせて応じながらも、引き締めるときはぐっと渋く引き締めるという、ベテランならではのさりげないバランス感覚に脱帽でした。市村さんほんとに今日素晴らしかった。最前列でガンミしたせいか、目力のすごい市村パパとも結構目が合った気がします。ソロも押さえきれない気持ちがあふれまくっていて、とってもよかったけれど、２幕で息子に最後通牒をつきつけるシーン、あそこはもう涙腺決壊でしたね。心からの叫びが聞こえた気がして、脚を引き摺りながら静かに去るシーン、同じように思うお客さんが多かったのか、啜り泣きが聞こえ、暗転の前に大きな拍手がありました。わたしも個人的に最近、父と子の確執というテーマに思うところ強くて、そういう思いもあってか、市村さんのひとことひとことに、ビンビンと魂が反応した。とにかく今日の市村さん、ほんとによかった！！のひとこと！なんというか、好きとか嫌いとかいう前に「尊敬」してしまう何かがあるのね。育三郎ヴォルフのときは、育三郎くんの表情から目が話せなく、ついつい猊下が二の次になってしまうシーンも増えてきてしまったけれど、今日は猊下をガン見するのにはもってこいの下手寄りなので、もう最初から興奮してしまい、（お隣のお友達が心臓バクバクするとおっしゃって、中央寄りを譲ってくださったこともあり）ちょっと舞い上がってました。今日が今までで一番祐一郎さんの猊下をじっくり逃すことなく観察できたような気がしてとっても嬉しい!ほんとにこの世のものとは思えないほど威厳があり、品にあふれ、衣装が似合って新しい髪形にも慣れてきたし（自分的に（笑））、可愛くて愛があふれて仕方のない至福の時間でした。超ラッキーなお席ということで目が何度もバチバチと合った（ような気がする・・・（笑））ということもあり、そのたびに心臓がずきゅん、と飛び出るほどドキドキし、それだけで幸せだったのですが、猊下もとってもはりきってて調子がよくて、ツヤツヤの声を聴くたびに、ああほんとに祐一郎さんのファンでよかったなあ、と幸せがこみあげ、こうして祐一郎さんにぴったりの役柄があってよかったなあと、いまさらの身内のような喜びもこみあげ（笑）、馬車シーンでコミックのように面白おかしく七転八倒の身もだえパフォをしてくれている猊下になんだか感謝のような気持ちさえこみあげ・・。まあとにかく最前列マジックということで、目の前でアレをやられたら、抱腹絶倒しないわけにはまいりません！トイレに座るのも、ぎりぎりで駆け込みセーフ、というタイミングがまた愉快ですね。頭をぬぼーっとだして、目をきょろきょろさせる猊下も可愛すぎ！そのあと手を洗ったとき、ほんとの水しぶきが結構激しく飛ぶのがみえた！本水を使っていたのね！！振りだけ、かと思ってました。マントさばきもますます思い切りがでてきて、マントばさばさやるたびに胸がときめきました。お戯れも影絵ながらしなやかな両手の動きから堪能し（ちょっと可笑しいけど）、両足の間から出てくる女優さんをちょっぴり羨ましく思い、はげしく突っかかってくる井上ヴォルフに対抗するように激しく歌う猊下・・・。両耳を覆う猊下をみて、あれほどの井上くんの声だから、ほんとに耳をつんざかれそうで耳を覆うっているようにさえ見えてしまいました（笑）。鬘は猊下の膝のあたりの当たりました。井上くんは派手にダイブしています。えっと・・・井上くんは大声でがなるときより、しょぼんとして力を抜き気味のときのほうが好きかもしれないです。基本的に自信満々のときより、自信を失ったときの男性にきゅんとくるほうなので・・・（笑）。母性本能をいかにくすぐるか・・・ということかなあ？（笑）そして・・・・猊下の２幕のソロも素晴らしかった!アルコ伯爵に応じて答える（回答はボケながらも・・・）信じられない・・・完全無欠だ、というその声そのものの艶やかさ！目の輝き。もう全部独り占めという気持ちでよく見つめました。劇的！ということばしか浮かばないほど、劇的な表現の猊下に息をするのも忘れました。そしてレオポルトがまた哀れなのに引き下がれない意地と粘りがあるだけに、猊下とのやり取りがエキサイティングで、猊下が「孫」と聴いたときのやりきれないため息まで聞こえ、２番の「猿でも！！