よつば日記

タッ君と話をしている時に、
幼稚園時代の同級生にいた「できすぎ」君の話が出ました。

「できすぎ君」は、スポーツも勉強も他のお友達よりスバ抜けて出来ていて、
ママたちの間でも有名な男の子。

お受験をして、難関の小学校に受かったという噂も。

そうしたら、タッ君は、

その「できすぎ君」・・・Ｄ君のことをこう言いました。

「Ｄ君はライオンなんだよ」

と。そして、続けて。

「でも、ヒヨコがライオンに勝つことだってあるんだよ」


それは、タッ君は、その時はまっていた
「どうぶつ将棋」にたとえて、言ってたのです。

「ライオン」は将棋でいう「王様」
「ヒヨコ」は将棋でいう「歩」みたいなもの。

どうやら、タッ君は、自分が「ヒヨコ」だと言いたいらしい。

確かに、そういう手がある。

「ヒヨコ」が相手の陣地にはいると変身して「ニワトリ」になる。
「ニワトリ」になった「ヒヨコ」は動ける範囲が多くなる。

作戦によっては、ライオンを取ることだって出来る。

ただ、一人ではライオンに立ち向かうことは難しい。

それをタッ君もわかっていて、

「それで「犬」のＴ君に助けてもらう」と言いました。

Ｔ君というのは、タッ君の好きな１番のお友達のこと。
もう最初から「ニワトリ」と同じ動きの出来るコマです。

タッ君は、T君も現時点で自分より格上に見ているよう。

・・・おー。自分が分かってるじゃない。
それでいて、「ライオン」に立ち向かおうという気合があるのはいいことだ。


そう思っていたのですが。
やっぱり、なんだか、毎日「ヒヨコ」のタッ君。

いつか「ニワトリ」に変身するような努力がまったく見えません。

学校から帰ると、だらだら～と床に転がっている有様。

「いつまでも「ヒヨコ」で、そんなんで「ライオン」に勝てると思うの？」

そう聞くと、タッ君はこう言いました。


「僕は「コガネムシ」になるんだ」


・・・は？


「それで、みんなにお金をやって、助けてもらう」

どうぶつ将棋に「コガネムシ」はいません。虫だからね(笑)

つまり、タッ君は、金持ちになって、
その金の力で、他人をあやつって、ライオンを倒そうと考えているらしい。


おいおい。なんだか、だんだんと、こずるくなってませんか？


「コガネムシ」も簡単にはなれないよ。
「金持ち」になるには、努力か、頭をつかわないと。


そんなことを言っていた日から、また幾日かたち。


全然、「コガネムシ」にいつかなりそうもなく、
家でグダグダ、宿題もしていないタッ君に

「そんなので、コガネムシになれるの？」と聞いたら、


「僕、ナマケモノだから」


完全に開き直ってますよ。この人。

べつに「ライオン」に勝てなくても、「ライオン」にならなくてもいいけど。

自分が自信もてる自分にはなろうよ。


「ナマケモノもいつか変身するからさ～」


と、のんびり答えたタッ君。


言うことの独創性はあって、面白いけどね(苦笑)
タッ君は、やっぱり宇宙人だよ(笑)