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カテゴリ:映画&TV&BOOK
こんなもんですよ。
やらなきゃいけないときほど、 本が読みたくなるのも。 「孤独か、それに等しいもの」 大崎善生 今日一日をかけて、私は何を失ってゆくのだろう―。 孤独の先にあるものを指し示し、 明日への小さな一歩をあと押しする珠玉作品集。 憂鬱にとらえられ、傷つき、かじかんでしまった 女性の心を繊細に映しだし、 灰色の日常に柔らかな光をそそぎこむ奇跡の小説、全五篇。 豊平川の水面に映る真っ青な空。 堤防を吹き抜けるつめたい風。 高校三年生の九月のある日、 ピアスの穴を開けようとする私に向かって、 かつての恋人は言ったのだ。 「大事なものを失してしまうよ」と。 情景描写がなんともいえなくきれいなのです。 言葉から目の前にどんどん川辺の様子とか、 風の匂いが思い浮かべられるのです。 わざとらしい情景描写よりも、 言葉が少ないながらに、ぴったりとはまった感覚。 久々だったな、こんなどんぴしゃ。 生死を扱う物語だけど、 「世界の中心で愛を叫ぶ」ほど重いわけでもなく、 なのに、読んだあとに残るちょっと晴れ晴れしたような 気持ちは、この本の最大の魅力かもしれません。 ここ数年、恋だ愛だの恋愛小説より、 ノンフィクションとか、もっと人間としての 本質的な角度から切り裂いた本が好きみたい。 おもしろそうな本があったら、教えてください☆ かしこ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Nov 18, 2004 06:43:36 AM
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