調教できる！」のあたりから、ラストまでの息もできない流れにときを忘れました。つくりだっす！！の沈黙に向かうその勢いの増し方！前に進みながら、だんだん叫ぶように勢いがつき、いままでにないほど激しかっただけに、そのあとのしばしのサイレンスが最高に効果的！！音楽の魔術！！までのためも長めで、今日の「神何故」は今季わたしのなかでベストかもしれません。ブラボーって叫びたかった！（なーんて、座席のマジックもあるから適当に読み流してね）吉野さんのシカネーダーもじっくりよぉーく観察でき、そのキラキラオーラをあびて凄く元気になれました。キャラとして素敵過ぎます！！並みの男じゃないの最後に、にじりよるようにヴォルフのほうに近づいて踊るダンスがとっても好き！吉野さんの目力も相当なものですね。けっこう客席にばらまいていますv(^.^)v。アマデくんはまたクールな湧久くん。どこか醒めているような目が芳雄ヴォルフの分身として似合っているように思いました。哀れな男！！と後ろから飛び掛かるとき、クールで光が宿らないようなあの目が怖いのです。育三郎くんのときは亜美アマデがいいなあと思うけれど。けっきょくもうひとりのアマデちゃんにはまだ出会えてません。アマデは好きでヴォルフを苦しめているわけではなく、あくまでヴォルフのなかでアマデの存在が遠くなってしまい、分裂しそうになると、アマデも一種の保身のためにいろいろと手を打つ動きに出るんだなと気づきました。アマデはヴォルフから追い出されてしまっては、存在できないのですね。途中でウェーバー一家を招聘（？）したり、謎解きゲームという悪夢のなかや、その後のヴォルフの混乱シーンで男爵夫人の幻を出すのも、アマデなりの生き残り作戦なのだと思います。まあいろんな接着剤を用いて、分裂を防ぎたいわけですね。無言なアマデなだけに、この辺はいろんな解釈がありそうですが。素晴らしい市村さんパパと祐一郎さん猊下と、熱くダイナミックな久々の芳雄ヴォルフ、そして輝かしい吉野シカネーダー・・・・もうこのあたりから得られたパワーというのは凄いもので、作品の素晴らしさ音楽の素晴らしさ（夢のようにうっとりと叙情的に指揮する西野さんの表情もよく見え感動しました）もじっくりと味わいながら、素敵な時間が過ごせてほんとうに幸せを感じました。カテコはいつもどおり、さっぱりしたものですが幕下りてから芳雄ヴォルフと湧久アマデが一緒に登場し最後はオンブしてバイバイとはけてゆきました。下手中央よりはかなり張り出した部分までヴォルフガ来ることが多いので、ヴォルフ役者さんの鼻の穴や飛ぶ汗のしぶきまでよぉーくみえ、わあ近い近い！！と心でなんど叫んだことでしょう。最初で最後の最前なので、興奮気味でまったくまとまらずレポにもなっていなくて申し訳ないですが、気持ちのお裾分けということで勘弁してくださいませ。さて・・・・明日マチネはもともとの計画なので、行ってきますが、今日がエキサイティング過ぎただけに、どういう感想になってしまうか自分でもわかりません。こう考えると観劇の感想というのは実に相対的主観的・・・というか、勝手な個人的な体験の比較になってしまうこともあるのかも・・と思ったりします。また育三郎くんだから、ヴォルフばっかり見てしまうかもしれない・・・（笑）。あ、でも猊下ももちろん頑張って！！と心でいい意味の念を送りつつ見ますよ！明日観る祐友さん、数人はいるはずなので、お会いできるかしら？

ブラボー!新ヴォルフ万歳！モーツァルト！１１月８日（月）マチネ

＜モーツァルト！１１月８日（月）午後１２：３０開演　＠帝劇＞新しいヴォルフガング（山崎育三郎さん）デビュー公演見届けてまいりました。「素晴らしい」のひと言です！今日の彼のヴォルフデビューの日に観に行けたという幸せで胸がいっぱいで、今日に限っていうならば、猊下よりもヴォルフばっかりガンミしてしまったかも・・・（笑）。実を言うと今回のモーツァルト！でアッキーが出ないと知った日から、かなり自分のモーツァルト！熱がDOWNしておりました。そして、先日の直前イベントでの育三郎さんの歌唱を自分の目で見たときも・・・正直・・・うーん・・・優等生過ぎる・・かな？