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カテゴリ:読んで元気に
【1リットルの涙】は難病の少女の日記である。
これはその少女の母が書いた闘病記。

いのちのハードル

なので、【1リットルの涙】が出版された後の反響や
読者との出会い、出版した後から最期までのことが書かれている。

人生の中でもっとも自由な時期に病気を発症し、
治る見込みのない難病と真正面から向かい合う亜也さんの闘病記は
健康な人の胸にも深く突き刺さる自分探しの記録でもあると思う。


ドラマを見ていなかったのでどんな風に描かれていたか分からないけど
驚くのはこの少女を支えた母のバイタリティーである。
亜也さんは二男三女の長子、なんと5人兄弟の一番上である。
亜也さんの病気が発覚した中3のとき、末っ子はまだ3歳である。

母は保健婦として働いており、一度は介護に専念するために辞めようとしたが、
亜也さんに「自分の人生も大切にしてほしい」といわれ、
容態が急変するその時も職場から病院へ駆けつけている。


闘病記を読んで亜也さんの謙虚で真摯な考えに驚く。
高校や養護学校へ通った時期はあるものの、社会に出る年頃には
すでに寝たきりになっており、外界との接点は友達との手紙や
家族との会話、新聞や本くらいになっていたようである。

けれど、彼女の視点はすでに社会を経験した人のようであり、
「自分に出来ることはなんだろう?」と常に問い続けている。

それは日常生活のことでもあり、また社会参加でもある。

自分のこともままならないのに、社会参加・・・・。

それはきっとこの母親の背中が娘に伝えたことなのではないか・・。
どんな状況であっても、自分に与えられた仕事や生活を大切に過ごすこと
それこそが「生きる」ということなのだ。
くじけることやふて腐れることはあっても逃げることはできない。
つまづいて転んでも、必ず起き上がる。
それを止めてしまった時が「生きる」ことを止めてしまったときだ。

病気が彼女を社会から隔離してしまったことが
本当に残念でならない。


ラストレター
↑楽天では売り切れだけど
亜也さんがやり取りした手紙もまとめて
出版されています。
興味のある方はどうぞ。



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Last updated  2006.03.26 12:41:43
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