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テーマ:ニュース(99884)
カテゴリ:時事・政治経済全般
今年も残りわずかとなってきたので、そろそろ今年を振り返ってのテーマでブログをまとめようかと思っていましたが、ローカルネタとはいえ、地元紙一面の記事でありましたので、今日はこの話題で。(以下web信毎より引用)
~アルピコが再生支援要請、八十二銀など支援へ~ 松本電鉄(松本市)などアルピコグループ19社は25日、グループ全体で総額182億円の実質債務超過に陥り、「自助努力では返済できない」(滝沢徹社長)と判断し、主要取引金融機関の八十二銀行(長野市)など8金融機関に金融支援を要請した。同行や投資会社のリサ・パートナーズ(東京)などが支援に乗り出す。支援総額は投資会社も含め200億円超。同時に事業再生計画を発表し、経営効率化で再建を図る。滝沢社長ら現在の経営陣は来年4月に引責辞任する。 同グループは松本電鉄のほか、バス会社やスーパー、観光事業会社などを中核にした県内有数のグループ企業。グループ各社の営業は継続し、基本的に人員削減も行わない。再建では、企業統治の強化や組織合理化などが課題となりそうだ。 金融支援は「私的整理に関するガイドライン」に基づき、金融機関に申し入れた。グループの事業再生計画によると、有利子負債610億円のうち、8金融機関に総額152億円の債務免除を要請。うち八十二銀行の債務免除は85億円。このほか、投資会社のリサ・パートナーズが管理する投資組合がスポンサーとなり、同行などとともに総額50億円程度を出資する。同行はこのほか、30億円の債権を株式化する。 この結果、同行とリサ・パートナーズの両者で同グループの株式の過半数を取得し、経営の主導権を持つことになる。 同ガイドラインの活用で同日、アルピコ側と八十二銀行が合意。両者で他7金融機関に対し、借り入れ返済の一時停止を通知した。 金融支援以外では、バス会社の統合や不採算路線の見直しで経営を効率化。小売り事業では不採算店の閉鎖や既存店舗の改装も進め、営業強化を図る。 同グループの中核企業は、松電のほか、バス会社の川中島バス(長野市)や諏訪バス(茅野市)、スーパーのアップルランド(松本市)、ホテル・旅館など観光事業の東洋観光事業(茅野市)。 経営悪化の原因については、1980-90年代のホテル、ゴルフ場経営への投資が十分な収益を生み出せず、新規出店・改装など小売り事業への必要な投資が滞り、全体の収益力が低下した、と説明している。今年9月中間期で初めて連結決算をまとめた際、多額の債務超過が判明した。 同日夜、松本市内の松電本社で滝沢徹社長、八十二銀行の堀籠義雄常務らが会見。滝沢社長は「各社の個々の収益を大切にして、グループとしての財務が悪化した。グループ全体の経営戦略が欠如していた」と述べた。 また、交通事業の見直しについては「鉄道は基本的に存続していく。路線の効率化もある程度考えるが、地域の利用客が不便にならないように対応する」と述べた。 リサ・パートナーズは1998年設立。東証1部上場で、全国の地域金融機関と連携して企業再生ファンドを立ち上げている。県内では長野ホテル犀北館(長野市)に出資している。 (以下引用終わり) アルピコグループといえば、長野県内でも鉄道・バス事業を中核にスーパー、ホテル、ゴルフ場等の多角化展開を図る有数のグループ企業として知られていますが、正直ここまで経営状況がやばかったとは驚きでありましたが、それ以上に驚いたのはこれほどの企業グループでありながら、グループとしての連結決算をまとめたのが昨日25日に発表した2007年中間期がはじめてで、この時点で経営陣自体が「ここまで債務超過が大きいとは」と気がついたという事実であります。 アルピコグループの場合、HD制ができなかった理由として企業間の株式持ち合い関係が複雑だったため、中核の松本電鉄自体にグループの経営戦略がなく、ガバナンスが強められなかったのが背景にあるようですが、個人的にはメインバンクの八十二銀行がもっと早い段階で手をつけられなかったのかな?と感じます。 再生スポンサーは私の予想どおりリサ・パートナーズとなりましたが、今後はリサと八十二が役員を派遣して再生に取り組むこととなりますが、公共性の強い鉄道・バス会社を中核とし、地域経済への影響力の大きい企業グループをどう再生していくのかは今後の試金石となるかと思いますが、地元民としてはハードランディングだけは避けてほしいものでありますが、そうはいかないでしょうね? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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