と少々心配でもありました。しかし！今日見た育三郎さんの新しいヴォルフガングには拍手喝采、涙涙・・・自分のストライクゾーンにめちゃくちゃ合致し、予想をはるかに超える素晴らしさでした。優等生ぽすぎる？との心配などゴムよう、どちらかというと「やんちゃ」なヴォルフ！おお！ここでこんなことをするの！？ああだから、今日の猊下もあのシーンで、あれだけで済まず、あんなことまでしたのね！？と後から納得したり（笑）（←観てない人は訳わかめですね）実は山崎さんのヴォルフにある意味賭けていまして、多めに彼の日を取っていました。（だいたい週１くらいで・・・^_^;）だから開けてみて自分の好みと大きくずれていてガッカリだったら、どうしよう！？と心配もしていました。モーツァルト！という作品はいくらコロレド猊下への愛が深くても、やっぱりヴォルフガングがとっても魅力的に感じなければ、観るのがしんどくなってしまうからです。（魅力的でも別の意味で心がぎゅぎゅっと何回も痛みを感じますので、しんどさはありますが・・でも！それが苦痛に終わるかカタルシスの涙に変わるか、それが大切な分かれ目ですね）だから、今日を観て心から新生ヴォルフ誕生を祝福できることがとっても嬉しいのです。彼の創るヴォルフの向かっているところが、とっても好き。表現も好き。凄いいいお芝居のセンスを持っている人なんですね。もうマリウスよりヴォルフのほうがずっと似合うかも！と思えるほどです。開けてみないと分からないものですね。もちろん好みは人それぞれなので、感想も人それぞれです。私も正直いろいろなシーンでアッキーのことを思い出したりしました。アッキーに感性的、外見的・・・あと声の出し方なども・・似ている部分があるだけに、つい比べる部分もあるし、いろんな思いを噛み締めながら観劇しました。でも今回そういう後ろ向きな思いなどを乗り越えられそうな予感がいたします。私は最初にステージ奥から育三郎ヴォルフがすぅーっと登場したときから、凄く胸が熱くなり、涙も出てきてしまいました。彼が心のうちで感じている喜びや興奮・・・目にみえないものが伝わってきたのかもしれません（あとのカーテンコールの挨拶でそう思いました）今日が初めて舞台でヴォルフガングを演じたはずなのに、市村パパとのシーンでは、ずぅーっと親子をやってきたようでした。とっても自然でどこか繋がりあっている、愛情もお互いにたっぷり感じてる・・・理解もしあっている、でも！悲しい心の行き違いがあり・・。そのへんのやりとりが奇跡に近いといえるほど、自然でびっくりしました。可愛げがあるというか、ずっと見守ってあげたい、応援してあげたい、そういう気持ちがあふれてくるヴォルフです。コロレド猊下役の祐一郎さんも、新生ヴォルフへの思いがあふれでたのか、とても熱くていい演技歌を魅せてくださいました。マントさばきもだいぶ大胆に猊下らしくなってきて、気持ちよかった！涼風さんの歌う星から降る・・・のシーンは周りの人々の動きや表情が泣かせるところですが、もう前が見えなくなるほど泣いてしまいました。育三郎くん凄い！凄いというのは可笑しいほど全てが自然で愛すべきヴォルフ、そしてとても人の気持ちを惹き付けるヴォルフでした。心の痛みはそのまま自分の心の痛みになって、びんびんと伝わってきて、涙が乾く暇がないほどでした。今日は舞台上もそして客席もぜんぶ一体になって、新しいヴォルフ誕生を祝福する空気に満ち溢れていました。カーテンコールで鳴り止まない育三郎さんへの拍手を見て、猊下祐一郎さんもとってもとっても嬉しそうな顔をしていたのが忘れられません。そして・・・どこか無事に今日が終わってよかったなあと清々しい表情でもありました。最初の全員カテコで既にオールスタンディングになってしまったせいか、あるいは初日の彼の思いをそっと客席とシャアする配慮なのかわかりませんが、次は幕はもう開かず、幕の外側に育三郎さんとアマデくんが現れ、育三郎さんとアマデさんがふたりで挨拶されました。育三郎さんの挨拶はきっと公式にもでるでしょうから書きませんが、今日は高校生の団体さんがとっても多くて、彼らに向かったメッセージも兼ねてか、自分も8年前高校生だったころ、モーツァルト！を観て感動して、いつか自分もこの役をやるという夢を抱いて、今日この日にその夢がかなった、その瞬間を今日みんなと過ごすことができてどんなに嬉しいか、という気持ちを涙を流してつまりながら、伝えてくれました。周りも育三郎さんの熱心なファンが多くて、「頑張れ!！」とか「よかったよ！」とか声援がたくさん聞こえ、まるでソロコンサートの最後みたいな締めでしたね。具体的なことについてはまた思い出しつつ書きたいと思います。今日は感動で胸がいっぱいで目も真っ赤なので・・・この辺で・・。

