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テーマ:本のある暮らし(3312)
カテゴリ:物語の世界へ
ここのところ仕事のことばっかり書いていたので、久し振りに本のお話。
ずいぶん前にバッテリーを読んだ。 これって本当に不思議なんだけど、野球の話でなくバッテリーの話なんだよね。 もちろん野球があって試合があってこそのバッテリーなんだけど、 野球そのものの魅力があまり伝わってこない。 バッターはバッティングをピッチャーはピッチングを果てしなく極める・・。 そうなの?野球ってスポーツはそういうもんなの?? 小説としては面白かったけど作者の「予定調和の物語を食い破る」というテーマが 強烈すぎて読んでいた私はかなりあちこちでコケた。 特に5巻はもう必要なかったのではないか・・とすら思えた。 サイドストーリを全部すっ飛ばして読んだのがいけなかったのか・・。 しかし、思春期の触れれば切れるような空気はビンビン伝わってくる。 このアンバランスな小説の出来栄えがなんだか思春期そのものみたいで切ない。 続編のラストイニング、唯一可愛くて健気な青波の視点からの物語も掲載されている スコアボード・・・。こちらも読まねば! そして高校陸上部が舞台の「一瞬の風になれ」。 私が読み終わったので、今坊が読み始めていて今1巻の最後のほうらしい。 小さい時の読み聞かせもそうだけど、子供と同じ本を読んで感想を言い合えるのは 私にとってすごくシアワセなことだ。(あ、夫もだった。) なにしろ短距離選手が主人公なので展開も速いし 危うい中学生を描いた「バッテリー」と違ってこちらはほーんと楽しい部活生活だ。 速く走る、ただそれだけのために物語は進んでいくのだけど、 そこには汗があり、涙があり、友情があり、挫折があり・・・。 そしてもちろん淡い恋心も・・・。 安心してドキドキできる青春小説の王道のような作品だ。 でも、それだけではやはり本屋さんが勧めたい本ナンバー1に輝くことは出来ない。 私は2巻の途中でやめることが出来なくなって涙を流しながら読み続け それでも断腸の思いで本を閉じたのが午前3時半・・という悲劇を経験した。 もちろん翌日は仕事なのにフラフラでしたさ。 短距離のレースと言うのは本当に過酷で、位置について・・走り出してしまえば ほんの10秒程度で勝負がついてしまう競技だ。 だからMAXの力を出せる状態でよーい、スタート!しないといけない。 しかもその10秒を全力で走るのは不可能でその中でも駆け引きが行われているらしい。 単純で誤魔化しが通用しない・・けどやっぱり経験とか訓練とかが 選手を成長させてゆく過程を丁寧に描いている物語だ。 うーん、私は文化部だったけど、こんなふうに過ごした時間が 確かにあったな~・・もちろん今だって違う意味で充実してるけど。 なんて思いながら読んだ。 怪しい人々 ↑ 他には東野圭吾などを。 上2冊で青春モードになっていた私にはちょっとな~。 時間つぶしには面白かった。 さて、お次は何を読もうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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