|
カテゴリ:神様のこと 聖書のこと
イエス・キリストは、無罪とされながらもなぜ殺されなければならなかったのか。 私が日本に帰国した際、イエス・キリストのことがどう日本で教えられているのか気になり、中学高校の参考書を本屋で読みあさったことがありました。そこに書いてある多くは、「キリストはローマ帝国に税金を支払わなかったため、十字架にかかって処刑された。」とあったのです。このゆがんだ教えがきっかけとなり、私は日本に帰国し、キリスト教学を聖書からまっすぐに教えたいという思いが与えられました。 実際のところ、なぜ、キリストは十字架に架けられ殺されたのでしょうか。 3つの理由を3回に分けて書かせていただきます。 (おっ!シリーズっぽい!) 今日は、理由その一。 人の心にわき上がった「恐れ」 祭司長、律法学者たちは聞いて、どのようにしてイエスを殺そうかと相談した。イエスを恐れたからであった。なぜなら、群衆がみなイエスの教えに驚嘆していたからである。 新約聖書 マルコの福音書 11:18 人々に「先生」と呼ばれる高い立場にあった者たちが、イエスを恐れた理由。それは、キリストの教えに民衆が耳を傾け、聞き従っていたからである。キリストは目立とうとしたことはないのだが、彼の教えが人々の注目を集め、彼のいるところには人々の山だかりとなった。 それを見て「恐れ」たのは、力ある者たちであった。「自分たちの力ある座をキリストに奪われてしまうのではないか!!」という、焦りからくる恐れであった。民衆が自分たちに聞き従わず、キリストに従ったら。。。自分の地位はなくなり、力もなくなる。自分の権威を失いたくない。自分の地位を守るためには。。。キリストが邪魔である。よって、罪のないキリストをどのように殺せるか、彼らはたくらみ始めたのです。 これ、日本で同じようなことが起こりました。日本という国がどうして仏教大国になったか、ご存知ですか?何気なく、仏教がただ単に日本人に自然と浸透していったと思いますか? 日本が仏教色が大変濃いのには、ちゃんとした理由、はじまりがあるのです。実は、日本が仏教の国となったのには、キリスト教が深くからんでいるのです。 江戸幕府に時代は飛びます。17世紀、江戸幕府の目に何かが留まりました。当時のキリシタン(クリスチャン)です。彼らの団結力、また、幕府の声に「ノー」と言う勇気。これらのキリシタンを見て、江戸幕府は「ヤバイ」と感じ始めます。このままキリシタンを放っておけば、自分たちの力が危ぶまれる。そう恐れ、江戸幕府は檀家制度を発信します。 檀家制度とは、江戸幕府が設けた、「日本国民は、寺とつながらなければいけない」制度です。そして、それぞれの属する仏教寺院が、檀家(所属する人)の冠婚葬祭を永続的に行い、お布施を檀家から受け取るということが決められていました。これは、人々がキリシタンでないことを証明させるための目的で始められたのです。(参照:百科事典 執筆者:大桑 斉)そう、キリシタンを消すためにはじめられた制度でした。 国民一人一人がそれぞれ決まった仏教寺に檀家として入ると、それぞれに宗旨手形(しゅうしてがた)が発行されました。これは、簡単に言えば今のパスポートみたいなものです。これがないと、町から町へと行くこともできず、また、婚姻もできない、葬儀もできない、、、そのように、「宗旨手形」は戸籍化していきます。 そして、寺にお布施をしない、また、宗旨手形を持参しないものは、「キリシタン」として考えられ、罰せられたのです。この圧力によって、キリシタンを徹底的に消していきます。このように、クリスチャンを恐れ、クリスチャンを殺そうと、皆殺しにしようとした江戸幕府。それは、地位ある者が力を失うかもしれないあせりのゆえに、キリシタンに向けられた恐れによるものでありました。またその決まりごとが「永続的に」とあっただけに今現在までも日本で受け継がれています。 代々「家族の伝統」として日本でやっている行事は、「家族の伝統」のゆえではなく、元々ある男たちの恐れから強制的にやらざるを得なかったものなのです。だから、仏教が何を信仰しており、自分の行う行事はどのような教えに基づいているかなど、知らずにやっている人が多いのはそのためです。自分が自由の中で選び、信じてそうするのではなく、江戸幕府から下された強制命令だったからです。そして、寺院はお布施が舞い転がってくるこれほどまでにおいしい話はなかったため、檀家制度(またの名を寺請制度)強化のため江戸幕府に大きく協力し、それが拍車をかけて日本文化へと大きく確立されていったのです。 (百科事典 執筆者:大桑 斉参照) どうして、キリストは殺されたのか。またどうして、日本で、クリスチャンは殺されたのか。どうして日本は仏教大国となったのか。それは、自分が権威、力を失うかもしれないという人の「恐れ」や「あせり」によったのです。それが、理由1でした。 次は、理由2をご説明させていただきますね♪♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[神様のこと 聖書のこと] カテゴリの最新記事
|
|