♪ 不釣り合いなほどの触覚振り振りて胡麻斑髪切(ざいむだいじん)野を睥睨す
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葡萄の袋掛けの時期となり今年はかなりの量の摘果をしたので数はかなり少ない。冬の剪定で大幅に更新するべく枝をバッサリ切ったせいか、肥料を一切やってないのに脇から新梢がやたらにたくさん出ていたので房の近くのものはカットした。日が良く当たる様にする意味もある。
樹齢13年の大きくなった木にしては棚が小さすぎるし、きちんとした整枝が出来ていないのでどうしようもない。木に勢いがあって手に負えない感じで、何だかめちゃくちゃになってしまっていて、最近はあまり期待していないのだ。5-6年前あたりが一番良かった。
こうたくさん切り取ったものを見ていると、大手術で内臓をたくさん切り取られて亡くなった逸見アナウンサーのことを思い出したりする。確かスキルス性の胃がんだったので助からないのを分かっていながらそんな事をした医者の真意が分からなかった。東京女子医大消化器外科の「ゴッドハンド」と呼ばれていた羽生富士夫医師だったか、まるでテレビショーの如きものだった。
ああ無残な葡萄よ。みんなおいらが悪いのさ。
先端のほうにばかり栄養が行くのでそちらには良い実が生るが、途中から出た枝に付く実は上手く育たない。途中の枝に付いた貧弱な房は摘果した。先の方でも袋掛けが出来ないものや一枝にたくさん付いたものも間引いたらこんなになった。勿体ないが仕方ない。
掛けた袋は70ほどでちょっと寂しい感じだが、どうせまともな実にならないのなら少数精鋭方式で行くしかない。たくさん生っても食べきれないし、まあしょうがない。
全体に栄養がいくようにするにはもう手遅れ。大幅に枝振りを作り替えようかなと思いつつも、いっそ植え替えた方がいいかなと弱気になったりもする。
ゴマダラカミキリ(胡麻斑髪切)が枝に止まっているのを発見。こいつは幹に穴を掘って卵を産み付けたりする害虫だ。殺すのは忍びないのでキープしておいて孫に見せてやった。
案の定、家に持って帰った。虫嫌いのママが悲鳴を上げたとかで、特に触角の長いやつだダメだったらしい。取りあえずパパにも見せてからどうするか考えるとか。柑橘系の樹皮とかが好物らしく昆虫ゼリーなどでも飼育できる。
英語で「Sesame beetle」。胡麻甲虫(カブトムシ)ってか。
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