モーツァルト！開幕！（１１月６日ソワレ）

＜モーツァルト！１１月６日（土）午後５：１５開演＠帝劇＞いよいよ始まりました。モーツァルト！です。本日は５時１５分とうっかり遅れて入ってしまいそうな中途半端な時間に開演。『エリザベート』とモーツァルト！の合間の２週間に引越準備と引越をどうにか済ませ・・といっても、家の中はまだダンボールの山で観劇モードに自分を追い込むのが大変でしたが、どうにか出かけることができてホッとしました。最初にオドロオドロしい暗い感じの回顧風シーンから始まるところは『エリザベート』と似ていて、うーんやっぱりクンリーさまたちの世界だなと思いました。でも！モーツァルト！の冒頭シーンは墓場だけあって、ほんとに真っ暗に近い。オペラ使っても顔がみづらい。島袋さん（コンスタンツェ）はまた頬のあたり痩せました？そのあとババっと照明が明るくなって一斉に人々が登場して代わる代わる主要人物が歌い始めるところもクンリー作品の特徴かな？涼風男爵夫人がオルゴールの説明をしてゆっくり歩み去り、その声に舞台奥から井上ヴォルフが静かにピアノと共に出てくることになって、ああ黄泉の世界はこうしてモーツァルト！の世界に切り替わったのだなあと、やっと現実を受け入れ（笑）一息つけました。夢のようだったトート閣下もすっかりコロレド猊下になっておられ・・・（笑）、最初はなんだか別人のようだな、と思ったけれど、赤い服にも見慣れようやく現実を受け入れました。スライドドアが開き、階段からギロっとこちらを見つめ闊歩するように階段を降りてくる姿・・・まだ遠慮がちというか、様子見な感じで、これからどんどん「俺様」歩きになってくると期待！「さぼるな！何処を見ているんだ！？」の第一声を聴き、発声も声質もがらりと違う役柄という現実にやっと、トート閣下の幻影は遠のいてゆきました（＾＾）。前日の会見記事の写真で拝見していましたが、コロレド猊下はメイクと髪形が３年前とは少し変わりました。サイドを柔かく後ろに流している感じになり、ウェーブ度も低めで割りと顔がはっきりと出る髪形なので顔の存在感ＵＰ！？この髪形は赤い服のときより、後半の黒い衣装のときのほうが似合っていて素敵に感じます。メイクもラインはくっきりながら目の幅は変えてないので、あの閣下のメイクにくらべると、優しくキュートな目に見えます。ヴォルフを威嚇するように歌っても、まだ全然怖くない。威圧感はソフト。お得意の裏地ゴールドのマントのバサバサ翻しも、ややソフトでまだ序盤モード。これからもっと激しくゴージャスな感じになること期待！詰め物をしているのでしょうけれど、いくらスリムになられたとはいえ猊下はやはり恰幅が閣下よりは多少良さそうに見える。前半は上着が長くて脚がほとんど隠れているのは仕方ないけれど、やっぱり惜しい！（笑）。アンサンブルさんたちの顔ぶれを見ていると、ああなつかしい人がたくさん、と思う反面、エリザとかぶる人は一人もいないんだな、とやはり世界ががらっと変わったことを思い出させてくれました。ＫＥＮＴＡＲＯさんの笑み（片方だけ口角上げる）に「美川さんの真似するコロッケ」を思い出したり、劇中劇？というかヴォルフをからかう場面で、コロレド猊下の役を買って出た肉屋のおにいさんがあまりにヴォリューミーな体格で、演技も面白く、何処にいても目立つのが可笑しくて密かに腹筋ふるえたり・・・・シカネーダー役の吉野さんの宝塚バリのきらびやかさに目がくらみそうになったり・・（笑）。うん！やっぱり吉野さん素敵！暗く悲しいシーンが多いので吉野さんが登場するたびに（善人とは言いがたいけれど）何故かほっとします。