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カテゴリ:上海生活
ダ~リンの会社を社長代理として手伝うようになって、
求人広告を出して面接をし、一人、中国人の事務職を採用した。 面接・採用を「する側」として、人の人生に関わると言う経験は初めてだった。 その、採用した彼女と、お茶しながら話をする機会があった。 面接の際に、 去年、ご主人のお父様の闘病を看護し、見取ったこと、 その際、延命のためにできる限りの手を尽くした、その借金が50万元もあること、 (日本円に換算すると700万くらいだけど、中国人にとっては年収10何年分にも当たるほどの大金) 仕事のためにまだ乳児の娘さんを、信頼できる人の家に預けていること、 などは聞いていた。 今日、さらに身の上を聞いて、初めて、彼女がどんな状況に置かれているか知って、 泣けた。 本当にこの人を助けたい、と、しんから心を動かされた。 彼女は言った。 「これは、すごく恥ずかしいことだけど、 旦那は、義理の父の闘病中に、逃げたんです。 それから1ヵ月後、お父さんは亡くなりました。 火葬にしてあげるお金がなくて、 もう半年たつのにお父さんはまだ冷凍されたままです。」 「逃げた旦那、そんな男と結婚していた自分が恥ずかしい。 でも私は負けない。私は成功したいです。失敗している時間はない。 今、私は無我夢中で前に進んでいる。休んだら私は倒れて動けなくなります。」 「同情はいりません。 そんな目で私を見ないで下さい。(私の目はウルウルだったので・・・) 私は絶対負けないから。 娘のためにも、絶対負けないから。」 お嬢さんを抱えて、逃げた旦那の父親のために作った膨大な借金を抱えて、 病気の父親や妻子を置いて逃げるような男を選んだ自分が恥ずかしいと言い切って、 一人で人生を切り開こうとしている彼女の前に、 甘ちゃんの私は、ことばもなかった・・・・。 ことばだけじゃダメだ。 私は力が欲しい。 今私の周りで働いてくれている中国人のみんな。 みんな決して豊かではない。 でも、本当に一生懸命な人たちばかりだ。 そのみんなが、経済的にも、精神的にも豊かで幸せになれるのを助けられるような、 そんな力が欲しい。 私たちの会社、私たちに関わった人たちが、運気を開いて波に乗れるような、 そんな存在でありたい。 今、私がひかれてやまない越山雅代さんは、まさにそういう事をしていらっしゃるんだ・・。 大勢の人の人生を好転させる開運クィーン、メンターとして。 私も、もっともっと与える人になりたい。 今はまだまだ小さな力しかない。 でも、もっともっと成長できる。 「同情のお金は欲しくない。 お金を得る方法を、教えて下さい。」 そう言った彼女に与えられる何を、私は持っているのか。 「主人の仕事の手伝い」なんて私は思っていたけど、 彼女からしたら、私は「ビジネスに成功(←現在の程度には)している女社長」なのだ。 会社として彼女の待遇面で考慮できること・・・ これからの新事業にどう関わってもらうか・・・ やれる、わたしでもできることがある。 人に与えたいからもっと力が欲しい、大きくなりたいと、初めて(かも) 心の底からフツフツと湧き上がる気持ちを感じた日だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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