「良い子」「良い人」からの脱却　!

2017.06.25

ありがとうございます　! 　宇宙（そら）・人・ペット調和塾～作家阿部佐智子です。
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私は「良い子」です。
「良い子」とは、無自覚のうちにさまざまなコントロールを受け、
結果「良い子」「良い人」に視えるように生きている人たちのことです。

※　ただし、ここでの「無自覚」は本当は「意識的に」と捉える考え方もあります

そんな自分に気づいたのは半年くらい前のこと。
そこから徹底的に自分に向き合うという作業を続けてきていました。

心理学の専門家は
おそらくこれを「アダルト・チルドレン」という言葉におきかえるのではないかと思います。
「アダルト・チルドレン」は一般的には「大人になりきれない人たち」というような解釈で使われていますが
実際にはさらに一歩踏み込んで
「子供の頃に感じきるべき感情を感じ切ることができずに
心に傷を抱えたまま成人になってしまった人たち」
という解釈になるもののようです。

興味深い点は、ほとんどの人は「アダルト・チルドレン」の側面をもっているということ。
しかし、その自覚のない人がほとんど、というのが彼ら、心の専門家と言われる人たちの見解です。

「良い子」も「アダルト・チルドレン」も自分の感情を押し殺し、
その結果、自分の感情を感じることがとても苦手な「感情麻痺」という状態に陥ってしまっています。

例えば「良い子」も「アダルト・チルドレン」も怒るということがとても苦手です。
「いつもニコニコしていなさい」
「感情的になるのはとても恥ずかしいこと」
「我慢することが良いこと」

このような躾、教育の中で育って来たため、本当は怒りの感情を感じたのに、心にふたをしてしまい、
「私は別に怒っていないから」
そんな仮面をつける習慣が身につき、
それがさらに定着して、最後は自分が怒っているのか悲しんでいるのか
それさえ感じられなくなってしまうことがほとんど。

自分の感情に気づき、感情を感じ、感情を表現する。

こんな当たり前のことがものすごく大変なことになってしまっているのが
「良い子」や「アダルト・チルドレン」の大きな特徴です。

するとどうなるか。
そのくすぶった感情のエネルギーが性格だったり心の問題だったり、身体的問題、あるいは人間関係などに
大きな影響をおよぼしはじめます。

他者のことは客観的に視ることができるので私自身は、知人の様子を見ることで
「あ、この人自分の感情を感じないようにしてるんだ」
と気づかせてもらえました。
知人の場合は、まず周りにいる人との関係が壊れ始めました。
さらに今度は自分自身の体を攻撃し始めました。

その人自身は、そのことが自分の中にくすぶり続けている感情に起因しているのかも、
ということにはまったく気づいていません。
もっと言うのならそれに気づくことさえ放棄している段階です。
良い悪いという意味ではなく、それが今の知人の状態。
そこから抜け出すためにはまず自分がその意識をもたなければなりません、
いくら他者が「あなたのために」とアドバイスをしようとしても
それは親切の押し売りであって、両者にとって良い結果に繋がらない行為です。

いずれにしろ知人の様子を視て、
「もしかして私もそういう傾向があるのかしら」と気づくことができました。

私は哀しくても結構ヘラヘラしてしまうし、
また「怒る」ことに対してものすごく罪悪感を感じやすく、
その結果、というか「人からは悩みのない人」と言われています。

いゃあ、違うでしょ、と自分では悩みはあると思っていたのですが
その悩みを適切に感じきることができないでいたことに気づきました。

「そっか、私は良い子そのものだったんだ」

そのことがストンと腑に落ちて来たのがきょう。
きょうはストレッチ・レッスンの日でした。
レッスン終了後、あるレストランに食事に行ったのですが、なぜか「おいしくない」と感じました。

その瞬間「良い子」「良い人」の私がフル回転になって

「こんなことを思うなんて、私は嫌なヤツだわ」
「私の感謝の気持ちが足りなかったからなのかもしれない」
「本当はおいしかったのに私の心が何かを抱えていて、おいしく感じられなかったのかもしれない」

思いっきり罪悪感に酔っている自分に気づきました。
この罪悪感こそ「良い子」の自分を守るタテだったのです。

実は私は10数年前に児童虐待について心の専門家の方と本を創らせてもらったことがあります。
当時はまったく興味のないジャンルだったので、その先生の専門用語の理解についていくので精一杯でした。
正直、「なんでこんな重いテーマの本を私が創らなきゃいけないの」と感じていたほど。

それくらい、私には「良い子」は無縁のものだと思っていたのです。
きょう家に戻って来て、その本を読み返しました。

そのものずばりの私が本の主人公です、
つまり、私はまちがいなく「良い子」「アダルト・チルドレン」だったのです。

この先生の解釈では「無自覚の児童虐待はどこの家でも行われている」というもの。
これについては細かくはお話しませんが、
目に視える虐待だけが虐待ではない、というのがこの先生の主旨です。

そこから多分この先生ご自身も「良い子」であり「アダルト・チルドレン」であるご自分を受け容れて、
そのケアに当たったのだと思います。

自分自身が書いたこの本のお蔭で、
私は「おいしくないと感じるものをおいしくないと感じることはエゴでもなんでもない」と
気づくことができました。
おいしくなかったのは、今の私にはそのレストランのお食事は合わなかった。
ただそれだけ、です。

それなのに「良い子」の私は「感謝が足りない」と自分で自分を戒めていました。
「ダメじゃない、良い人でいなきゃ」って。

でもきょうのたったこれだけの出来事がおそらくものすごい進歩につながるだろうことを
感じさせてもらいました。

私は泣きたい時には泣いていいし、
哀しい時には哀しんでいいし、
怒りたい時には怒っていいし、
笑いたい時には思いっきり笑っていい。

やっと本当の自分を取り戻せたのかもしれません。

犬猫ママさん対象のカウンセリング・セッションをはじめて今年で4年目。
そんな私が、まさか自分自身の大きな課題をセルフで克服させてもらえるなんて。
しかも自分が過去に書いた本の中に自分を導いてくれる情報が入っていたなんて。

この「一見」偶然にものすごく驚くと同時に、
なんかとてつもなく大きなご褒美をいただけたみたいな感覚です。

どんなに幸せそうに視える人でも悩みのない人なんて存在しません。
悩みを悩みと認識できない人はいるかもしれませんけど。

だからこそ、心に向き合うという素晴らしい機会を宝物として
生きていくんだろうな、私たちは。

そんなことを痛切に感じました。

心の問題、課題はとてもデリケート。
でも、だからこそ、向き合う勇気とそのチャンスは誰にでもやってくるものなのかもしれませんね。
たとえ今がその時と感じられなくてもいつかはきっと、必ず。

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