♪ 凌駕するテクノロジーを追いかけて置いてきぼりの難民となる
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孫は大分会話が通じるようになって、たまに冗談も言い合ったりも出来るようになった。意外なことを言って驚かされたりもするし、いろいろ言って来るので面白い。お坊ちゃま君は順調にお育ちのようである。
一昨日は簡単な手品を二つ教えてやった。その一つは、指に掛けた輪ゴムを隣の指に瞬間移動させるというもの。気に入って何度も練習していたが、手品の概念が今一つ分かっていないので、上手に見せるということが出来ない。手品はまだちょっと早いかな?
プールにも週一回通って、楽しい毎日を過ごしているようだ。私等の時代では考えられないような未就学児の生活。
世間ではあれもこれも子に与えスクールに通わせ、親たちは一生懸命に資本を注ぎこんで将来の可能性を夢見ている。
私たちの体には約40兆個の細胞があり、その一つ一つにDNAはあります。一個の細胞内にある全DNAのうち約2%が「遺伝子」と呼ばれ、目や耳、内臓の設計図が刻み込まれています。「遺伝子」ではない部分DNAの残りの98%は何かというと、体を作る設計図の働きがないため、これまでは、「何の役割もないゴミだ」とさえ言われてきた。それが今では「トレジャー(宝)DNA」と呼ばれて注目されている。
また、遺伝子はおよそ2万個あり、その遺伝子ひとつに付きひとつのONとOFFのスイッチが付いていることが最近の研究で解ってきた。それぞれのスイッチが、生活環境で自然に切り替わることがあったり、もしかしたら自分で切り替えられるかも知れないという。
癌患者には「DNAメチル化酵素」があり、これがOFF状態を引き起こしていることも解ってきた。食事や運動でDNAメチル化酵素の量などが変化し数百有る様々な遺伝子のスイッチが切り替わっているらしい。
NHKスペシャル シリーズ人体Ⅱ「遺伝子」
あなたの中の宝物"トレジャーDNA"
最先端の研究は、運命さえも変えうる「DNAスイッチ(エピジェネティクス)」という仕組み。その仕組みのオンとオフを切り替えれば、その働きをがらりと変えられるというのです。
*記憶力UPの遺伝子スイッチ … 脳の神経細胞を成長させ増やす遺伝子がOFFになっているので、これをONにするには「運動する」して「DNAメチル化酵素」の数を減らすことが大切
*音楽能力の遺伝子スイッチ … 音楽をたくさん聴くこと。音楽を聴けば、聴覚に関わる神経伝達物質のDNAスイッチがONになり、音色などを聞き分ける能力が発達する(※ただし、スイッチは小さい頃の方が切り替わりやすい)
*若返りの遺伝子スイッチ … DNAメチル化酵素を増やし、老化のスイッチをオフにする
1年以上宇宙ステーションに滞在したスコットケリーさん。スコットさんのDNAのスイッチは宇宙にいる340日の間に9,000以上変化していた。わずか1年の間にこれだけの変化をもたらしたのは、環境に対応するための高度な適応能力を示している。つまり私たちは様々な環境により自身のDNAを変化させる能力をもともと備えているのかも知れないとのこと。
DNA研究の世界的権威、カーリ・ステファンソン博士は、私たちが生まれるとき、両親から、半分ずつのDNAをもらうだけではなく、そこへ必ず、およそ70個の新たな突然変異が生じることを突き止めました。そのほとんどは、ゴミと呼ばれてきたDNAの98%の部分で起きていることがわかったという。わずか1世代で起こる、この変異は、「両親にない全く新しい能力」をもたらす可能性があるということを示唆している。
プールでの我が子を見つめる親たち
だからこそ運動クラブやスクールに通わせてその可能性に夢を抱くわけだ。しかし、トンビが鷹を産むことはない。環境と努力によって鷹に近づけることは可能だとしても、もともと持っている能力がある程度以上の水準になければ鷹になることは出来ない。
しかし、「氏より育ち」という言葉は生きていることは、スコットケリーさんの実験でも裏付けされている。環境がいかに重要かということ。
眠っている能力を発揮させるために、図らずもオフになっているスイッチをオンにする。スイッチの詳細を調べるビジネスが生まれる日も近そうだ。費用も掛かるだろうから、やはり貧富の差がこういうところにも付いて回ることになる。
病気・老いからの解放、様々な分野で改善・向上を目的にして多くのビジネス、「トップになりたい、抜きんでたい」と思う人は無くならないだろうし、向上心は生きる力でもある。
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