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2019.12.16
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カテゴリ:話題・情報

♪ 集団で子どもを守る種のありぬほやほやほやとヒッグス粒子


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 寝坊した今朝、刷毛でサッとなでた様な雲が浮かんでいる。直ぐに冬布団のような雲が流れ込んできて、空全体を覆ってしまった。暖かくなるという予想だが曇っていると気も晴れない。


 朝日新聞に隔週水曜日に掲載されている村山斉の「時空自在」。「ヒッグス粒子」が取り上げられていた。 

(素粒子物理学者)

 私たちはどこから来たのか。今まで、私たちをつくる原子が星から来たこと、星や銀河は138億年前の宇宙創生期に父なるインフレーションがまいたたね(わずかなでこぼこ)を母なる暗黒物質が育てて生まれたこと、そして原子の材料を完全消滅から救ったヒーローが素粒子ニュートリノかもしれないと書いてきた。
 だが、これだけそろってもまだ私たちは生まれない。最後の重要なプレーヤーがヒッグス粒子だ。何もないように見える真空の宇宙空間に、ぎっしり詰まっている。

 宇宙空間に詰まったヒッグス粒子がなくなると、私たちの体は10億分の1秒でバラバラになってしまう。体をつくる原子の中でゆるゆる回っている電子が飛び出してしまうのだ。私たちだけではない。地球も太陽もバラバラになってしまう。そうならないように、どんなものもきちんと押さえ込んでいるのがヒッグス粒子なのだ。

 私たちは周りに空気があるおかげで生きているが、あまりに当たり前で日頃は気にもしない。見えない、味もしない、聞こえない、臭わない。風が当たると何かあるかと感じるくらいだ。だがもし空気がなくなると気圧で押さえ込んでくれないので、風船はどんどん膨らんでポンッと破裂してしまう。
 ヒッグス粒子も同じだ。こんな大事な働きをしているのに、私たちは気づかずに生きている。言葉を聞いたことがない人も多いだろう。あまりにぎちぎちに詰まっていて、これまでの人間の力では全く動かなかった。
 2012年、初めてヒッグス粒子に会えた。世紀の大発見だ。欧州の巨大加速器LHCで高いエネルギーの陽子を衝突させると、真空をガンッとハンマーで叩(たた)くようなもので、ヒッグス粒子がポッと現れたのだ。
(アングレール氏とヒッグス氏は2013年にノーベル物理学賞を受賞している。)

 HiggsTan「ヒッグス粒子って何?」で、このヒッグス粒子をイラストで解説している。
 地球上で空気が物質を抑え込んでいるのと同じように、宇宙全体ではヒッグス粒子が素粒子を抑え込んでいてそれが質量になっているということ?

 分かった様で分からない。歳をとって脳が新しいことを受け入れるのにやたら時間がかかる状態になっているせいだ。こういう事は分かるというより、知るだけで充分だと思っているところもあって、端っこだけを見聞きして全体を分かった気になろうとしている。これだからAIに乗っ取られるようなことになっていく。






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最終更新日  2019.12.16 10:53:17
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◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
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