猫ラグドールの心臓病・肥大型心筋症＝HCM

2012.05.19

これは以前もお話したテーマですが、お悩みの方がたくさんいらっしゃるようですので
最新バージョンでお話させていただきます。

猫・ラグドールの心臓病に肥大型心筋症というものがあります。
これは、一般にはメインクーンちゃんに多いと言われるHCMと呼ばれる病気です。

愛猫ラグドールの海が約6年前に突然肥大型心筋症を発症した時、
診断を下した獣医さんはこうおっしゃいました。

「先天性肥大型心筋症です。
　遺伝性であるかどうかはブリーダーさんのみが知るところですね」

海は一歳半でしたから、先天性と考えるのがごく自然なことでした。
しかし、先天性であっても、それが遺伝性であるとは限らないということです。

いずれにしろ、私は海のブリーダーさんに海がHCMを発症したことをお知らせしましたが
ブリーダーさんのお返事は私には納得のいくものではありませんでした。

海のブリーダーさんは、私の知る限り、良識的なブリーダーさんに属する方だと思います。
ブリーディングに関しても、かなり勉強をしていらしゃったと思います。

私がお伝えしたかったのは海の体調・病気に関するクレームではありません。
海の身に起こった現実を、ブリーダーさんとシェアし、
今後どうしたらいいのか、一緒に考えていただきたかったのです。

もしも遺伝性なら、他の猫さんにも同じようなことが起きるかもしれません。
また、遺伝性であるのなら、今までの経験で
ブリーダーさんは、海のケアに関する良いアドバイザーになってくださるのではないか
とも思っていました。

当時は、ネット上でもラグドールに肥大型心筋症のラインがある、という情報は
ほとんどありませんでした。

しかし、肥大型心筋症になりやすい、とされるメインクーンちゃんの飼い主さんや
ブリーダーさんの中には一部「ラグドールにも同じようなことが言える」
という情報をもっていらっしゃる方もあったようです。

その後、ラグドールに肥大型心筋症は少なからず出ている、ということが
わかってきたからなのでしょうか、現在はネット上では
「ラグドール　肥大型心筋症」
というキーワードでの検索に対して、それなりの数がヒットするようです。

私への読者さまからのご相談も含めて考えると、
海と同じように一歳半前後で突然発症しているラグドールは
それなりにいるように感じます。
また、2～3歳で突然死しているらしい情報も見受けられます。

ラグドールのブリーダーさんは、他の純血種猫と比べると　数は多くありません。
しっかりしたブリーダーさんが多いように感じています。

その中で、かなり良識的と思えるブリーダーさんが

「ラグドールには遺伝性の肥大型心筋症はない」

と明言されているのを目にしたことがあります。

一方、仔猫の時に肥大型心筋症＝HCMの遺伝子検査をしている
ブリーダーさんもいらっしゃいます。

私は良いブリーダーさんに　ラグドールをブリーディングしていただくことは
もちろん賛成です。

しかし、これは言えるだろう、と思うのは、

自分のところでは、肥大型心筋症のラグドールはいない、というのと
ラグドール全般に遺伝性の肥大型心筋症のラインはない、というのは
別のお話ではないか、ということです。

心臓病専門の複数の獣医さんの見解によれば、
ラグドールに限らず、先天性の肥大型心筋症の猫が出た場合、
その猫種には、遺伝性のラインが存在しているということらしいです。

さて、特に純血種の場合、遺伝性の肥大型心筋症の猫さんは
そこそこいます。

肥大型心筋症であるかどうかは、心臓エコー検査をしなければ
わかりません。
一見、健康だと思える猫さんでも、1歳～1歳半になったら、
一度心臓エコー検査を受けることをおすすめします。

また、心臓病は、いったん発症してしまうと、
なかなか改善に向かいにくい場合が少なくありません。

心臓病というのは、実はとても多く、猫さんの三大死因のひとつです。
つまり、心臓病で亡くなる猫さんはとても多い、ということなのです。

心臓病発症を予防する意味で、
また、もし発症してもほぼ克服できたり、
あるいは生活の質をあげる意味で

猫さんの食事を根本から考え直してみてはいかがでしょうか。

「猫さんにカリカリが一番」

いろいろな考え方がありますので私の考えが100％正しいわけではありません。

しかし、私はこの考えが
猫さんを心臓病だけでなく、さまざまな病気で苦しめている要因の一つではないかと
感じています。

なぜなら、猫さんは肉食動物です。

加工食品であるカリカリと飲料水からでは
体に必要な栄養が十分に吸収しづらい体の作りになっているのです。

もしも同じように考えていただける方は
ぜひトッピングごはんをお試しになってみてくださいね。

トッピングごはんとは、カリカリや缶詰に食材やスープを
トッピングしてあげるごはんのことです。

たったこれだけのことで、ドライフードの課題である

●　水分不足
●　酵素不足
●　解毒力不足

が改善し、血液がサラサラになり、ごはんの栄養価もグン、と上がることが
たくさんの実践ママさんたちによって証明されています。

猫さんに完全手作りごはんは、実際かなりハードルが高いのですが、
カリカリへのトッピングなら、
短期間でごはんの改善ができる場合もあります。

さまざまな可能性の中から、
猫さんの心臓病予防＆ケア

考えてあげてみてください。

ラグドールちゃんに限らず、心臓病で苦しみ、天に召される猫さんが
一匹でも減るように、心から願っています。

最後に。

心臓病で最愛の猫さんを喪ってしまったママさん。

大丈夫。

あなたの愛猫ちゃんは、きっと幸せだったから。
あなたへの感謝と愛の気持ちでいっぱいで旅立っていったから。

私は、肥大型心筋症の心臓も含めて、
愛猫ラグドール海のすべてに感謝しています。

心臓病猫でも命の尊さは健康猫さんと同じです。

海が海らしくあることが、私の願いであり、幸せ、です。

私の情報が、たくさんの愛猫家さまのお役に立てれば幸いです。

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Last updated 2012.07.11 07:23:37

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