舞台上がきらっと明るくなるのです。直前イベントで告知（笑）のあった「ちょっぴりオツム・・」のダンスがほんとにガラッと変わって、面白くなってた。美女の胴切りシーンも、アルコ伯爵のアドリブ？や井上ヴォルフの元体操部？的芸披露？？（詳細は見てのお楽しみ）に大笑い！この作品は明るいシーンはとことん明るくしないと湿っぽくなるから丁度いいかも。馬車シーンの猊下は相変わらずの内股ぴょんぴょんのユーモラスな催し方で笑いの渦。ここらもこれからバージョンが増えていくのでしょうと期待!お戯れシーンは手付きがソフトで顔が美女たちにより接近している？ような気がしましたが、乱入されてもそんなに気分害した感じではないし、息子はごろつき！と歌いながらもヴォルフには屈折した愛を感じていることがよくわかるところが多々。いまのところ優しい感じの猊下です。２幕の猊下のソロまではかなり長いという記憶は勿論あったけれど・・・いやあ・・こんなに長かったでしょうか？本人は仮眠取ってるのかしら？と思ったりして。猊下ファンからいうと１幕にもどーんとしたソロが欲しいし２幕の頭もデュエットでもあればいいのに・・とついエリザベートの名残が頭をもたげたりしました。３時間待って３分診療・・というパターンをつい思い出したり・・・（笑）。猊下のソロは綺麗にまとめていて（ラストの音楽の～～のところはもっとこれからマイルドにつながると期待）激情に駆られた感じはあまりせず、レオポルトに対しても怒りというより悲しみ無念さが強く感じられました。謎解きゲームもさらっと上手から現れるけれど仮面でほとんど顔は見えないのは残念。さらっと歌ってさらっと去るし・・・。１幕ラストや２幕フィナーレでも存在は目立っているけれど、歌的には突出することはないし、やはりあの『エリザベート』の後では出番の少なさや物足りなさを（今の時点では）正直感じました。井上ヴォルフは初日なのにまるで千秋楽のような激しいエネルギッシュな歌と演技で顔を涙でくしゃくしゃにゆがめて熱演。島袋コンスも歯切れよくぶれずにぶつかりあっていて声の質が井上くんと似ているせいか声同士が溶け合うというよりシャープにぶつかりあう感じがした。市村さんを見るのは久しぶりだったけれど、ヴォルフとのシーンで、現実にはもっとずっと小さいお子さんがいて毎日オモチャのピアノとか教えたりしているのかしらん？とつい邪念が浮かび・・・現実にはわりと甘甘で子煩悩アピールな日々のようなので（笑）、舞台での厳格でエゴを愛情が混同してしまう父役という真逆な役をほんとリアルに演じていらっしゃることに改めて感動を覚えました。市村パパの頬を涙でぬらしながらの熱演に貰い泣きしました。ヴォルフに厳しい言葉を投げつけたあと悲しい独白を吐き出すそのシーン・・・大きな拍手が起こってました。ヴァルトシュテッテン男爵夫人は涼風さんでした。メイクは独特の口紅の色に、ああ涼風さんらしいなあ、と微笑ましく感じ、衣装のゴーシャスさにまぶしく感じたり。声は透き通るように綺麗で静かに母性的にヴォルフの心の隙間に問いかけます。死（トート）と同じで、音楽の才能を守り導くシンボルである女神様というイメージがありますね。やっぱり舞台にいると舞台が明るくなりますね。最後のカテコで祐一郎さんとの並びの美しさを見ていたら、やっぱりエリザベートでもこのおふたりのデュエットを見たかったわと思いました。ヴォルフの分身、才能部分の化身でもあるアマデ役の子がとても上手でした。ひとことも発しないのに表情や動きですべてを伝えてくる。目もはっきりとしていて、この年齢でこの難しい内面的な理解が必要な役を演じていることに大きく感動。あとのおふたりもこれから楽しみですが、今日のアマデちゃんにもまたぜひ会いたい！さて・・・・もう明日はもうひとりのヴォルフ山崎さんのモーツァルト！デビュー公演になります。今日は１階中ほど～後方のセンター席でしたが、明日はもう少し前の上手サブセン。ヴォルフファンであれば、下手のほうが美味しいかもしれませんね（結構前の飛び出たステージに出てくる演技多いですね）育三郎ヴォルフの日をたくさん押さえてあるので、とても楽しみにしています！